異世界ならステータスを計らないとね!
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名前 柊 唯斗
性別 男
年齢 16
種族 人間
職業 生成師
ステータス
HP 50/50
MP 99999/99999
筋力 15
体力 10
俊敏 25
物耐 10
魔耐 99999
スキル
生成«ガイド»«万物理解» 、異世界言語理解
称号 召喚されし者 異世界人
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「............ん?」
異世界のステータス事情がどうなのかは知らんがこのMPと魔耐……多分魔法耐性か。これはやばいんじゃないか?
あと生成師ってなんだろ。見た感じ生産職っぽいし現代兵器チート出来るんじゃないか???
待て待て待て待て。焦っても仕方がない。一旦深呼吸をする。
スキルの横に『+』みたいなマークがあったからタップしてみる。
すると、こんな画面に切り替わった。
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生成 : 材料、素材を消費し、何かを生成する事が可能
«ガイド» : 生成術に関する事を質問すると答えをはじき出す。生成術以外の事には無効
«万物理解» : 鑑定スキル。見聞きした物体、現象、概念を理解出来る
異世界人 文字通り異世界からの来訪者
召喚されし者 召喚によって異世界に来た者
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やっぱり生産職だったよ!でも説明がふわふわしてるな。なんだよ何かって。と言うか 万物理解って強くね!?俺別に全部のリアル銃の構造知ってるわけじゃないけどこれは現代兵器チートで世界最強も夢じゃない!!
さて、自分のステータスは理解したし晃にどんな結果だったか聞いてみるか
「なぁ晃、お前のステータスってどんな感じだった?」
「おう。こんなんだぞ」
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名前 鹿山 晃
性別 男
年齢16
種族 人間
職業 拳聖
ステータス
HP 400/400
MP 1/1
筋力 730
体力 700
俊敏 670
物耐 540
魔耐 1
スキル
剛腕、縮地、剛体、タフネス、拳術、不転退、異世界言語理解
称号 召喚されし者 異世界人 拳聖
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「.......俺も人のこと言えねえけど偏りすぎだろ」
拳聖とか絶対強いじゃん。強キャラじゃん。しかも肉体系ステータスオール500越えとかおかしいだろ。スキルも超前衛寄りだし。でもMPと魔防が1ってのは流石にやばいと思うんだが。
もしやファイヤーボールとかでワンパンだったりするのか?
ちなみに拳聖は肉体系ステータスが極アップする職業で剛腕は攻撃力アップスキル、縮地は移動系スキル、剛体とタフネスは防御力アップと体力アップスキル、不退転はダメージを受ければ受けるほどステータスが上昇するスキルらしい。
拳術は文字通りらしく、昴曰く、頭の中に武道の知識や動き方が完璧に入ってるという。
「お前超前衛じゃん。MPと魔力耐性ほぼない脳筋の筋肉モリモリマッチョメンじゃん」
「やっぱりお前もそう思うよなぁ……。というかお前ヤバすぎじゃね? 魔力99999とかあれだろ、もうメテオとか撃てるやつじゃん」
「それな」
「魔王殺っちゃう?」
「殺っちゃうか」
俺も晃もステータスが偏りすぎてこの世界の平均が分からないんだが……これで実は「え? ステータスの平均十億ないの? はっ(嘲笑)」とかされたら心が折れる自信がある。
俺がそんなことを思っていると兵士の一人が声高々に言った。
「おおっ!!流石勇者様!!レベル一で一般人の十倍程とは!!」
今のは委員長達のステータスを見てたやつか。なんかどことなく説明口調だな。まぁいいか。さて、委員長達はどんな結果なのかなっと。近づいて盗み見てみよう。
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名前 今川 利光
性別 男
年齢 16
種族 人間
職業 勇者
ステータス
HP 450/450
MP 450/450
筋力 500
体力 500
俊敏 500
物耐 500
魔耐 500
スキル
全属性適正、剣術、剛腕、剛体、気配感知、雷魔法、縮地、体感時間圧縮、異世界言語理解
称号 召喚されし者、異世界人、勇者、光を掲げる者
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なるほど。……正直俺と昴の方が強いと思うんだが。アッレー? この世界の平均って五十とかそこらへん? 勝ちだろ。これは魔王楽勝説あるぞ。
というか光を掲げる者って……ルシフェルですやん。まさか委員長は全能を司っていた?(錯乱)
ん?いや待てよ。あれ、俺って……魔力以外貧弱過ぎ……?
やべぇ。早急に現代兵器を作らなければ。
閑話休題。
次は二階堂史花、という人気のある女子だ。
委員長の傍ににいたから盗み見てみた。
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名前 二階堂 史花
性別 女
年齢 16
種族 人間
職業 魔術師
ステータス
HP 150/150
MP 800/800
筋力 130
体力 90
俊敏 150
物耐 100
魔耐 500
スキル
全属性適正、魔力高速回復、高速詠唱、大魔道士、異世界言語理解
称号 召喚されし者、異世界人、
賢者の卵
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何コレ。魔力と魔耐は俺の方が百倍以上多いけど何だあの大魔道士っていうスキル。見たらわかる。強いやつやん。そういや適正ってなんだろうか。委員長みたいに『雷魔法』って言い切らないのかね?
あと魔術師か魔導士かはっきりしてほしい。
次は宮畑さん、という俺の想い人だ。これまた近くにいたので見てやった。
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名前 宮畑 氷華
性別 女
年齢 16
種族 人間
職業 治癒師
HP 100/100
MP 750/750
筋力 120
体力 100
俊敏 180
物耐 200
魔耐 200
スキル
聖女の施し、祈り、魔力高速回復、異世界言語理解
称号 召喚されし者、異世界人、聖女
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強くね?もうこれ勇者パーティじゃん。ドラゴンなクエストじゃん。
あ、ちなみに二階堂さんは委員長の彼女だ。160cm程の背に艶やかな黒髪。くりくりとした大きな目に小ぶりな鼻。桜色の唇が神が作ったのではないかと思われるほど完璧な配置で並んでいる。(小説風表現)身体は細いが出る所は出てるというクラスに留まらず学園中で人気の超美少女だ。性格も大和撫子と表現するのが相応しいおっとりとした優しいものである。
反して宮畑さんは可愛らしいロリっ子だ。性格は天真爛漫と言うのが一番合うだろう。結構ファンがいるらしい。俺もその一人だ。というかこの三人にに晃を入れてみるとドラゴンなクエストばりの勇者パーティが完成するな。勇者、武闘家、送料、魔法使いか。
そう言えば確か委員長のステータスは一般人の十倍とか言ってたから……あれ?俺超弱くないか? 魔術師と治癒師より貧弱じゃん。待て待て待て待て。俺は前線に出ずに武器を量産する係なんて嫌だぞ。社畜するために異世界を望んだわけじゃないんだ。
「それではそこの2人。ステータスを見せ貰おうか」
おっと、俺達で最後か?思っていたよりも長考していたらしい。
「なんと!これは凄い!聞いた事のない職だがこの肉体のステータスは勇者様を超えているぞ!!」
まず晃のステータスを見た兵士のその言葉にざわざわと周りが騒がしくなる。
聞いたことないってどういうことだ?
「では、次の君。見せて貰おうか」
「うぃす」
ステータスプレートを渡す。
「なっ!?……ん?いや、これは……だが……」
最初は魔力に驚いた様子の騎士だったが、だんだんと表情が曇っていく。
どういうことだ? 「多すぎる魔力は滅びをもたらすから死ね!」とか言われて斬り掛かられたりするのか?
「これもまた聞いた事のない職だな。多分、鍛治師や錬成師、錬金術師等と同じだろう。君は異常な魔力を持っているが.......魔術の適正がないのが残念だ。ステータスが一般人よりも低いから君はあまり戦闘には参加せず生産に徹した方が良いだろう」
言外の邪魔者扱い。それに俺は冷や汗が止まらないのを感じていた。
というか俺もかよ。聞いたことのない職ってさ。もっとチートで良かったんじゃねぇの? なぁ、神様仏様や。