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8.


 どうやらこの不思議な子の家は大分近所だったようだ。綺麗な笑顔を見せたあと、こっち。と一言言って歩き始め約10分。豪華でも貧相でもない一般的な一軒家の前に止まった。



「家、近かったんだね」


「……ここは家じゃない」


「え、違うの?夕日って表札に書いてあるけど」


「ここは私を仮保護するシェルター」


「ワンルームボロアパート暮らしの俺は一体なんだっていう話よ」


「義道はこの世界の住人。私は異世界からやってきた」


「はいはい」


「ん……本当だぞ?」



 夕日は不服そうだが、今は長話をしてる場合では無い。今の時間この未成年の不思議ちゃんと20後半のオジさんが一緒に居ては危険だ。警察にでも見られたり、この子の近所の人にでも見られたら後々が面倒になる。それと、謙治に詫びを入れなければならない。身を削ってまで女性と接点を付けさせようとしたのだ。鼻も恐らく折ってしまったし……酒の席を奢るだけでは済まされなそうだ。何でも言うことを聞いてやるとしよう。



「それじゃあ、何かあるようなら何時でも送って良いから」


「じゃあ今からWorld Lineの裂目を探す。ついてきて」


「おいおい……話聞いてました?未成年は補導されるからもう帰らなきゃ駄目だって」


「私が探すと言ったらついてきて助けてくれるんじゃないの?」


「それはきっと今じゃないだろうなぁ」


「……そう」



 義道は苦笑いで答える。対して夕日は顔を背け遠くを見ていた。


「ほらほら、もう帰ったほうが良い。両親に怒られるぞぉ?」


「……」



 夕日は義道の顔を見ず一直線に小さな黒い門扉に向かい開けていった。そして玄関の前に立つと横目で義道を一回見る。



「ん?」



「……」バタンッ



 義道から見たら違和感のある行動だった。


 あの一瞬の視線は何を意味していたのだろう。夕日は家に帰ったが、よく見ると家は他の家と比べて暗かったような気がする。電気が付いてなかっただけ……なのだろう。



 あの一瞬の視線のせいで義道は色々考えてしまっていた。あまりにも夕日の視線は悲しそうだったからである。



「……はぁー、気になるなぁ……」



 そう気持ちを溢し、謙治を放っとくのもあれなのでさっさとBARへ戻るのであった─

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