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九十六式歩行空挺戦車、ハイエルフと旅をする。  作者: トウフキヌゴシ


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第7話、登録。

「操縦者の登録をしたい、操縦席コクピットに乗ってくれ」

 自分は片膝をついて操縦席を開いた。

 操縦室が前に出て、床だけが後ろのヒンジで斜め下に降りる。

 角度的には30度くらいか。

「わかった」

 シャル殿が答える。

 超高性能3Dプリンターでうち出されたパイロットスーツを着ていた。

 床には、操縦席と支柱に支えられた左右の操縦桿。

 L型の操縦桿には複数のボタンがついている。

 足元には左右二つずつ計四つのフットペダル。

 操縦席につけられた医療用アームを伸ばしてエスコートする。

 アームはパステル調の水色で、柔らかいシリコン素材、”TENGA”という浮き文字が施されていた。

 ――操縦席は洗浄され、放射能は除染されている。 放射能は、ナノマシンで10年くらいで完全に除染が可能だ

「……ミイラ化していたからなあ」

 ――田中三佐は

「何がだ?」

 セーラー服姿のシャル殿が聞く。

「いや、こちらの話だ」

 医療用アームに支えられながら、斜めになった椅子に座る。

 プシュ

 小さな音を出しながら、胴鎧のような固定器具を頭の上から降ろした。

 胴回り全体を覆うタイプで、左右のひねりを機体に伝える働きもある。

「上げるよ、手をはさまないように」

「ああ」

 プシユウ

 床が上がり操縦席の中に。

 次に後ろへスライド。

 ほぼ、360度のアラウンドビュー。


 ハートウーマン軍曹とその横を列をなして走るハイエルフの戦士たち。

 ブートキャンプに参加しているのだ。


 胸の前には、情報集中型メインモニター。

「じゃあ、登録に入る」

 アラウンドモニターに映されるランドルト環。

「右目を閉じて、開いてる方向を言ってくれ」

「左……」

 だんだん小さくなった。

「……以上視力は左右とも3,5だ、同時に網膜パターンも記録した」

「次は聴力だ」

 「うむ」

 笹状の耳がピクリと動いた。


ピ――

プ――


「左右の耳は異常なしだ」

「両手の手のひらをメインモニターにつけてくれ」

「つけたぞ」

「……よし、指紋と静脈パターンのデータがとれた」

「続けて言ってくれ」

「うむ」

「そんなの関係ねえ」

「そんなの関係ねえ」

「はいっ、オッ〇ッピー」

「はいっ、オッ〇ッピー」 

「……声紋データ取得」

「あと、血液を採取させてくれ」

 医療用アームが採血用の注射器を出した。

「むうう、ちゅ、注射か」

 死にそうな声。

 半袖のセーラー服が揺れる。

「大丈夫か?」

「いや、やってくれっ」

 こぶしをにぎりしめ、ぎゅっと目をつぶった。

「わ、わかった、いくぞ」

「おうっ」

 無事採取できた。

 シャル殿は注射が怖いようである。

「次で最後だ」

「頭の中で想像してくれ、右手は横にして頭の上、左手は腹の前で横、左かかとを右ひざにつける」

「?? できたぞ」

「シェー」

 自分は抑揚のない平坦な声で言った。

「???」

「……脳波パターンのデータ取得」

「無事、操縦者として登録できた」

 医療用アームでのっぺりとした(ナンチャラウヲッチのような)腕時計を渡す。

「ブレスレットコマンダーだ、自分といつでも通信できるぞ」

「ふうん」 

 シャル殿がナンチャラウヲッチを腕につけた。

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