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新たな一歩

10/6

文章を一部修正、加筆しました。

「さあ着いたぞ!ここがこの大陸で一番大きい町、バシレウスだ」



銀髪の男が、両手を横に広げ、少しキザったらしく言う。

まず目に付くのは結構な大きさの一本道だ。

横に50メートルはあるんじゃないか?



「ここはバシレウス大通りって名前でな。ただでさえ有名なこの町でも、特に名前が知れてる場所だ。豊富な種類の店があるが、特に露店が多いのが有名だな。……ついでに犯罪もかなり多い」



このバシレウス大通りの両脇に、色々な店がズラリと並んでいる。

パッと見て、色々な店の看板を見渡しただけで、武器屋、防具屋、果物屋、雑貨屋、家具店に書店にと、豊富な種類の店が揃っていた。

建物に入っている店もあるが、確かに露店の方がかなり多いようだ。



……またそこで変な事に気がついた。

店には看板らしい板が付いているが、何の言語かもわからないような不可解な記号のようなモノが書かれている。

見たこともない記号なのだから、俺は意味を理解できなくて当然だ。

なのに俺は、記号を一回見ただけで意味を理解できてしまっていた。


絶対に変だが、今は他にやるべき事がある。

この事は後で考える事にしよう。



「で、どこで昼飯を食うかなんだが。アンタ豚肉、牛肉、鶏肉、魚は食えるか?」



「え?はい、食えますよ。でもなんでそんな事聞くんですか?」



「あー……まあ、そこらへんも店に入ってから説明するさ」



来てくれ。そう言って銀髪の男は歩き始めた。

後を追うと、露店と露店の間を抜け、狭い路地に入った。


暗い上に、人が反対方向から来たらすれ違えそうにないぐらい狭く、誰も使わなさそうな路地だ。

だがゴミ一つなく、不思議と清潔だった。


その路地を進んでいくと、狭かった路地とは打って変わって、広い場所に出た。

その広場にはいくつか建物があった。

表の大通りにあったような店や建物とは違う、どこか独特な雰囲気だ。



「さあ着いたぞ。ここが俺の馴染みの店、[ハンマーのがっつり食堂]だ」















「カーッ!うめえ!最高だよおっちゃん!」



「うめえのはイイがツバをこっちに飛ばすな、殴るぞ」



銀髪の男は酒を飲みながら、店の店長とそんなやりとりをしている。



店長は、2m以上はある筋骨隆々の大男だった。

腕は丸太のように太く、肩幅は熊のように広い。

年齢は30~40程度だろうか?

髪は黒色で、とても短くスポーツ刈りのようだ。

口の周りには、髪と同色の、黒い泥棒ヒゲが生えている。

半袖の黒い布の服を着ているが、体が大きすぎて、とてもきつそうだ。

そんな姿なのに、灰色のエプロンがなぜかとても似合う。



俺はその店長と銀髪の男が話している横で、空っぽになっていた腹に、豚ロース定食2人前をせっせと詰め込んでいた。

玄米入りの白飯、塩コショウのかかった豚ロース、暖かいスープに何かの青野菜のサラダ。

確かにかなりうまい。


ガツガツと白飯を口の中にかきこんでいると店長は俺の方を見て、



「そっちのガタイのイイ兄ちゃんは?」



と言った。



「あ、えっと……ちょっと道に」



「行き倒れ。道のド真ん中に倒れてたから連れてきた」



……さえぎられた。

そんな紹介の仕方はないだろう。



「グハハハハハ!行き倒れ!なるほどなあ、大変だったな兄ちゃん」



笑われたぞチクショウ。



「い、いえ。こちらの方に助けてもらえただけ運が良かったですよ」



「こっ、こちらの方ぁ?こちらの方、だってよガル坊!グハハハハハ!おめえは「こちらの方」なんて言われるようなガラじゃねえだろ!」



店長が銀髪の男をガル坊、と呼んだ時に気が付いた。

色々な事がありすぎて、自分の名前を相手に教えていなかったし、相手の名前も聞いていなかった。

いくらなんでも動転しすぎだ……。 



「名前を教えんの忘れてただけだっつーの!人が倒れてんだぞ?死んでるのか生きてるのかもわからなかったし、俺もテンパってたんだよ。……仕事の後だったしな」



と言った。最後の方は何故か神妙な面持ちだった。



「……そうか、仕事の後か。まあ、あんまり気にすんなよ」



励ますように店長が言う。

仕事の後……?気になるが、それより聞きたい事がある。

おっと、その前にやらなきゃならないことがあるな。



「ガルさん、でしたっけ?俺の名前は、橋田孝志です。」



「ハシダタカシ?変わった名前だな、ここらへんじゃ聞いた事のないような感じだ。まあいいや、俺はガルドグランだ。ガルって呼んでくれ」



そこで店長が言う。



「一応俺も言っておくか。俺の名前はモーティス。昔は、鉄槌のモーティスなんてあだ名で呼ばれてた時期もあったんだぞ?今はおっちゃんとか、おっさんなんて呼ばれてるがな。まあ、好きに呼んでくれ」



「ガルさんに、モーティスさんですね。俺の事はタカとかハッシーとでも呼んでください」



ちなみにこの、タカ、ハッシー、というあだ名は、主人公に名前を付けられるゲームで付けていたモノだ。



「わかった、よろしくなタカ。」



「おう、よろしく頼むぞタカ坊。」



どうやらモーティスさんは人の名前に坊を付けて呼ぶ習慣があるらしい。

……というか、可愛がってくれているのか?


まあなんにせよ、あだ名で呼ばれるこの何とも言えない感じ。

小学校の頃以来だ、何となく心地良い。



「はい、よろしくお願いしますガルさん、モーティスさん」



一番言わなきゃならない事を言うために、イスから立つ。



「ガルさん、俺の事を助けてくれてどうもありがとうございました」



頭を下げる。

お辞儀の正しい角度は45度、これ重要。



「おう、どういたしまして!」



「それで、改めて色々と話したい事があるんですが……」



「ああ、何でも言ってくれ。というか、そのつもりでここに来たんだしな」




さあ、確認しないとな。

俺が置かれているこの状況を。

ボツになった一節







一応言っておこう。タカ、ハッシーはあくまで俺のあだ名というだけだ。

欧米でツッコんでそうなあの人と、序盤、中盤、終盤、隙がないと思っているあの人とは何の関係もない。








モーティスさん、タカ坊って言ってたな。

タカ坊、か。To○eart2を思い出すな。

タマ姉・・・・・・グフフ・・・・・・。

いや待て待て待て、スイッチが入りかかったぞ今。





3つのネタ全てわかった人とは一晩語り明かしたいですね。

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