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第11章「開会式」

9月24日の朝、いつになくケイ、フィオナ、タイガは緊張した様子で実技実習場へ向かっていた。今日はエネルギアチャンピオンシップが開催される日だからだ。学年関係なく騎士科全員で戦うこのイベントで活躍すれば、サンセットホープズにスカウトされ、騎士の道が約束される。卒業しなくとも、すぐに騎士となれるため学校を中退するものもでるだろう。ケイは観客席を見て驚きの声をあげる。


「っ!!すごいな!観客席満席じゃねーか。」

「今日は日曜日だからね!一般の来場者もいるみたいよ。」


そんなフィオナの説明の後、タイガは武者震いなのかわくわくした様子で叫ぶ。


「くぅぅぅ!!なんか緊張するぜーー!」

「タイガもやる気満々だな!あっちに選手たちが集まってる!行ってみよう!」

「そうね!ケイ!タイガ!今日は頑張りましょ!」『おう!』


そうして3人は選手たちが集まる中心へと向かい、列に並んだ。アマネセル学園の理事長や校長、教頭、その他の先生方は審査員席にすでに座っていた。まだサンセットホープズのメンバーは来ていない。いずれにしろあと5分後開会式が始まるため選手達は緊張した様子で待機していた。そんな中ケイ達は隣の列に並ぶライバル達に挨拶された。最初に挨拶してきたのはウルだった。


「やぁ!ケイ!いよいよだね!」

「ああ!約束覚えてるな?」

「もちろんだ!お互い勝ち続けて決着をつけよう!」



自分も負けないと言わんばかりタイガやフィオナもウルに宣戦布告する。


「おっと、俺たちのことも忘れてもらってはこまるぜ!絶対おまえらには負けないからな!」

「そうよ!この日のためにみんな秘密特訓してきたんだから!」

「そうだったね!これはチーム戦だ!チームネクサス!今日最高の試合にしよう!」


そんな中ウルのチームメイトのグレンが指摘する。


「それはそうとサンセットホープズも登場のようだよ。」

「…あれが!」


アランはいつかあいつらを超えてやるといった目で彼らを睨み付けながら、そう呟く。サンセットホープズの5人は審査員席に向かって歩いていった。


「全員揃うと迫力が違うものだね!」

「グレンの言う通り迫力が違うぜ!そして……うぉぉぉ!アイリス=セレナータ様、アクア=アズーロ様可愛いすぎだろ!」

「ゼファー=ウィズダム、ジョーカー=アルカディアもいるわ。壮観ね!」


サンセットホープズ全員が審査員席に座ったところで、司会の女子生徒が開会式のアナウンスを始めた。


「皆さん!おはようございます!待ちに待ったエネルギアチャンピオンシップがいよいよ始まります!学年関係なく出場するこの大会で最強のチームが決定します!なお本日は審査員としてサンセットホープズの皆さんがいらっしゃってます!活躍すれば騎士のスカウトがあるかも!選手の皆さん!持てる力を全て出しきり、最高の大会にしましょー!」


そんなアナウンスで観客席は最高潮に盛り上がる。


「それでは盛り上がってきたところでまずは選手宣誓といきましょー!!2年代表チームプレシャス、ルナ=セレスティア選手!前へお願いします!」


そういって前の壇上に登ったのは、銀髪の長い髪に、スラッとした手足、スレンダーな体系で何より、ブルーサファイアの瞳が特徴の美少女だった。


「宣誓!我々選手一同は日頃の訓練の成果を充分に発揮し、何より正々堂々戦うことをちかいます!!」

「ルナ選手!素晴らしい選手宣誓ありがとうございました!!次にアマネセル学園理事長、挨拶とルール説明をお願いします!」


司会のアナウンスで理事長にマイクが向けられる。


「諸君!!今日こうして大会を開催できるのは沢山の人の協力があったからである。そのことに対する感謝の気持ちを忘れず全力でぶつかって欲しい。そしてルールだがチーム戦だ。個人で試合をしていき、3人のうち2人勝てばそのチームの勝ちだ。以上だ!」

「ありがとうございました!次ですがサンセットホープズ以外に本日特別なゲストがいらっしゃってます!その方から一言いただきたいと思います!それではトラモント王国の姫君、シルファ様こちらの壇上にお願いします!」


特別ゲストはまさかのシルファだった。ケイ、タイガ、フィオナへ驚きの声をあげる。


「シ……姫様!?」

「おぉぉぉ!ケイ!まじか!」

「これは情けない試合できないわね!」


そしてシルファは笑顔で明るく選手達にエールを送るのだった。


「皆さん!おはようございます!先日はありがとうございました!今日皆さんにもう一度会えたことを本当に嬉しく思います!最後まで諦めず、全力で戦って悔いの残らない試合にしてくれたらと思います!最高にケガだけは気をつけてください!以上です!」

「姫様!ありがとうございました!それではトーナメント表ですが、こちらの電光掲示板に注目して下さい。」


そういうと実技競技場の電光掲示板がパッと光り、トーナメント表が写しだされた。


「いかがでしょうか?一応皆さんに事前に頂いたメールアドレスにもトーナメント表を今送られたようです!それではこれで開会式を終わります!皆さん頑張って下さい!!」


こうして開会式が無事に終わり、緊張感のある空気変わりつつあったのだった。

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