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聖剣エクスカリバー

 エクスカリバー、それはアーサー王伝説に登場する聖剣である。聖地、理想郷アヴァロンの住民に鍛えられ、妖精の加護を受け、魔を討ち滅ぼす剣だ。そしてその刃を納める鞘には持ち主の傷を癒し、不死身にさせるという能力がある。さらにはこの剣を持ちし者は、勝負に必ず勝利するとも言われている。


 そんな剣を持った俺はというと


「ははっ、凄いな。力が溢れるってのはこうゆう事を指すんだろうな」


 断言出来る。この剣を持ってる間は俺は世界最強だ。

 デュラハン達も気圧されたのか攻撃してくる様子は無い。


 だけど多分、この状態は長く続かない。

 さっきから頭の中にチラチラとエクスカリバーが崩壊していく様子が映る。

 多分、全部魔力をつぎ込んで無理やり作ったこの剣は不安定だったりするんだろう。

 とっとと決着を付けなければエクスカリバーは崩壊し魔力の無くなった俺は無残に殺される筈だ。

 いや、さっきみたいに素手で戦えなくもないが多分それじゃあ負ける。


「まぁ、つまり、そういう事だ。本気で潰させて貰うぞ」


 まずは俺に傷をつけてくれたヴァンパイアだ。


「『加速』っ!」


 ヴァンパイアに肉薄し、剣を振るう。

 ヴァンパイアは腕を交差させ防御したが、エクスカリバーそんなものは関係ないとばかりに切り裂いた。

 その切り裂かれた部分からヴァンパイアは煙をあげて消滅していく。

 対魔特攻でもついているのだろうか。


「次はお前だ!」


 リッチーに向かって剣を振る。ドンッッッ!と、剣からなる音とはおもえない音が鳴り響く。十数メートル離れていたがそこは伝説の武器。物理法則なんかに囚われずこれまたリッチーを消滅させた。


 死ぬ前に一発魔術を放ってきたが魔耐からほぼ無効化。


「さて、後はお前だけだぞ」


 俺はデュラハンに向けて剣先を向けた。

 だが俺は余りこいつを殺したくない。

 こいつは先ほどの二体のように悪意を持って殺しにかかってきた訳ではない。こいつは高潔な意志を以て自分の主を護るために魔物化したらしいからな。


 故に俺は言外の降伏を促してみたのが……


「甘い、甘いぞ少年。だがその甘さ、嫌いじゃない。しかしだ、私は引く事は出来ない。最後は武人として終わらしてくれ、少年」


 カチャリ、とデュラハンが剣を腰だめに構える。


「そうかよ。出来ればあんたは殺したくなかったぜ」

「私は既に死んでいる身。今更この世界に未練など持っておらんわ」


 なにを言ってんだか。

 死後もなお主を守る為にアンデッドになるって未練タラタラじゃねぇか。


「あんたのご主人様とやらはどうなんだ?」

「なに、其方ならば我が主を救ってくれると思ってな」

「救うも何も、俺は自分の為に動くだけだ」

「いや、其方が其方である限りはやってくれるだろう。……さて、お喋りはこれ位にして……行くぞ少年ッ!」


 デュラハンが切りかかって来る。

 それに俺はエクスカリバーで迎え打つ。

 デュラハンの黒い剣と俺のエクスカリバーは一瞬だけ拮抗したあとエクスカリバーがデュラハンの剣を切り飛ばし、そのまま身を裂いた。


「フフ、流石に無理か.......。見事だったぞ、少年」

「大体、剣の性能差だと思うけどな」

「フハハハ、それでもさ」


 サラサラとデュラハンが消えていく。ボス戦無事攻略完了ってとこか。

 .......でも、そうだな。こんなカッコイイ奴をほっといておくなんて勿体ない。


「……なぁ、最後にお前の主の名前を教えてくれよ」

「私の言葉を気にしてくれているのか?フッ、とことん甘い奴だ。……......エリア様だ。我が主の名は"エリア"と申す。.................そうだ、少年。私の剣を貰ってはくれまいか? 持ってるだけでいい。甘く、優しい其方のような者にこの剣を持っていて欲しい。私が生きていた頃は皆が皆悪鬼のようなものだったからな。己が為と言っておきながら気にしてしまうような其方に私を覚えていて欲しい。

 我が儘なこの願い、聞き届けてくれんだろうか」

「まぁ、いいけど」

「あぁ、頼んだぞ」


 そう言い終えて、デュラハンは綺麗に消滅した。

 エクスカリバーもデュラハンの消滅と同時に砂となり崩れてゆく。

 それと同時に目の前に先に進む為であろう扉が現れる。なるほどな。どのみち奴らは殺さなきゃいけなかったのか。


「あーくそ、途端に語り始めやがって。全く。..............まぁでも、お前の思いは無駄にはしないよ」


 ガリガリと頭を掻く。


 少し感傷的になってしまったな。


 俺はこんな真面目なキャラじゃないんだよ。


 そんな事を考えながら魔力枯渇の脱力感に従い、俺はそのまま地面に寝転がり、泥のように眠った。


 ☆


「いい朝だ。お天道様もサンサンと輝いているぜ」


 俺は魔術で創った水を飲みながら素っ頓狂な事を言った。

 まず今が朝かも分からないし、ここは城の中でさらに地下だし。

 .......何を自分で突っ込んでんだか。


「さてと、『生成』」


 デュラハンの遺した剣に触れ、生成を発動させる。繋ぎ合わせるくらいならどうにかなるだろう。


「こんなとこか」


 見た目的には治ったっぽいその剣を軽く振ってみる。


「ふんふん、大丈夫かな」


 そういえばずっと一人で居たら独り言か増えるって設あるが、アレって本当かもしれんな。実際俺が独り言増えてるし。


 俺は元通りになったデュラハンの遺品を鑑定する。


「『万物理解』」


 =================

 暗黒騎士の剣


 魔物、デュラハンが己が認めた者にのみ遺すとされている剣。通常はデュラハンの死と共に剣は消滅する

 ブラックミスリルで作成されている


 付加能力

 ・全ステータス+300

 ・エンチャント:呪


 =================


 =================

 ブラックミスリル


 魔力伝道率の高い鉱石、ミスリルに魔力そのものが融合したもの

 魔力を込めずとも切れ味、耐久力共に通常のミスリルと比べアップしている。なお、魔力伝導率は通常のミスリルの五倍。


 =================


 =================

 エンチャント:呪


 このエンチャントがついた武器で攻撃すると一定の確率で相手に状態異常を引き起こす

 毒、麻痺、睡眠、筋力体力低下、俊敏物耐低下、最大HP低下の六つの中からランダムに発動される


 =================


 強いな。純粋に強いぞコレ。エクスカリバーは百万の魔力を使っても五分くらいで崩れちまうからな。普段はこの剣を使おうか。

 でも魔力伝導率とか言われても俺『魔力放出』あるしなぁ。まぁ、このエンチャントだけでも十分強いか。


「あぁ、そういやスキルも確認しないとな」


 俺は銀盤を取り出した。


 =================

 名前 柊 唯斗

 性別 男

 年齢 16

 種族 人間

 職業 生成師


 ステータス


 HP 15000/15000

 MP 5000000/5000000


 筋力 45104

 体力 36360

 俊敏 71352

 物耐 30528

 魔耐 5000000


 スキル


 生成«ガイド»«万物理解» 、憤怒、嫉妬、強欲、火属性適正、水属性適正、光属性適正、リミッター解除、縮地、体感時間圧縮、跳躍、加速、気配感知、魔力感知、隠密、直感、水中呼吸、硬化、念話、麻痺耐性、熱耐性、毒耐性、魔力高速回復、超再生能力、魔力放出、千里眼、勇猛«英雄覇気»、覇道、天武、異世界言語理解



 称号 召喚されし者 異世界人


 =================


 =================


 魔力感知:魔力の濃度、種類、量等を感知出来るようになる


 硬化:瞬間的に肉体を硬化出来る


 念話:一度触れたことのある相手と言葉を交わさず会話が出来るようになる。熟練度によって範囲が変化する


 麻痺耐性:身体麻痺への耐性がつく


 熱耐性:熱への耐性がつく


 毒耐性:毒への耐性がつく


 魔力高速回復:その名の通りに魔力が高速で回復する


 超再生能力:ダメージを受けたとき魔力を消費して怪我と一緒に回復する



 =================


「なんだ、あんまり増えてないな」


 スキルが重複してるのだろうか。


 ところで、この『念話』ってスキルは昴達に届くのかね。


「やってみるか」


 目を瞑って昴の事をイメージする。


『どうも、俺です。唯斗です。ファミチキください』


 .......何も返ってこないな。


『今、私は昔の魔王の城で異世界をエンジョイしております。無事生きてるんで心配は要らないです。多分頭の中で返答すれば俺にも聞こえると思います。どうぞ』


 .......返答はない。


「ふーむ、距離が離れすぎているのか、俺がこのスキルを手に入れる前に触れた相手には繋がらないのか.......まぁ、いいか。進むとしよう」


 十分寝たし、硬い地面で寝たけど身体が痛くなってるなんてことは無いし。ステータスのおかげかね。


 扉を開けた先は暗い通路になっていた。


「ᛁ ᚹᚨᚾᛏ ᛏᚺᛖ ᛚᛁᚷᚺᛏ、"光よ"」


 魔術で光の玉を生み出し、進んで行く。


 五分程歩いたところで階段を見つけた。

 どうやらさらに下に続いているらしい。

 いきなり魔物が襲ってこないか警戒してたんだが拍子抜けだな。


 コツコツと足音を鳴らしながら階段を下る。


「っと、広いな」


 階段をを下りきった先はとても広い空間になっていた。さっき生み出した光じゃ奥まで照らせていないくらいだ。

 そして地面に所々赤く染まっている部分が多々ある。血なのか?

 これはさらに警戒を強めた方がいいだろう。


 ガコンッ!


 突撃物音がなり、部屋が照らされる。あれだな、体育館とかの電気を一斉に付けたら鳴るあんな感じの音だ。

 明るくなった部屋を見回す。

 やっぱり広い。下手したら何とかドーム幾つ分とかあるんじゃないか?天井だって百メートル以上はあるように思える。

 一体こんな広い空間がどこにあったんだか。


 .......ところで。

 さっきまで見ないようにしてたが奥の方にとんでもなく大きいドラゴンの石像があるのだ。


「絶対あのドラゴン動くわ.......なんか小説でそんなの読んだことあるし.......ゴーレムとかで背中に付いてるエネルギー配給官とかをぶっ壊さなきゃ無限に再生とか続けるやつだったっけか.......またボス戦とか.......キツイっすよ.......」


 そんなアホみたいな事を言いながら石像を見ているとパキリ、パキリ、罅割れてゆく。

 うわー、絶対動き出すわー。嫌だなー戦いたくねぇなードラゴンとか絶対強いわー。

 ……ってあれ?今絶好のチャンスじゃないか?


「ᛁ ᚹᚨᚾᛏ ᚠᛁᚱᛖ ᚨᚾᛞ ᛚᛁᚷᚺᛏ. ᚺᛖᚨᛏ ᚢᛈ. ᚹᛁᚾᛞ. ᛈᛚᛖᚨᛋᛖ ᛏᚺᛖ ᛒᛚᚨᛋᛏ ᚺᛖᚱᛖ、ᛋᛏᚱᛟᚾᚷ、ᛋᛏᚱᛟᚾᚷ、ᛋᛏᚱᛟᚾᚷ! "爆裂"!!」


 大爆発。いつもより多く魔力を込めて発動してみた。


「やったか!?」


 お約束の台詞(セリフ)を叫ぶ

 もうもうと立ち込めていた土煙が晴れると無傷の黄金のドラゴンが居た。


「あ、石の中に本体がいる系だったんですね」

「◼◼◼◼◼◼──────ッッッ!!!!!」


 ドラゴンは咆哮をあげる。突然爆発をぶち込まれたんだ、そりゃあ怒るだろう。


「『万物理解』」


 =================

 皇龍アルカイド


 討伐ランク -

 龍種の覇者

 千年以上の時を生きる古代龍(エルダードラゴン)


 伝説として語られている黄金の龍

 その爪はあらゆるモノを切り裂き、その牙は全てを噛み砕くという

 伝承で残っていることとして、この龍は少なくとも五つの国を滅ぼしたとされている


 =================


 強い。だけど俺は立ち止まってられないんだよ。


「『魔力放出』」


 全身に魔力を纏わせ、暗黒騎士の剣に魔力を流す。


 ここは思う存分カッコつけさせて頂こう。


「 かかって来いよ理不尽。返り討ちにしてやるよ 」

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