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詩集

告黎

作者: 杠 夜朱

見上げれば木立、見下ろせば田園。それがここから見える景色の全てである。つまり木と田んぼ以外何もない。

時は夕暮れ。空は茜色に染まり、雲は紅く染められている。

鴉の鳴き声が遠くから聞こえてくる。


日が、山の向こうに消えた。

まだ空は黒に塗りつぶされてはいない。

人は今この時を逢魔が時と呼ぶ。


これで、私はこの地において百度目の逢魔が時を迎えた。

そう、時は、満ちたのだ。


これで私の時は閉ざされよう。

これで呪詛はこの地に満ちよう。


この命を対価に支払って、望むはただこの世の終焉。

すなわち今は、世界の黄昏。


嗚呼、ひたりひたりと足音が聞こえてきそうだ。

終極を告げる御使いの足音が。

ここに始めよう、絶望でも暗闇でも、はたまた希望ですらもないただの終焉を。

時は黎明。

世界終焉の黎明。



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