ねがいごと
これといっていいことがない。
でもが悪いことも何もない。
突然、音をたてて魔王が登場した。
「お前の願いを叶えてやる。その代わりにお前の寿命を少し頂く」
交換条件を魔王に提案されたが特に願い事はない。
今の狭い部屋の方が落ち着くから豪邸はいらないし。
恋人も面倒だからいらないし。
出世しても特に嬉しくないし。
才能なんてあっても生かせる自信無いし。
身長も今のままで十分満足している。
いろいろと願いの案を出してみたが見つからない。
チャンスを与えてもらったのだから、どうせなら普通じゃない願い事をしたい。
「おい、お前? 願い事はもう決まったか?」
「はい」
願い事を魔王に伝えた。
「本当にそれでいいんだな? では叶えてやる」
結局、寿命を増やすという願いを叶えてもらい、寿命は願い事と交換しても減るどころかかなりの量増えていた。