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二話目。ちょっと試行錯誤してます…
ツイッターで拡散してくださる方がいてすごくモチベーション上がりました。有難うございます!
…大変な事になった。どうしよう。お嬢様が疲れでどうかしている。違うのかもしれないが、そうだと信じたい。…信じたい。
…うん、そろそろ着替えも終わっただろう。
「お嬢様。紅茶とお茶菓子をお持ちしました。」
中から少し慌てたような声が聞こえる。どうやら着替え終わったたようだ。
「良くってよ。入りなさい。」
「では、失礼致します。」
そっとドアを開いて部屋の中に入る。お嬢様の座るビロードの布張りがされたソファーの前に置ている、優雅な足をした1人用のガラステーブルに紅茶を置く。細かい透し彫りの入った木のコースターはトレーと同じミントの模様だ。
「蜂蜜が入っていますが、ハイビスカスティーでございます。お口に合うかと。お茶菓子はブルーベリーのマフィンで、焼きたてでございますよ。」
「ありがとう。頂くわ。あと、そこの資料を片付けておいて頂戴。」
「かしこまりました。」
これは研究用のうち、実験資料の棚だから…確か、そこの1段目。
「あと、それとカケル…」
「はい、何でしょう?」
なんか嫌な予感がするので、出来れば聞きたくないのだけど…
「貴方、黒と赤、どちらが好き?」
…僕の予感は大抵当たる。聞きたくなかった。さっきの下着の色の悩みの話なんて。どうしよう。
「私は従者です。ですから黒を使った服を着ることの方が多いですね。」
あえてズラした回答。これで納得していただけるだろうか。
「分かりましたわ。それとこの資料も片付けておいて頂戴。」
「はい。」
これは多分過去の実験のデータだから三段目…っと。どうやら納得していただけたようだ。良かった。
「では、今夜、夜更けにここに来なさい。いいですわね?」
えーっと、お嬢様、随分お疲れのようですね。お薬を用意しましょうか?
「いいえ、淑女たるもの例え従者だろうと夜遅くに男を部屋に入れてはなりませんよ。ましてやお嬢様はこの家の高貴なお方。そのようなはしたない事、例え意味を知らぬとしてもいけないのです。これが貴族としての嗜み。妹様にそう仰っていたではありませんか。」
僕はただの従者。だいたい僕以外の男と接したことがないからそんな事考えられたのだろう。誰に吹き込まれたか知らないけれど。
「では、失礼します。」
次はどうなるんだろうか…?
Rにはならない、はず…