第二十六話 通信切断
隠されていた真実を手に、ユウとアリスはついに反撃の狼煙を上げます。
圧倒的な戦力を誇る敵陣へ、策を弄さず真正面から挑む二人。
覚醒を続けるユウの力と、エージェントとしての真価を発揮するアリス。
静寂を切り裂く銃声の先に待つ、この星の未来を占う一戦が始まります。
「ラム、コピーと同化できる?ここからの作戦はわたしとユウ、共有でお願い。ラボへの通信は切断したままでお願いね。」
「とりあえず無事を報告しなくていいのか?」
「ラボに通信が戻ると言うことは、報告もしなきゃならない。虚偽の報告をして混乱を招いてもいけないし、逆に侵略がバレたらラボもただじゃ置かなくなる。文明差を見てわかるように、ラボがその気になったらニューラは絶滅してしまう。最悪の場合には、だけど。
わたしはニューラの人たち、一人も犠牲にしたくない。」
「なるほど、それもそうだね。わかったアリス。一緒に問題を解決しよう。この一ヶ月、シモンさんにしごかれ……特訓をしてもらったんだ!俺も少しは役に立つと思うんだ!」
「ぷっ!しごかれたって?うん!ありがとうユウ。警備員とのバトル見たよ。見違えるほど強くなったね!」
ユウは少し赤くなる。
メツがプランを説明する。
まず、北のエリアに反発派のアジトがある。
そこに奇襲をかけて一気に制圧する。
そこのリーダーを捕縛して。中央区へ同行させる。
「、、、案外ゴリ押しなプランだね。」
「ん?どうしたのユウ?もしかして、全身タイツみたいなのに着替えて、アジト内へこっそり忍び込んでからサラッと任務達成。みたいなの想像してた?」
「う、うん。。なんかこう。そう言う感じなのかなーと。」
「あははは、ん〜、そう言うミッションもあるけど、今回は相手が脳筋タイプだからね!
こっちにはわたしとユウがいるから、そんなコソコソしなくても良いって判断なの!ね!メツさん!」
「は、はい、その通りです。
正直、いくら薬でパワーアップしているとはいえ、ユウさんのあの動きを見たら、、、もう作戦という作戦は遠回りな気がしたんです。
結構考えてたんですが、、、」
「ぷっ、ね?だから自信持っていこうね!」
「、、、お、おう。わかりました、全力で行きます。
で、どんなふうにアジト内へ行きますか?
まさか正面突破、、、じゃないですよね?」
「ん?もちろん正面突破だよ?」
「、、、、、、、、」
◆
場所とアジト内の地形だけ把握して、あとはラムの指示通りに動く。というシンプルなものになった。
南エリアのとあるホテル。
「さあ、準備はいい?作戦はユウが正面突破で予定通りにアジトのボスのところへ通してもらう。戦闘になったら構わずにやっちゃって、死なない程度に。
わたしはその辺に転がってる人たちを捕縛していくね!」
「、、、、、了解。」
「どうかご武運を。またこちらに連絡お願いします。」
「うん!みんな捕縛したら、連絡するね!」
◆
アジト前に到着。
ユウは一人で門まで向かう。
「あんだ?何もんだ貴様?ここになんか用か?」
いかにもというゴリマッチョな警備員だ。
「あの、ここのボスに話があるんですが、通してもらえますか?」
「あ?ボスだ?お前誰だ、アポは取ってあるんだろうな?」
「俺はユウって言います。あなたたちの研究を暴きに来たとお伝えください。」
「な?!テメェ何もんだ?ラボの奴らか?!」
「つべこべ言わずにボスに話を通すの?通さないの?どっち?」
(あ〜こういうの苦手なんだよなあ、喧嘩とか苦手だし。)
「ち、ちょっと待ってろ!」
警備員はトランシーバーらしきもので中に連絡をとる。
連絡後、警備員はニヤニヤしてユウを見る。
「ボスからの指示だ。お前を拘束して捕らえろとな!」
「、、、、」
(やっぱり脳筋だなあ。さあ、ミッション開始だ。)
警備員は拳を振り上げユウへ目掛けて殴りかかる。
ユウはあえて避けない。
ガ!!
「い、痛えええええ!なんだこいつ!」
(やっぱりだ。身体の硬度自体上がってる。赤子に叩かれたくらいにしか感じないや。)
ユウは右手をデコピンの構えにして警備員へ向ける。
パチンーー!!
すると警備員は門まで飛ばされて気絶した。
(あ、ちょっとやりすぎたかな。またパワーアップしてるような……)
「ユウ!ナイスー!これで、、っと」
アリスは伸縮自在の光る紐を取り出してあっという間に捕縛する。
「おお、これすごいね!これなら簡単に!」
「エージェントだから、こういうアイテムも持ってるの!さあ、行きましょう!」
「、、、この門、どうしよう。」
「あのねえユウ、もうユウの常識で考えず、イメージ乗る通りに動いてみたら?」
「ああ、そうか、こんな門、壊すか飛び越えるかで行けるよね。まだ成長に追いついてないやあ」
ユウは門を軽く飛び越えて向こう側へ。
「う、うわあ!っと、とー!」
ユウは門より上に飛びすぎた。
「ぷっ、ユウ飛びすぎ〜、よっと。」
アリスも続く。
園庭を二人で歩く。ここには警備はいないようだ。
アジトの屋敷前までくる。
ユウは普通にドアを開ける。
「ごめんくださーい。」
ガチャ。
中には広いフロアロビー。
複数の屈強な男たちが一斉にこちらを見る。
マッチョA「あ??なんだお前?警備はどうした?通したのか?」
マッチョB「ボスからは捕縛しろって聞いてあるぞ?てことは、突破してきたってことだな?よし、オメーら!やっちまうぞ!!」
(な、なんてお決まりなセリフなんだ、、、笑いそうだ。)
マッチョC「なーにニヤニヤしてんだこの野郎ー!」
一斉にかかってくるマッチョたち、ユウは一人ずつ攻撃を避ける。
マッチョD「こいつ!チョコマカとー!なら、こっちの女から行くぜー!」
「きゃ〜、こわ〜い!、、なんちゃって〜」
バキ!!
アリスはひと蹴りでマッチョを蹴り飛ばす。
ピクピク。マッチョは気絶している。
「あ〜、怖かった〜、わたし臆病だから怖い〜」アリスは遊び半分で次々に光る紐で捕縛していく。
バキ!ドガ!
ユウも次々とマッチョたちを吹き飛ばしていく。
(な、なんかサングラスかけたエージェントが次々に敵を蹴散らしていく、、あの映画みたいだな)
マッチョたちはついに武器を持ち出す。
この映像をラムはメツへ転送しており、ライブモニターで見ていた。
「バカな!ニューラは武器は禁止のはず。そこまで誰が?ラボやってくる前の武器のはず。」
ドパラタタタ!
「わ!銃?!危ない!アリス!逃げて!」
「あーん怖い〜!」
バン!
アリスは背後から撃たれた。
「アリスーーーー!!」
アリスは地面に倒れる。
「あ〜、痛い〜、あ〜れ〜!」
「ギャハハ!まずは女から始末したぜ!」
バキ!! ドゴーーン!
「どけー!アリス!死んじゃダメだー!」
マッチョたちはゲラゲラ笑っている。勝利を確信したと言わんばかりに。
ユウはアリスを抱き抱える。
「ゆ、ユウ、、、わた、し、、もうダメ」
ガク
「アリスーー!!」
「な〜んてね!」
アリスは舌を出して笑っている。
「え!?アリス、大丈夫なの?!」
アリスはすっと立ち上がる。そしてマッチョたちを睨みつける。
マッチョたちはギョッとしてぞろぞろたじろぐ。
「んもう!お尻がちょっとチクっとしたじゃない!!まだ誰にも見られたことないのに、わたしのお尻が傷ものになったらどうするの?!」
(、、、お、俺は宇宙船初日に見たことあるんだけど、、、あれはノーカンだな)
「ば、化け物だ、、銃が効かないなんて、、、うわあーーー逃げろーー!」
マッチョたちは一斉に逃げ出す。ユウはすかさずマッチョたちを即座に気絶させていく。
ドガ!バキ!ドガ!ドガ!
「よ!それ!はい!」
ユウがマッチョを薙ぎ倒し、その後を追ってアリスが捕縛して回る。流れ作業のように、あっという間にフロア内は制圧した。
他の階や部屋からも続々と出てきたが結果は同じだった。
「、、、ざっと百人くらいか?」
「そうね。あとはボスだけ。」
ここでスピーカーからボスらしき声が聞こえる。
「入りたまえ。」
ユウとアリスは正面の扉を開けて廊下を進み、中庭を通過してまた扉を開ける。
すると、だだっ広いパーティ会場のような部屋がある。
その先には大きめのデスク。そして背を向けて大柄な男が座っていた。
(こいつが、反発派のボス、、、)
二人はついに、ボスの元へ辿り着くのだったーー。
第二十六話 完
最後まで読んでいただきありがとうございました!
ユウの成長が止まりませんね。デコピン一発で屈強な男を吹き飛ばすあたり、もはや人間離れした領域に足を踏み入れています。そしてアリスとの息の合った(?)やり取り。彼女のタフさと明るさは、ユウにとっても大きな支えになっているようです。
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今後とも hanaXIII をよろしくお願いいたします。




