異世界ならテンプレをしないとね!
クラスメイトサイドとかキャラ紹介とか書いた方がいいですかね?
俺がカッコイイこと言ってから数時間たった。だが、まだ城の中だ。
あの死の経験と【力】の『生成』でステータスはなかなかにぶっ飛んだ事になっている。
結果はこんなものだ
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名前 柊 唯斗
性別 男
年齢 16
種族 人間
職業 生成師
Lv.X
HP 1000000/1000000
MP 500000000/500000000
筋力 3000000
体力 3000000
俊敏 3000000
物耐 3000000
魔耐 50000000
スキル
生成«ガイド»«万物理解»、憤怒、嫉妬、強欲、暴食、リミッター解除、魔力高速回復、超再生能力、龍の力、異世界言語理解
称号 召喚されし者 異世界人 龍殺し
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龍の力
龍の力を扱えるようになる。その力の強さはスキルの持ち主の強さに比例する
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こんな結果だ。
魔力が5億とかインフレし過ぎだろ!!一般人の千万倍とかギャグ以外のなにものでもない。しかもステータスは魔耐以外でも300万だ。本気を出せば7つの龍の玉を集めにいく某少年漫画でも戦えるかもしれない。
多分、皇龍アルカイドさんから手に入れたスキルの『龍の力』は説明がふわふわしてる。多分ドラゴンブレスとかドラゴンクロウとかそんな感じの事が出来るのであろう。
あ、ちなみにエリアのステータスはこんな結果だ。
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名前 エリア・レイアルラ
性別 女
年齢 10
種族 魔族
職業 魔王
Lv.X
HP 500000/500000
MP 3000000/3000000
筋力 500000
体力 500000
俊敏 500000
物耐 500000
魔耐 500000
スキル
暴食、消化
称号 神域への可能性
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こちらも大概である。
全ステータスが一般人の1万倍なのだ。調整に失敗したゲームでもこんなステータスは拝めないだろう。
しかも知ってるか?これ、単純に七分の一のステータスなんだぜ?
召喚当初、全ステータス300程度で喜ばれていた委員長が可哀想になってくる。勇者、絶対魔王に勝てないだろ
「恩人よ。外に出たらどうするつもりなのだ?」
「あん?そりゃあ冒険者とかになる。その後は……お前の魂を集めに行く」
「ちゃんと余の事も考えくれているのだな」
「……似てるからな」
「……そうか」
そこで会話は途切れる。
今は外に出るために準備をしている。
具体的に言えば、あのドラゴンの死体を『暴食』で喰ったり、ドラゴンの部屋のさらに奥の部屋にあった魔王城のお宝なんかを片っ端から『暴食』で喰ったりしている。扱いがアイテムボックスだ。
まぁ、何か見逃して、置いていったら損した気分になるというMOTTAINAI精神の持ち主なので仕方ない。
「そろそろ全部か?」
「余に聞かれても五百年程前の事だからな。よく覚えとらん」
「そうか。なら行こう」
エリア自身の城なんだが、覚えてないらしい。(多分)お宝を回収し尽くした俺達は外に出る為にドラゴンの部屋のさらに奥にあった部屋に行き、目を瞑ってその足元に描かれた幾何学模様に魔力(MP)を込める
消費魔力が増加していき、それに比例して幾何学模様の輝きが増してゆく。
「ふふっ」
思わず笑いが漏れる。
外に出るのはいつぶりだろうか。
多分、あのエリアの『暴食』で喰われて、そのエリアのいう『胃袋』内の世界の時間も加算すると、2年と半年はこの世界の大地を見ていないだろう。
まあ、その内の2年程はひたすら殺されるだけという、なかなかにイカれた時間を過ごしたのだが
そして、幾何学模様の光が最高潮に達した時、体が浮くような感覚があった。
風が頬を撫でる。
草木の匂いがする。
鳥の鳴き声が聞こえる。
その感覚に期待を昂らせ、ゆっくりと目を開ける。
「っはは、」
目を開けると、そこには大草原が広がっていた。
「外だ……!」
あの城のように光が届かないこともない。濁ったなんとも言えない匂いがする訳でもない。魔物の鳴き声が絶えないことも無い。
「よっしゃぁぁぁああああ!!!!俺はかえってきたぁぁあああ!!!!」
叫んでしまう程にテンションが上がる。ふと、隣を見ると、エリアは涙を流していた。
そうか。こいつは500年も閉じ込められてたんだもんな。
「どうだ?外に出た感想は」
「……純粋に、感動しか思い浮かばん。感謝するぞ。恩人」
「……そっか」
サラリ、とエリアの頭を撫でる。
ビクリと身体を震わせたが、嫌がる素振りはない。
「んじゃ、そろそろ行くか」
「……うん」
お?ちょっと今の可愛かったな
「ここが何処か分かるか?」
「知らん。景色が変わり過ぎておる」
「まじか……どうしよ?」
「其方は鑑定系スキルを持っているだろう」
「あ、そっか。『万物理解』」
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魔の草原
大量の魔物が出てくる事で有名。近くには冒険者の町、スティルがある。
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「おお、近くに冒険者の町があるってさ」
「ほう、ちょうどいいではないか。どうやって向かう?」
「これだ」
『生成』で三対、六枚の羽を創り出す
黒と白のツートンカラーの髪をした奴が羽を生やすとベッドで転がりたくなる見た目をしている。
「んで、俺がお前を運ぶ」
「成程、確かにそれが一番速い移動方法だな」
本当は車やバイク、小型の飛行機やヘリを作りたかったのだが、設計を知らなかったため、それは断念された。
エリアを担ぎ上げ、翼を広げて飛び立つ
「おお!爽快感すげぇ!」
重力から解放された、地に足のつかない三次元の空間を上昇し、下降し、旋回して自由に飛び回る。
エリアは結構楽しんでるらしい
「ひゃっほーい!」
坂なんかに悩まされる心配もないし、渋滞も障害物もない。
何処へでもいつまでも行ける。
その解放感に空を駆け回る。
まぁ、あのステータスだからスピードは音速を超え、ソニックブームが発生して迷惑極まりないのだが
「っと、そろそろかな」
町が見えてきた。
慣性の法則を無視し、町の上空で急停止する。
ドパァァン!!と、空気の壁が破裂し、衝撃波が発生する。
もし、空を飛ばずにこれを陸上ですれば、あの町は消し飛んでいただろうな。
ゆっくりと地に降り、翼を霧散させる
そしてそのまま門番らしきやつに話しかける
「なぁ、町に入りたいんだが?」
「……はっ!?身分証明書等は持っているか?」
「いや、俺達は田舎から出てきてな、ここが初めての町なんだよ。だから身分証明書的なもんはねぇな」
「そうか。ならば一人につき銀貨一枚を徴収する」
ヤベェ、それは考えていなかった
まぁなんとかするか
「『生成』」
ポケットに手を突っ込みまだ王宮にいた頃にチラッと見た金を思い出して生成する
「これでいいか?」
「……よし、ならば、仮の身分証明書を発行する。1週間以内に冒険者ギルドか何かでちゃんとしたものを発行してくれ」
「あぁ。ありがとな」
「では、ようこそ!冒険者の町!スティルへ!」
やっと異世界っぽくなってきた
町に入った俺達はまず最初に冒険者ギルドへと向かった
「なぁ、恩人。余も冒険者にならないといけないのか?」
「身分を証明しないといけないだろ?」
冒険者ギルドの入口は西部映画なんかであるガンマンが溜まる酒場のような感じだった
絡まれないようにと、ほんの少しだけ威圧をしながら扉を潜る
その瞬間、空気が変わった。
談笑で騒がしかったのは物音一つしなくなり、中にいた冒険者らしき人達は身体をガタガタ震わせている
「……ん?なんか思ってたのと違うな。こう、もっとおっさん達が酒飲んでるような場所じゃないのか?」
「恩人の威圧が強すぎるだけだ」
「まじで?これでも0.1%くらいなんだけど」
ちなみに、受付嬢のような人達には威圧をしていない。可愛い子達を怖がらせたらいけないからな
ギルド内は意外と小綺麗な場所だった。そしてとても広い。入口をまっすぐ進むと正面にカウンターがあり、そこで依頼の受注や冒険者登録をするようだ。右側にはちょっとしたフードコートのような場所となっていて、何人かが座っていた。まぁ、威圧に当てられて身体を震わしているだけなのだが。
まぁいいかと思い、威圧を解いてカウンターへと向かう。突然冒険者達が震えだしたので戸惑っているらしい。
カウンターには緑の髪をした美少女が座っていた。
「ようこそ!冒険者ギルド、スティル支部へ!ご要件はなんでしょう?」
「冒険者登録と、素材、というか魔物の買取をお願いしたい」
「冒険者登録ですね!ではここに氏名と年齢、性別をお書き下さい」
渡された紙に必要事項を書き込んでいく
「ユイト、ヒイラギさんとエリア、レイアルラさんですね。では、冒険者プレートの作成が終了するまでの間に説明をさせていただきます」
「あぁ、よろしく頼む」
説明されたことを要約すると、冒険者のランクはF~Aまであるらしい。そのランクの判断基準はソロで倒せる魔物のランクらしい。ちなみにSランク以上の魔物は今まで1度もソロ討伐されたことがないらしい。そして、Cランク以上になると、馬車や宿屋が無料で利用出来て、武具やアイテムが少し割引されるという。別にFランクの冒険者がAランクの依頼を受けても良いが、全ては自己責任となるらしい。
そこまで聞いて、冒険者プレートができた。
名前と性別、年齢にランクが書いてある簡素なものだ
「あー魔物の買取はここで良いのか?」
「はい!カウンターに出してもらえますか?」
「いや、少々大きいものでな、ここじゃ不可能なんだが……」
「そうですか?なら地面にお願いします!」
おおぅ、結構テキトーなのね。
そんな事を思いながら皇龍アルカイドとデュラハン、ヴァンパイア、リッチーの死体を出す。
デュラハンのは迷ったが吹っ切れる為にももう手放した方がいいだろう
「えっ、」
受付嬢が驚愕している。そりゃあそうだろう。Sランクの魔物が三体にSSSランクが一体いるのだから
「早く鑑定してもらえないか?」
「は、はい!『鑑定』!」
三分程待つ。
途中で「皇龍アルカイド!?」だとか「デュラハン!?」だとか「リッチーにヴァンパイアまで!?」なんて聞こえたが無視した
「え……えっと……これ、どこで?」
「旧魔王城に居たからな。攻略ついでに回収してきた」
「ええええええええ!!?あの『処刑場』の攻略者なんですか!?」
ザワザワと後ろの冒険者達も騒ぎ出す。久しぶりに聞いたなそれ。
「……面倒臭い事になったな。恩人よ」
「せやね」
早く買い取って欲しいのだが
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