寝るのが怖い
はっ?
あれっ?
私は誰?
わたしは…
わたし
はヨウ。そう、私はヨウ。
ヨウのはず。
でも、周りはわたしの知っているところでは無い。
だって!
こんな!きれいなとこでは寝てなかった!
ずっと、目覚めてからずっと知らないゴミ溜めの中で寝てた。
身体は動かないけど、知らない所でこんな臭い所で寝てたはずは無いって思っていた。
動かない身体ではあったけれども、天井は見えていたし!
なんかちょっと見える壁もめちゃくちゃ汚かったもの。
本当の私は普通の高校生で普通に笑って過ごしてたんだもん。そりゃ色々不満はあったけどそれって普通でしょ?
もうちょっときれいな顔に生まれたかったとか、もうちょい頭が良かったらって。
でも、自分ちの自分の部屋で寝たはずなのに。
起きたら動けないとか、めっちゃ汚いとか!
私の部屋、汚部屋ではあったけど物が溢れてからであって!
ヘドロとか泥とかそんなものは無かったの!
動かないなら臭いも感じられない方が良かった。めっちゃ臭い。そんなとこにずっと放置されてた。
たまに水を持ってくる人が、『ヨウのために』って言ってたから。
だから、たぶん、わたしはヨウになってしまったんだろうけど。
ずっと、ずっと…分からないぐらいの時を過ごして、なんか分かんないけどこのままなんだろうなって。
思ってたのに!
なんでこんなに綺麗な所で寝ているの?
動けないけど、息がすごく楽!空気美味しい!
わたし、助けて貰えたの?
でも、ここどこ?
ほんとに助けて貰えたの?
ゆめなのかな?
それともずっと夢の中だったのかな?
で、わたしはだれなのかな?
なんとよばれるのかな?
ずっとまえはクズだった。
他の名前もあったけど。
叩く人がそう呼んでたからわたしはクズだった。
汚いとこではヨウだったけど。
ここではなんと呼ばれるのだろう。
私は何になるのだろう。




