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【7話】 それは洪水のように

※前話、【第6話】嵐の前 のストーリー終部が一部、改稿されています!

改稿後の【第6話】をまず先にお読みいただくよう、お願いいたします…!


※諸事情により、再アップしました。次話は今夜21時ごろに!

「むにゃ……どうしたの? らしょうもん」


 ふわふわのお姫様カーテンが揺れ動いて、ルーリィが顔を見せた。

 奴隷の薄汚れた服のままだ。

 これもはやく、着替えさせてやりたい。


 

「すまん、起こしたか。ルーリィ」


「らしょうもん、怒ってるの……?」


 

 この子は、なんて聡い子なんだろう。


 

「……これから、ルーリィをいじめたかもしれないヤツと、話しをしようと、思うんだ」


 

「らしょうもん……?」


「でも、ぜんぜん怖くないよ? ルーリィ、こっちにおいで」


「うんっ」


  

 エルフ幼女も、俺のただごとじゃない雰囲気に、真剣な顔つきになる。

 シートをレーシングタイプに変形させ、俺はルーリィをがっちりとシートベルトで固定する。


 

「目標! 魔王軍!」

「もくひょー! まおーぐんっ!」


 


 お゛お゛お゛お゛おんっ! お゛んっ! お゛お゛お゛おおおおん! 


 


 別にニャン○ゅうがお姉さんに猿ぐつわをされ、目の前にマタタビを吊されて絶叫しているのではない。


 

 俺が魔王軍に向け、平原を爆走しているのだ!


 

 お゛お゛お゛お゛おんっ! お゛んっ! お゛お゛お゛おおおおん! 


 

 俺のヘッドライトに照らされ、はるか前方の魔王軍正面が、たたらを踏む。


 


「はなしが、ああああああるッ!!」


 


 俺は、動きを止めた魔王軍の先頭集団の鼻先でストップし、出来る限りの声をあげた。


 

 魔王軍に、威容な空気がみなぎっていた。


 

「!?」


 

 気づいた俺は息を飲む。


 


 

「なんだ、この、モンスター達の、張り詰めた――」


魔王軍「「「「はわわわわわー!(しょわー)」」」」


 


 

 数千、数万規模の魔王軍、一斉に失禁!!


 


 轢いていいのかな?


 


「待て! どうか待たれよ!!」


 

 俺がエンジンを吹かそうとすると、


 魔王軍の中から、転びまろびつ出てきたのは、

 悪いマスター・ヨー◯みたいな、いかにも知恵と威厳のありそうな魔族だった。


 ただし、股間は濡れている。


 

「いずれの名のある魔王とお見受けいたします……!」


 

 そして平伏。


 その一滴がウェーブを創りだすように、魔王軍が膝を付いて行く。


 

 ……なにが、起こった?


 

「我々は、そなた様の道行を咎めようなどという気は毛頭ございません!

 この軍勢は、この先にある人族の要塞都市『オリオン』を攻め滅ぼさんとする、

 魔王オルガネーシャの一群にございます!」


 

 それはやばいな。


 

「……御名みなを、お名前をおうかがいして、よろしいでしょうか」


 

「トラックの羅生門だ」


 

「な、なんと禍々しいお名前……ッ! ざ、残尿がッ!(しょわー)」


 

 悪いマスター・◯ーダのような参謀風の魔物が失禁しながら失神した。


 

「聞きたいことがあるんだけど、なんというか……店長、いる?」


 


 俺はできるだけクレーマーのような態度にならぬよう、できるだけ優しい声で魔王軍に尋ねる。


 


「いやじゃあああああああああッ! やめいッ! や、やぁぁああめいいいいッ!」


 


「ん……?」


 

 こう、コンサートライブとかで、ボーカルとかの人が、お客さんのバンザイした手に運ばれるヤツ方式で、


 

「ダークエルフ幼女!?」


 

「許さぬ! おまえたち許さぬからなぁあああッ!!」


 

 褐色の肌に黒髪、黒革ノースリーブのスキンスーツを身につけた生意気そうな幼女が、押し出されてきた。


 

「おまえが、その、店長か」


 

「はぁぁぁぁぁぁあああんっんっん……っ(しょわわー)」


 

 ダークエルフ幼女は、ぺたんと女の子ずわりで、


 

「配下たちの……ッ、配下たちの前で、に、2度もっ! 2度もぉぉっ!」


 

 声だして泣いた。

次回! さらなる責め苦!


※掲載していた短編SSを、一時的にひっこめてあります。

 システム上、割り込み投稿ですと、更新情報に反映されないための措置と

 なります。

 今進んでいる第一部の掲載が完了したら、復活させる予定です。


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