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魔道士ケリーの大躍進  作者: FLWryoko
要塞編
1/21

魔道士ケリーの誕生

荒野の中にただそびえ立つ、石塔の頂上で彼は告げられた。


「あなたは偉大な魔道士として、この世を去るのです。」


男は問いで答えた。


「そうなのか?」


彼の疑問を氷解させる幻が天に映し出される。

ローブを纏った男が街の通りを走り、沿道からの声援に手を振って応える。

その足は城前に座した巨大なドラゴンの前で一旦止まり、そこからゆっくりと歩き出す。

ドラゴンが口を開くと、その中へと入っていく。

やがてドラゴンが彼を飲み込んで眠りにつくと突然

ファンファーレが鳴り響き、彼はドラゴンごと砂へと変わり崩れ去る。

それを見た民衆、そして王族たちは泣き出した。


その夜に、空の棺のまま葬儀が執り行われる様子を映し出して、幻は消え去った。


「今のは俺なのか?」


「俺はこんな死に方はしたくない!」


憤慨する彼に、諭す声が響く。


「マイティベイビーズのみんなも、あなたのために泣いてくれますよ。」


彼のつり上がった目元が緩み、微笑へと変わった。

「なら良い。」


「塔を降りた先に用意されているバスの中で待っててください。」


「バスの中で、あなたは魔道士として必要な装備を手渡されます。」


彼は塔のエレベーターを降りて、バスを見つけると、猛然と走り出した。

駆け込み乗車をしたバスには先客がいたが、誰も彼のことを気にする様子はない。

こうして、魔道士ケリーが誕生した。

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