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九十六式歩行空挺戦車、ハイエルフと旅をする。  作者: トウフキヌゴシ


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15/19

第15話、空中降下。

「レッツバンジ~~」

 ガンドーラ台地の外へ身を躍らせた自分こと、九十六式歩行空挺戦車。

 空挺戦車の本領発揮である。


「うわっ、さむっ」

「さむいっ」

 シャル殿とロボが思わず叫んだ。


「おっと」

 ――ここは高度一万メートル。

 外気温約-50度。

 気圧は約0,2気圧。

 酸素濃度は約28パーセント。

 一瞬で頭にあるメインカメラが凍り付いた。

「うわああ」

 内部モニター全体に氷の筋が複数走る。

「やべっ」

 すぐに、操縦席内に外気を遮断。

 ヒーターを全開。

 空気を充填した。 

 メインカメラもヒーターをつけ、モニターの氷はすっと引いていく。

 台地の上は快適な温度だった。

 世界樹が創っていた環境である。

「いかに世界樹が偉大だということか」

 シャル殿が言う。

「そうですねご主人」

 ロボが答える。

「しかし、黒いな」


 ヒュウウウウウ


 今、大の字に体を広げて降下中だ。

 ガンドーラ台地の外壁は、黒曜石に覆われて黒い。

 風や雨や氷に浸食され、先の鋭くとがったうろこのようだ。

 ときたま、ナイフから大剣くらいの大きさの黒曜石がはがれて落ちていく。

 普通の剣くらいの大きさのはがれて落ちていく黒曜石を見ながら、

「あんなものがこの高さ(一万メートル)から落ちてきたらひとたまりもないなあ」

 ――いくら、カーボンメタリック複合装甲の自分でも真っ二つだろう 

 

「……大丈夫なんだろうな」

 対Gシートのおかげで、結構な速度で降下中でありながらあまりGを感じていないシャル殿が聞く。

 すごい勢いで黒い壁が動いていくのだ。

 大体時速200キロくらいにはなるだろう。

「ん、まあ大丈夫でしょ」

「……高度一万メートルは降下限界高度ぎりぎりだけどね……」

 小さな声で付け足した。

「え、ご主人」

 耳のいいロボが青い顔になった。

 と言っているうちに地上が見えてきた。

「げっ」

「うわっ」

「ご主人っ」

 地上も黒い。

 壁から降り注いだ黒曜石が層になってまるで地獄の針の山のよう。

 針ではなく大小さまざまな剣ではあるが。

「まずいっ、コントロールをもらうよっ」

 シャル殿の膝の間にある情報モニターに、”Auto、Pilot"の文字。

 足の下に向け着地体勢に。

 エアブレーキ全開。


 イイイイイヤアアアアア


 サイレンのような金切り音を出す。

 肩とももと背中の低温ジェットを全開にして減速。

「パラシュートッ」


 バッ


 背中に背負ったパラシュートを開いた。

 横に長い長方形の傘。

 左右のライザーである程度操縦が可能だ。


 バタバタバタ

 

 黒曜石の剣の柱の間をライザーを操りながら抜けるように飛ぶ。

 下手に着地すると斬れる。

「あと少しっ」

 茶色い砂漠の砂が見えてきた。

「パラシュートパージッ」


 ババババン


 爆炸ボルトがパラシュートを吹き飛ばす。 


 ズドンッ


 最後にジェットをふかして砂漠に転がり落ちた。

 落ちたパラシュートが黒曜石に切られてバラバラになった。


 

 


 

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