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第30章「花火大会(後半)」

(アクア)「タイガー!!あんたいい飲みっぷりじゃないー!!」

(タイガ)「いやぁぁ!それほどでも!アクアもお酒いける口じゃねーか!ガンガン飲もうぜ!」


時刻は18時半。カーラ橋の屋台が立ち並ぶ所から少し離れた場所。そこに6人は陣地をとって花火をみていた。


(フィオナ)「花火綺麗……!」

(アイリス)「そうね!あといい忘れてたけどフィオナ!ブルーシートありがとう!助かったわ!」

(フィオナ)「逆にまさか誰も持ってきてないとは思わなかったわよ。」

(ケイ)「しかしアクアとタイガ大丈夫か?もう酒でできあがってるじゃねーか……花火みろよ……」

(シルファ)「ふふ!まさに花よりだんごですね!私も一杯くらいお酒……」

(ケイ、フィオナ)「そ、それはダメ!!」


盛り上がってる中、シルファがお酒を飲もうとするのを静止するケイとフィオナであった。悪夢再来はごめんだった。


(フィオナ)「あんたそれでこの前大変なことになったでしょうが!」

(シルファ)「そ、そうでした……!ケ、ケイ!あの時引きましたか?」

(ケイ)「い、いや?普段みれないシルファだったなって!可愛かったぞ。」

(シルファ)「えっ……?か、可愛かった?!」


シルファは可愛いという言葉に反応して赤面するのだった。それをみたフィオナはケイをにらみつける。


(フィオナ)「っ!!ケイぃぃー!」

(アイリス)「へぇ……よかったわね!シルファ!気にしてたもんね!ケイに嫌われたって!」

(シルファ)「ア、アイリスーー!!そ、それは!」

(アクア)「何!何!面白そうな話じゃなーいのー!わーたしもまぜてぇー、」

(タイガ)「おうおう!ケぇイぃぃ!おまえばかりズルいぞぉぉ!お、俺にも幸せ分けろぅーこのやろうぅ……!」

(ケイ)「うわっ!おまえらアルコールくせーぞ!」

(シルファ)「だ、だいぶ酔ってますね!」


ここでアイリスは閃いた。この状況を利用しようと。アイリスはシルファにウインクを送る。


(アイリス)「ね、ねぇ!!ケイ、シルファ!この酔っぱらいどものために冷たいお茶、自販機で買ってきてもらえないかしら?」

(ケイ)「ああ!いいぜ!」

(シルファ)「…い、いきます。」

フィオナ)「そ、それは……じゃあ!私も一緒いくわ!!」


絶対ダメだとフィオナは思い、ケイとシルファが二人きりになることを静止しようとしたがかなわなった。


(アイリス)「い、いや!フィオナ!私たちはタイガとアクアの介抱しなきゃね!」

(フィオナ)「っ!!ケイ!わ、わかってるでしょうね!?」

(ケイ)「ん?!……あ、ああ!」


それからケイとシルファはブルーシートから立ち上がり少し離れた自販機へ向かっていくのだった。その後ろ姿をみてアクアは目をニヤニヤさせた。悪そうな顔である。


(アクア)「ねぇ!アイリス、フィオナー?あの二人ってできてるのー??」

(タイガ)「な、何ぃぃー?!」

(フィオナ)「そ、そ、そんなわけないじゃない!姫様のシルファと庶民のケイよ!釣り合わなさすぎるわよ!」

(アイリス)「……さ、さぁ?!私はわからないわ!」

(アクア)「ふーん……じゃあ!あれは何?」


そう言ってアクアが指を指したのは、ギリギリみえる距離にいた後ろ姿のケイとシルファだった。そこでみたのは驚きの光景だった。もはや誰も花火をみていない。


(アイリス)「シ、シ、シルファ……!!!ケ、ケイと手を繋いでるじゃない!!きゃああ!ヤバい!!」

(フィオナ)「はぁあああ?!?!なんでなのよーー!!」

(タイガ)「あ、あれは完全に俺らに見せつけてるにしか思えないぞ……!」

(アクア)「そうね!多分シルファがはぐれないように手を繋いでるんじゃない??この距離じゃ丸見えよね!」


そんな二人だったが戻ってくる時は手を繋いでいなかった。少しケイもシルファも顔が赤面し、不自然だった。


(ケイ)「タ、タイガ、アクア!はい!お茶!」

(タイガ)「お、おまえらバレてるぞ……」

(ケイ)「えっ?」

(シルファ)「……!!」


アイリスは目を反らし、アクアはニヤニヤした顔、フィオナは顔を真っ赤にして不機嫌だった。


(アイリス)「す、すごいわ。シルファ……あなたはもう神よ!神!もはや何もいうことないわ。逆に師匠と呼ばせてほしいくらいよ……!」

(アクア)「青春ねー!でも意外だわー!シルファって意外と肉食系なのねー!!」 

(シルファ)「ち、ち、違います!ア、アクア!!人が一杯いてはぐれそうで!!」

(アイリス)「……ここまですべてアクアの読みどおりね。もう笑っちゃうくらい。」


そんな会話の中フィオナはとうとうケイに怒りが爆発した。


(フィオナ)「……ケイ!何か言い残すことはない?」

(ケイ)「い、いやぁ……一杯あるぞ!ほ、ほら無事に迷子ならず帰ってこれたじゃねーか……!!フ、フィオナさん?!な、何してるのかな?」


地面に電気を流し、砂鉄が弓と矢に変わる。ケイのいやな予感があたる。


(フィオナ)「地獄におちろぉぉ!!」


ケイはフィオナの一撃をくらったが、今日の花火大会は賑やかでなんだかんだみんな楽しかったのだった。

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