女騎士さんとオークさん
童話祭で一番酷い童話を目指してつづってみました。
とある国に女騎士さんがいました。王様や王妃様の信頼厚く、一度剣を抜けば相手は成す術もなく打ち負かされてしまうので王家の守り刀と呼ばれておりました。
強く正しく美しく、騎士と言う在り方を女性の身で表している女騎士さんは国民皆の憧れの的でした。
そんな女騎士さんがある日思いました。そういえば私も2(ピー)才、そろそろ結婚とか考えていた方が良いのか?最初の内は実家からも見合いの話がこれでもかと来ていたのだけど全然来なくなったけど・・・・・・・・・・・・・・・
女騎士さんは休みの日に実家に戻って家族に話を聞きました。
父親は言いました。
「流石にその年になって結婚したいと言うのは何処かの後妻とかお妾さんくらいしか話はないぞ。」
母親は言いました。
「剣ばっかふるって・・・・・・・・・・・とっくに諦めている物と思ってました。寧ろ私が諦めて・・・・・・・・・・・孫を抱きたかったのに。」
兄が言いました。
「数年前であれば色々話があったが、今のお前はいきおく・・・・・・・・げふっ!」
女性に対して言ってはいけない事を言いかけた兄を鉄拳制裁しました。良い子のみんなは妙齢の女性になぜ結婚をしないのかとかできないのかとか聞いてはダメですよ。
女騎士さんは家族はあてにならないと泣く泣く家を後にしました。
お城に戻った女騎士さんは王妃様に相談しました。王妃様は優しく花が綻ぶ様な笑みを浮かべる美しい人でした。これでも3人の子持ちです。そのとしの・・・・・・・・もとい、人生経験から様々な女性の縁結びをするのが趣味でもあります。
王妃様は女騎士さんにお茶を入れながら話を聞きました。相も変わらず色気のない娘だなと思ったのは内緒です。いつもいつも男共と混じって剣を振るっているのでその素材がもったいないとも思ったことを口にするのは口癖のようなものでした。
王妃様は女騎士さんの話を聞くとこれは面白い・・・・・もとい、良い話をもっていかないとと使命感に燃えました。自分の趣味を丸だしにして燃えている王妃様を目に女騎士さんは相談相手を間違えたかなと思いました。もっとも王様や大臣様に相談したところで王妃様に話が行くので早いか遅いかの違いなのですが。
王妃様はこれは楽しくなると仕事をそっちのけで相手探しをしそうになったのですが、仕事をさぼるなと爺やさんに止められてしまいました。
王妃様が色々探してみました。
大臣様に話が行った時
「王妃様、流石に彼女が魅力がないとは言いませぬが娘と言うか孫みたいな年の子を娶ったら、周りに何と言われるか・・・・・・・むしろ息子の嫁だったら歓迎ですが、息子にも妻子がいるし・・・・・・・」
まぁ、普通に返されてしまいました。大臣の部下で良い相手がいるかと聞いてみるとほとんどが彼女とか奥さん持ちで独身の者もこれはちょっとと言う者ばかりでありました。良い男はすぐ売れてしまう物なのです。
騎士団長さんと話した時は
「やっとあのいき・・・・・げふんげふん、じゃじゃ馬も・・・・・・相手を求める気になったか。」
騎士団長さん取り繕えていません。所詮は他人事なので王妃様は広い心で話をつづけました。
「ふむ、儂自身は妻子もいるし彼女の事は娘みたいに思っている。部下の内で良いのを見繕ってみるか・・・・・」
と約束しました。
数日後王妃様の元に騎士団長さんが来て
「すまん、悉く断られてしまった。」
と謝りに来ました。どうしてなのかと王妃様がきくと
「俺より強い女は・・・・・・・」
「そもそも彼女持ちだし・・・・・・・・別れを切り出したら実家から追い出される。」
「あれを女と思ったことがなくて・・・・・・」
「・・・・・・・女騎士さんはいい人ですよ、だけど付き合ったらご令嬢の方々が敵にまわってしまうので・・・・・・」
「・・・・・・・・・2(ぴー)才なんて婆じゃないか!女は1(ピー)才までに限る。」
「・・・・・・・俺、男の方がいいし。剣術指南役の・・・・・・・・」
という断りが出されました。いくつか女性を敵に回す発言とか危険な発言がありましたが女騎士さんを女性扱いしていないことにどうしたものかと王妃様は頭を抱えました。騎士団長さんも部下の性癖をしって嫌になってしまいました。
女騎士さんが相手を探している話をどこからか聞いた麗しきご令嬢の皆さんが
「女騎士さんだったら、お婿さんに・・・・・・・」
「女でも構わないわ。」
「むしろ私がお婿さんに・・・・・・・・」
ユリの花が咲き乱れるような発言を・・・・・・・
王妃様は頭を抱えました。駄目だこの国・・・・・・・・だと。
そんなやり取りを聞かされた女騎士さんはすっかりやさくれてしまいました。女だからと特別扱いしない気のいい連中はただ単に女性として見ていないと言う現実は堪える物がありました。
女らしさがあるかないかと言われれば本人にも自覚があるのだが見てくれだけは、そう、見てくれだけは上物なのに大事なこと何で二回言いました。
「なんかその表現は馬鹿にされた気がする。」
それは気のせいです。それよりも王国のご令嬢方が女騎士さんが好きすぎて暴走している現実の方が問題です。いいなと思った男性がご令嬢に遠慮して何も言い出せなくなったり、お婿さんになってもいい、むしろお婿さんになるなんて気をつけないと暗がりに連れ込まれて既成事実を作られそうです。
王妃様は女騎士さんがふびんになって好みを聞きました。
「猫耳のショタっ子。犬耳でもいけます。」
王妃様もさじを投げました。それは愛でる対象でお相手ではないでしょう。
いよいよもって退路が立たれてしまった女騎士さん、そんな話を聞いて伯爵様の後妻(伯爵様の娘さんが物理的に破談にしました)とか王様の二号さん(これは王妃様が物理的に愛情を示したためお流れになりました。)公爵様の次男坊様(これは女騎士さんが物理的にお流れにしました。)とかなんか物理属性が強いのは気のせいですね。気のせいです。
街の大商人さんが来ないかと言っていましたけど如何見ても商売の関係強化と警備強化にしか見えていないのは笑い話です。実際それ目的だったのですが。
口の悪い王宮雀がちゅんちゅくちゅんと囀ります。
「おんなきしさんふられんぼ、おーくおにすらあいてにしない。」
そんな軽口を言った雀はご令嬢の皆さんに焼き鳥にされてしまいました。
「ちくしょー!オーク鬼に押し倒されて魅力があることを示してくる!」
酷いことを言われて気が動転した女騎士さんはオーク鬼の集落まで駆けていくのでした。
お城から馬で数日、ど田舎の村からさらに奥に入ったところにオーク鬼の集落があります。
オーク鬼とは女騎士さん達人族とは違う種族で緑がかった茶色い肌とつぶれた鼻をして、人族より縦にも横にも大きい体をしています。人族からみて醜い姿をしているので化け物と勘違いされてしまいますが畑を耕したり狩をしたりして生活をしている穏やかな種族なのです。
そんな王国の奥地にあるオーク鬼の集落のひとつに目を血走らせて駆け寄ってくる女騎士さん。オーク鬼さん達はびっくりして人族が攻め入ってきたのか!蜂の巣をつついたような大騒ぎになりました。
「うわぁぁぁ!こ、ころさないでけろー!」
「こしがぬけた。ワシャもう駄目だからお前らだけでもにげろ!」
「ちょうろー!」「おじーちゃーん!」
「ままーっ!」
「お、おで、おめーのことがすきだったな。だからにげてしあわせになってくれ。オーク菜ちゃん」
「オーク吉さん、そったらこといまさら言われても・・・・・・・・・・・」
「オーク作の奴とよい仲なんだろ、おでのことなんか・・・・・・・・(ぱしっ!)」
「オーク吉さんの馬鹿!あたいがすきなのはあんたなんだよ!」
「オーク菜ちゃん(びしっ!)」
戦いなんて森の獣くらいしか相手にしていないのにだっ決まる出し剣丸出しの女騎士さんを見て逃げ惑うオーク鬼さん達、女騎士さんはばったばったとなぎ倒します。特にオーク吉さんとオーク菜ちゃんに対して攻撃する回数が増えているのは嫉妬の心というものなのでしょうか。
そんな中で一人のオークのおじさんが女騎士さんの前に出て声をかける
「お城の女騎士さんとお見受けする。なぜに平和に暮らしているおらたちにひどいことをするのだ!」
女騎士さんは答えました。
「オーク鬼に押し倒されて、私に魅力がないといった連中を見返すのだ!」
その答えを聞いてオーク鬼はみなしてガクッと崩れ落ちました。一言で多数のオーク鬼を倒した新記録の樹立です。オーク鬼達はとても嫌になりました。オークのおじさんことオークさんは礼儀正しく聞きました。剣を持っているものには礼儀正しく応対するのが正しいことなのです。剣とか力を持っていると気が大きくなってなんでも振るいたがるのが世の常です。
「え、えっと、どうして魅力のあるなしがおらたちに押し倒されるのと関係あるんだべか?」
女騎士さんは説明をしました。オーク鬼さん達はうんうんとうなずきながら話しを聞きました。
オーク鬼さん達は説明を聞き終えると女騎士さんは聞きました。
「私は少々年を食っているが美人で通っている。押し倒さないのか?」
オーク鬼さん達は困ってしまいました。長老オーク鬼さんに視線を向けると「腰が痛くてのぅ」とにげてました。隣のおばちゃんオーク鬼は「あたしはおんなだしねぇ・・・・・・・・・・そんな変態じみた事はできないよ」と常識的なことを言いました。オークさんも「おらにも読めと五つの子がいるし・・・・・・・・・」
オーク吉さんとオーク菜ちゃんに関しては
「お、おらひとばしらになって女騎士さんなだめるだ。」
「だ、だめよ!オーク吉さんはあたしのものなんだから!」
「オーク菜ちゃん・・・・・・・・・・・」
二人の世界を作っています。
ちびっ子オーク鬼は
「押し倒すって相撲?」
「そ、そうだね。女騎士さんはあまりに強すぎて打ち負かせるほど強い相手を求めているんだろうね。」
ちびっ子の母親オーク鬼は子供前で何言ってやがると鋭い視線を女騎士さんに向けました。母親オークの視線に女騎士さんはたじろきました。
そんな女騎士さんに止めを刺すようにオークさんは
「こういっちゃなんだが、女騎士さんお前さんは人族の中では美人さんなのは認めるがおら達オーク鬼の美人さんとは違うのだよ。おら達オーク鬼が人族の娘っこを連れ去ってあれやこれやって悪い本の読みすぎだべ。」
と、言いました。
「だなだな、やっぱ胸は六個ないと。」「こしまわりのふくよかさとか、にのうでのたるみとか・・・・・・・・・・・」「下牙の手入れのできている子が好きだな。」「あーわかる。そんで何でもおいしそうに食べてくれる子は。」「だろだろ、たべさせているおら達が幸せになってくるだな。」「しっかりとしたふくらはぎとか・・・・・・・・・・」「それそれ、それでふまれたらそれだけで・・・・・・・・・・・・・・」
オーク鬼の男達が好き勝手なことを言っています。女オーク鬼達は男達は何馬鹿なことを言っているのだろうねと生暖かい視線を向けている。ここにいる女オーク鬼さん達は美人さんぞろい(オーク鬼視点)なので余裕です。女騎士さんはここでも自分が受け入れられなかったので屈辱のあまり
「くっ!殺せ!」
となりました。さすがにへこんでいる女騎士さんを見かねたのかオーク鬼さん達は・・・・・・・・・・・・
「女騎士さんは美人さん(人族視点)なんだからきっといい相手が見つかるよ。」
「別に騎士じゃなくたっていいんだろ。町の人だって村の人だって・・・・・・・・・・・」
「人族だと身分とか職業で相手が決められるとか言われているぞ。ほかの国にだって男はいるんだろ?」
「ばかだなぁ、王国の最終兵器を他国に持ち出すなんて・・・・・・・・・・・・・」
「まぁまぁ、女騎士さん。男は星の数ほどいるんだから・・・・・・・・」
「ばかっ!それって星は手に届くところにないというはなしだぞ。」
なんか慰めているのかとどめさしているのかわからない状況です。その受け答え自体でダメージを受けているのか再び
「くっ!殺せ!」
と呻くのであります。
本当に壊れてしまった女騎士さんをどうしたものかと相談してオークさんはしぶしぶお城に女騎士さんを連れて帰ることにしました。
お城につれて帰ると醜い(人族視点)オーク鬼が麗しい女騎士をうんぬんかんぬんと思ってしまうのは人族は悪い本の読みすぎでしょう。いつだって偏見というものは人を傷つけるものなのです。そんな悪い本の影響を受けたのか幼い王子様が
「女騎士を離せ醜いオーク鬼め!」
と切りかかるのです。それにはオークさんも困りました。ただ女騎士さんを返しに着ただけなのに切りかかられるなんて迷惑気回りないです。それでも穏便に済ましたいオーク鬼さんは
「や、やめるだよ!おらはお城に女騎士さんを返しに着ただけだべよー!」
と話しかけるのでした。その呼びかけに幼い王子様は剣を下げて
「本当か!女騎士に何かあったら許さん!」
と強い口調で発言するのでありました。
オークさんは女騎士さんを王子様に返して集落に帰ろうとしました。幼い王子様は大事な女騎士の恩人をそのまま返すなんて失礼なことはできないとオークさんをお城の中に招待しました。
お城の中でオークさんはご馳走攻めにあいました。いくら王子様といっても幼い見、国の金に手をつけてということは出来ないし彼自身もそれはやってはいけないことと教えられている良い子なのでお城の料理長に頼んでオークさんにおいしいものをご馳走するくらいしか出来ないのです。
オークさんは王子様の御礼を喜びました。オークさんもお礼がほしくて女騎士さんを帰しに来たわけではないのです。どっちかといえば厄介払いの面が・・・・・・げふんげふん。それでも姿かたちで決め付けても話せばちゃんとわかってくれる幼い王子様が良い子だなと気に入ってます。
幼い王子様がどうして女騎士がオーク鬼の集落に向かったのかを聞くとオークさんは女騎士さんに聞いた話ですがと前置きした上で話しました。
幼い王子様は女騎士さんが休んでいる部屋の方を見て
「馬鹿なことをしたものだ。」
オークさんも
「まったくです。」
と返しました。
「そんなことをしなくても僕がもらってやるのに!」
「ぶほっ!」
幼い王子様の返しのオークさんは飲んでいた果実酒をむせてしまいました。オークさんは
「お、幼い王子様。お似合いだと思いますよ・・・・・・・・・・・」
と続けるしか出来ませんでした。幼い王子様はその発言に気をよくして
「おう、お前もそう思うか。面は不味いが見る目があるな。父上達にも会っていくがよい!」
と王様達の下につれまわすのでした。
胸を張って自信満々な幼い王子様の後ろで連れまわされているオークさんの醜い風体は困った表情を浮かべておりました。
「あの醜いのは・・・・・・・・・・」
といってきたお城の役人に王子様は
「これは僕の客人だ、見てくれだけですべて悪いものだと決め付けるべきではない!」
と言い切りました。それに役人は幼いのにすごいお方だと見直すのでした。
「王子なぜに城にオーク鬼を連れ込むので!何かあってからでは遅いのですよ。」
と聞いてきた騎士さんに
「お前らの同輩を助けて連れ帰ってきた恩人だ。オーク鬼であっても信義は守るべきだ。切りかかってきた僕に対してもまずは対話を求めてきた理知的な生き物だ。騎士よ、心配ならばついてくるがよい。」
「おら、家帰りたいんだけど・・・・・・・・・なんか大事になっているし・・・・・・」
小さな声でつぶやいたオークさんに騎士さんは、ああ、場違いな場所に連れてこられて王子のわがままに連れまわされている被害者なんだなとオークさんの肩をたたいて慰めようとしたのですが届きませんでした。
王様のところに行くと王様と王妃様が仕事をしておりました。幼い王子様から話を聞くと王様はオークさんにお礼を言いました。王妃様はうちの女騎士が迷惑をかけましたと詫びを入れてきました。オークさんは本当に場違いなところに来てしまったと困惑しております。
王様はどんなお礼がほしいかと聞けばオークさんは
「とりあえず、こんなことで女騎士さんが突撃するなんてことは無しにしてほしい。後家に帰りたい。」
と答えました。
王様は無欲なオークさんの答えを聞いてお土産を持たせるように言いました。お城の役人さんはオークさんのためにお土産を持たせようとしましたが金銀財宝をもらってもオークさんは使うところがないので丈夫な斧とか鍬とかをお願いしました。
王妃様はお人よしで無欲なオークさんのためにオークの集落は王国で保護する対象であることを宣言するように王様に言いました。王様はそれはよい事だとうけいれました。こうしてオーク鬼の集落は王国に組み入れられました。
オークさんはお土産を持ってなつかしの家に戻りました。もう、こんな騒動はこりごりだと思いながらお土産を見て喜んでいるオーク鬼の皆を見ました。
女騎士さんは気がつくとお城に戻っていて傍らには幼い王子様がいるのに気がつきました。
「なんて馬鹿なことをしてくれたのだ女騎士!お前には僕が要るではないか。」
と所有物宣言されてしまいました。
女騎士さんは獣耳はついていないけどかわいいショタっ子の王子様に告白されて舞い上がってしまいました。とりあえず鼻から流れる愛はごまかしたほうがよいかと思います。
数ヵ月後、お城にオークさんが呼び出されました。オークの集落に行って女騎士さんがあれやこれやされたのではないかと王宮雀がぴーちくぱーちく煩いので黙らせるために頼まれたのです。
オークさんはしぶしぶ、ついでの集落の若者数名と娘っ子達も連れて行きました。お城でオークさんはこっちが被害者だといい、オーク鬼の好み的に女騎士さんはアウトオブ眼中だと魅力的な娘っ子達を紹介しました。
お城の大臣さんや騎士さん達をはじめとする面々はオーク鬼的魅力にあふれた娘っ子達と若者の生臭い魂の叫びに納得するのでした。
その後、幼い王子様と女騎士さんの婚約が発表され宴会へとなだれ込むのでした。
宴会ではオーク鬼さん達はよく食べてよく飲んでよく騒ぎました。剣の技術は騎士さん達に負けますけど力比べでは負け知らずでした。オークさん一人で何人の力自慢達が立ち向かえるかなんて賭けをして結果に一喜一憂していたり、オーク鬼に持ち上げられてびっくりしながら楽しんでいる貴族っ子達とかとても楽しいものでした。
宴会が終わって帰ろうとしたオークさんでしたが王妃様にまたお城に遊びにおいでと誘いました。オークさんはそれに応じまして集落で取れたものを売りにくる時に寄りますと約束しました。若いオーク鬼のお調子者はお城で勤めることになりました。力持ちで働き者なので頼りにされてます、彼はお金をためて好きな娘っ子によい物を買うのだといきこんでいました。kの分だとオーク鬼はお城に二人以上いることになりそうです。王様は喜びました、オーク鬼でさえわが国では喜んで国民となるよい国だと自慢できるからです。
国は栄えました。世界各地にいるオーク鬼達がこんな良い王様がいるところならば俺達も幸せになれると・・・・・・・・・・・働き者のオーク鬼達は王国に集まって色々な仕事についていきました。
はじめはおっかなびっくりだった王国の人族も見た目は悪いが気は優しくて力持ちなオーク鬼達と仲良くなりました。よい国民はそれだけで力なのです。
いくつもの季節が過ぎました。王妃様との約束を守ってオークさんは王妃様とお茶をしています。
「どうして、うちの国は良識的なのはオーク鬼ばかりなのかしら?」
人族はだまし悪いことをしたりそれでなくても業の深い性癖を持っているのでどうしたものかとぼやいた王妃様の一言にオークさんは答えることが出来ませんでした。
お城の騎士達は訓練しながら男のしりを追いかけていたり幼い貴族娘のしりを追いかけていたり、役人達もあの乳がよいだの尻がすべてだろと罵り合っています。ご令嬢は女騎士さんの後ろから覗き見していたり妄想力あふれる騎士達の姿を絵に描いていたりしています。
王国は今日も平和です。