目次 次へ 1/45 1話「大好きだった」 人々が寝静まる中、とある街にあるとある家の一室には明かりが灯っていた。男は制服に身を包んだ意識のない女性を抱きかかえるとブルーシートの上に置かれたコンテナのベッドへと寝かせる。 「完成品を壊さなければならない、この作業だけは嫌いなんだよな」 男は小さく呟くと女性に顔を近づける。男の鼻息が女性にかかるも彼女は目を覚ます気配すらない。 「さようなら、大好きだったよ」 男は最後にそう言うと彼女目掛けて鉈(なた)を振り下ろした。