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第35章「ムーンアイランド(伝説の闇組織)」

ムーンアイランドの調査の任務の二日目の朝が始まる。青空に太陽と好天だったが、朝から気まずい空気が流れていた。


(アイリス)「……昨日あのあとなんかあったの?」

(タイガ)「さ、さぁ?俺もさっぱりだ。フィオナが機嫌悪そうだが……ケイ!昨日ケンカでもしたのか?」

(ケイ)「い、いや……ケンカはしてないんだが!ちょっとな……」

(フィオナ)「……」

(アイリス)「ま、まぁ任務が始まったらこの空気がよくなることを願うわ。とりあえずみんなこっちに来て!」


フィオナは昨日の夜のあの光景が頭から離れなかった。ケイとシルファのあのキスが。あの光景が脳裏によぎる度に不快な感情に襲わるのだった。


それから城の中に入り、昨日回収した青白いヒマワリの絵画が飾られている部屋に入り、目の前まで近づくとアイリスは予想外のことを3人に言うのだった。


(アイリス)「みんな!聞いて!今から本当に叶えたい願望を思い浮かべなさい!」

(タイガ)「えっ?それってどういう意味なんだ?」

(ケイ)「これを持ってどこかにいくんじゃないのか?」

(フィオナ)「……」

(アイリス)「……この絵画はね。ムーンアイランドへ行くドアみたいなものなのよ。次元転送装置ってやつなの。」

(ケイ)「はっ?」

(アイリス)「パラレルワールドって知ってるわよね。歴史の中で分岐点が沢山あって今この世界なわけだけど、別の分岐点をたどった世界もあるわけ。2000年前に巨大な隕石が落ちて、この世界はトラモント王国が発展したけど、ある世界ではムーンアイランドしか存在しないのよ。他は何もないわ。ただ海が広がるだけよ。しかも驚くかもだけど太陽はないの……ずっと夜よ。」

(フィオナ)「……そんなことが!!」

(アイリス)「そして向こうの次元にいくためのカギは想いなの。願望じゃなくてもいいんだけどね。絶望、嫉妬、怒り、そういう感情の高ぶりがトリガーなの。これがムーンアイランドへ行く唯一の方法よ。」

(ケイ)「……マジかよ。」

(タイガ)「まるでファンタジーだな。」

(フィオナ)「あ、ありえないわ……」

(アイリス)「説明は終わり!じゃ目をつぶって!集中して!」

(ケイ)「……」

(タイガ)「……」

(フィオナ)「……」




4人は目を開けると、全く違う場所にいることがわかった。美しい月明かりのもと、ふかふかな土の上に立っていたのだ。辺りを見回すと月明かりに照らされ、まるで無限に広がるかのような海、そして心地よく響くさざ波、緑あふれる島の中央の明かりが視界に入る。それはこの世のものとは思えないくらい幻想的な光景だった。


(アイリス)「や、やっと戻ってきたわ……」

(タイガ)「す、すげー!今朝だよな!なのに月かよ!」

(フィオナ)「き、綺麗……」

(ケイ)「ここが……」


4人は様々な感情にひたった後、アイリスが口を開く。


(アイリス)「ご、ごめん……感動しちゃってまだムーンアイランドの調査内容言ってなかったわね。」

(タイガ「そういえばそうだな!」

(フィオナ)「……結局何を調査するのよ?」

(アイリス)「……ある組織に関する調査よ!伝説級の闇組織のね。その手がかりがこの島にあるの。」

(タイガ)「な、なんかヤバそうだな!!」

(アイリス)「50年以上前からトラモント王国で暗躍し続ける組織なの。ここ数年まで何もなかったんだけど、ついに最近動きだしたって噂があるの。その組織の名前は『タイムトラベラーズ』!!」


その名を聞いたとたんケイは激しく感情が高まり、怒りを表した表情でアイリスにもう一度尋ねる。


(ケイ)「今何ていった?アイリス!!」

(アイリス)「っ!その顔!『タイムトラベラーズ』を知ってるの??」

(フィオナ)「ケ、ケイ?!」

(タイガ)「な、なんかあったのか?!」

(ケイ)「……俺の両親は『タイムトラベラーズ』に殺されたんだ!!目の前でな!!あいつらだけは絶対許さない!!」

(アイリス)「そ、そんな!!」

(フィオナ)「えっ?!」

(タイガ)「嘘だろ……」

(アイリス)「ご、ごめん!ケイ!そうとは知らなかったわ!!」

(ケイ)「……いや!いいんだ!この任務は俺が決着をつけなきゃいけない。だから感謝するよ。あいつらは何をするつもりなんだ?」

(アイリス)「……明確にはわからないけど、『時』を操って何かするのは確実なの。」

(タイガ)「『時』だと?」

(アイリス)「そう。彼らは『時の因子』を探してる。その因子が揃った時、世界が終わると言われているわ。それを私たちがとめなきゃいけないのよ。今日はその組織の足取りの手がかりになりそうなものを探しに来たのよ。説明は終わりね!とりあえず歩いてあの灯りのある島の中央にいきましょ。あそこが集落だから情報も集まるだろうしね!」


こうして、彼らは島の集落を目指すのだった。


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