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早すぎた夜の記憶  作者: 純白のれいら
6/6

birthday

毎年この時期になると闇み期になる。

桜の花が芽吹いてきた三月の半ば。

なぜ俺がこれほどまでに沈んだ気持ちになっているかと言うと、来月の後半に俺のホスト人生三度目のバースデーイベントが待ち構えているからだ。

俺は自分自身が主役のイベントが嫌いだ。

オリジナルシャンパンを何本発注するか、内装の装飾に何段のタワーをするか、毎年毎年周りから過度な期待や目には見えないプレッシャーを浴びせられ、この季節になると胃がキリキリする。


準備をしていない訳ではない。既にどの姫がいくら使うか、誰がタワーを立ててくれるかなど、タワーのデザインまで業者と打ち合わせ済みである。

そこまで周到に準備しているのに今更何が心配かって?

だって、一週間前にくらいになったら絶対何人かと多少トラブルになっちゃうんだもん。

「ごめぇ~ん。ちょっと熱出ちゃってぇ~。」

「親戚が突然死んじゃったから、ごめんね。」

こんな風に平然と嘘を並べてくる。もう慣れちゃったけどね。

時はたち、バースデー四日前。

「火曜日、九時には店来れるよな?」

当日メインのタワーをやって貰う予定の女の子に電話で最終確認で尋ねる。

「わかってるよぉ、六割入金してるから当日三百万でいいんだよね?」

「うん。タワーの時間もあるから絶対遅れないでよ?」

そこから睡眠時間2時間くらいしか取れない怒涛の日々が流れ。

さぁ。明日はいよいよイベント当日だぁ。



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