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第25章「文化祭準備」

「みんな!なにしたい?案を出してくれ!」


ある日の6限の時間、1年C組は盛り上がっていた。この時間は文化祭をどうするか決める話し合いだったためだ。1週間後はいよいよ本番である。そして文化祭実行委員のタイガはクラスメイトに案がないか呼びかけていた。それに対してクラスメイト達は我こそは先にと答える。


「はい!たこ焼き!!」

「えー!アイスクリームがいい!」

「秋にアイスはないって!焼きそばとかどう?!」

「クレープにしましょ!絶対売れるわ!」


そんな沢山の案が集まり、多数決をとった結果、唐揚げとなった。大体みんな納得している様子だった。タイガもまたテンションが高まり、やる気に満ちた様子でクラスメイトに言う。


「おっしゃああ!噂だと姫様も見にくるらしいから頑張って1番の売り上げにしよーぜ!じゃあ次の議題だかミスコンだ!毎年伝統でこの学校ではクラス対抗戦でミスコンをやることになっている。全員に投票用紙を渡すから推薦したい女子の名前を書いてくれ!」


男子達は女子が引くほど真剣に書いていた。タイガにより5分後その名前が発表された。


「それでは発表する!このクラス代表は……フィオナ=トキハに決定しました!」

「なぁぁー!なんで私なのよ!!」


そんな焦った表情のフィオナにケイは少し意地悪な表情で声援を送る。


「頑張れよー!フィオナ!」

「ケイ!その笑顔、絶対楽しんでるでしょ!」


フィオナは嫌がっていたにも関わらず、満場の一致だったため本人の意志関係なく出場が確定したのだった。さらにタイガは話を続ける。


「じゃミスコンはフィオナで決まりな!最後はステージパフォーマンスについて決めていきたいと思う!これも毎年伝統ですることになっている!出場するのは各クラス男子1名だ!ちなみに俺はケイがでなければいけないと思う!」

「ん?!……は?!なぜ?!」


ケイは訳がわからなかった。ステージでパフォーマンス?なにをしろと?とりあえず絶対嫌だった。


「理由だが最近ケイは姫様とランチにいったからだ!これは万死に値するのではないだろうか?!いったんステージで失敗して恥をかいてほしい!!」

「お、おまえ文化祭実行委員だろ?!成功させなきゃいけないだろ?!え、俺は嫌だぞ!目立つの!」


フィオナはタイガの意見に賛成だった。シルファとのデートは許せなかった。


「私賛成!!いったん痛い目みてくるといいわ!!」


フィオナはケイにあっかんべーをしながら、そんなことを言う。それに便乗するかのようにクラスメイト達によりケイがステージパフォーマンスをするべきだと言う意見で溢れかえるのだった。


「俺も賛成!これでケイのモテ期終了だな!やったぜ!!」

「姫様とデートは罪なんだよ!あきらめろ!ケイ!死ねぇぇ!」

「ケイくん何するか私もみたーい!!」


それから最後にタイガは今日一番悪意のある笑顔でケイに言う。


「ステージパフォーマンスはミスコンの次だ!そしておまえのステージは最後、つまり大トリだな!はは!頑張れよ!ケイ!男になれ!」

「お、おまえらぁぁー!」


こうしてステージパフォーマンスはケイが出ることになったのだった。


それから放課後の時間となる。いつもは3人で帰るはずだが、今日は珍しくケイ1人で帰っていた。フィオナはミスコンの衣装の打ち合わせ、タイガは文化祭実行委員の集まりで一緒に帰れなかったのだ。


「はぁ……どうしよ。」


なんも案が浮かばない、どうしようかと悩んでいる時だった。校門から出ようとした時、背後から聞き覚えのある声で呼び止められた。それは絶世のイケメンで大人気なウルだった。


「やぁ!ケイ!久しぶり!」

「ウル!!試合の時以来だな!」

「そうだね!あの時は完敗だったよ!そういえばケイも騎士にスカウトみたいだね!アイリス部隊だよね!」

「ああ!そっちもスカウトされたんだろ??」

「こっちはロイ部隊だ!一緒になれなくて残念だよ!それよりケイ!なんだか浮かない顔だね?」

「いやぁ……文化祭のステージパフォーマンス押し付けられてどうしようか悩んでたところさ。」

「へぇ……ケイがでるんだ!奇遇だね!1年A組は俺がでるんだ!あ、そうだ!よかったら2人で一緒にやらないかい?!」

「えっ?!」


まさかの提案にケイは驚きの声をあげる。そしてウルはケイにその詳細を説明する。


「ステージパフォーマンスはクラス対抗じゃなゃないからね!代表者同志組むことができるんだよ、」

「そうなのか!知らなかった!ちなみにウルは何をするつもりだったんだ?!」

「俺はピアノさ!ケイが何か楽器できればセッションしようよ!」

「楽器か……そうか!いいこと思いついたぜ!ウル!セッションよろしく頼む!」


こうしてケイはウルと二人でステージパフォーマンスをすることになったのだった。

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