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第27章「修羅場の打ち上げ」

(ケイ)「フィオナー!タイガやっぱり来れないってさ。文化祭実行委員の方で打ち上げであるらしくて。」

(フィオナ)「そうなのね!じゃ3人で楽しみましょ!」


タイガがこれなくなり3人で酒場に向かっていた。場所は前回と同じ夕陽処という酒場である。


(ケイ)「着きましたよ!姫様!」

(シルファ)「ここが酒場ですか!初めてです!」


無事にケイ、シルファ、フィオナの3人は到着し入り口のドアの前に来たのだった。


(フィオナ)「姫様!本当に酒場に入りますが本当にいいんですよね?!」

(シルファ)「はい!楽しみです!」


そうして中に入ると看板娘のミマ=キャロルが迎える。相変わらず元気そうだった。


(ミマ)「いらっしゃーい!久しぶりね!あれ?今日はもう1人の男の子いないのね!代わりに金髪のべっぴんさん……」

(ケイ)「さっき4人で予約したはずなんだが3人に変更できるか?1人急に来れなくなったんだが。」

(ミマ)「ああ!そうだったのね!大丈夫よ!席だけの予約だからね!個室案内するわ!」


そうして3人はミマについていき席につく。今回は完全に周りからは見えないボックス席だった。それからミマは今もう注文するか聞いていく。


(ケイ)「少し混んでるから先に注文するか?」

(フィオナ)「そうね!」

(シルファ)「はい!大丈夫です!」


そうして注文を終え、ミマが戻ったあとフィオナはシルファに疑問に思ったことを尋ねた。


(フィオナ)「あの……!姫様ってお酒飲んだことあるんですか?」

(シルファ)「いえ!ないです!今日が初めてです!でも16歳なので年齢的には飲めるはずですよ!」

(ケイ)「まぁ度の弱いお酒だから心配ないんじゃないか、フィオナ。」

(フィオナ)「だ、大丈夫かしら?」

(シルファ)「そ、それよりフィオナさんにお願いがあるんです!」

(フィオナ)「な、何ですか?」

(シルファ)「よかったら敬語なしで話してくれませんか?シルファでいいですよ!私もフィオナと呼びたいです!」

(フィオナ)「えっ?そ、そんな無理ですよ!」

(ケイ)「いやフィオナ大丈夫だぞ!公共の場ではまずいがプライベートはいいみたいだぜ?」

(シルファ)「ふふ!ケイも私のことシルファってよぶんですよ!」

(フィオナ)「そ、そうなの?わ、わかったわ!シ、シルファ!」

(シルファ)「はい!!それで大丈夫ですよ!今日はフィオナのこと色々しりたいです!」


こうしてシルファとフィオナは気軽に話せる関係になったのだった。そうしている内にお酒と料理がテーブルに並ぶ。


(シルファ)「わぁぁ!美味しそうですね!」

(フィオナ)「ここ結構人気みたいよ!」 

(ケイ)「ああ!前にロイ達もきてたしな。」

(シルファ)「そうだったんですね!なんかいつもの静かな夕食と違って新鮮です!」

(ケイ)「こういう料理もたまにいいもんだろ?乾杯するか!」

(フィオナ)「そうね!じゃあいくわよ!文化祭お疲れ様でした!かんぱーい!!」

(ケイ、シルファ)「かんぱーい!」


こうして賑やかな打ち上げが始まり、食事を楽しんでいく。しかしその1時間後シルファの様子がおかしいことにケイ、フィオナは気づいた。


(シルファ)「な、なんだか楽しくなってきましたーー!ケイ、フィオナ!ここいいれすねー。」

(ケイ)「シルファ?!酔ってるだろ!!顔真っ赤だぞ?!」

(フィオナ)「ま、まじ?お酒2杯で呂律がまわらなくなってるわ!!ケイ以上に弱いわね……」

(ケイ)「おまえが酒豪すぎるだけだ!」


そんな中フィオナはチャンスだと思い、シルファに色々尋ねることにした。


(フィオナ)「シルファ?ちょっと聞きたいことあるんだけどいいかしら?」

(シルファ)「いいですよーフィオナー。な、なんでもこいですぅー」

(フィオナ)「こ、この前ケイとランチいったあと、ど、どこに行ったのよ?ケイ教えてくれなくて!」

(ケイ)「まずい!!シルファ!ストップだ!!」

(シルファ)「えぇー?言えませんよぉー。そんなことぉー。」


まだギリギリ理性をシルファは保っている。ケイが安心したのもつかの間、フィオナはシルファにお酒を勧める。


(フィオナ)「このお酒おいしいわよ?よかったら飲んでみて!シルファ!」

(ケイ)「や、やめろぉー!お、おまえ悪魔だなー!」

(シルファ)「わぁこれ美味しいですねぇー!今なら何でもしゃべっちゃうかもぉー!」


シルファはフィオナの酒で完全に理性がとんでいた。この時を見逃すフィオナではなかった。


(フィオナ)「じゃあ!さっきの質問答えてくれる??」

(ケイ)「シルファー!そ、それだけはダメだー!」

(シルファ)「えっとれすねぇー!あのあとネックレスを買ってもらいましたぁー!!ねぇケイかっこよかったんですよぉー!」

(フィオナ)「ネ、ネックレスぅぅ?!ケイぃぃー!!どういうことぉぉー?!」

(ケイ)「い、いや!それはだなぁー!!あはは!!」


肝心なところはいわなかったためケイは安心したがそれでもシルファの暴走は止まらなかった。シルファはフィオナに爆弾を落とす。


(シルファ)「はい!はーい!今度は私からしつもーん!!フィオナはケイの何なんですかぁー?だってぇ仲よすぎじゃないですかー!」

(フィオナ)「なっ!!何言ってるのよ!ただの

ク、クラスメイトよー!!」

(シルファ)「えぇー……絶対ウソぉー。」


フィオナは顔を真っ赤にして否定するが、今のシルファは無敵だった。今度はケイに火の粉が飛びかかる。


(シルファ)「そういえばぁー!ミスコンの時ケイ、フィオナのウェディングドレスみてみとれてましたよねぇー?!」

(フィオナ)「えっ?そ、そうなのケイ?!」

(ケイ)「お、おい!シルファ?!」

(シルファ)「ちょ!ちょっと詳しく聞かせなさいよー!!」


そんな話が永遠と続き、ケイは理解した。シルファに酒を飲ませたらダメだと。今晩の打ち上げはまさに修羅場だった。

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