五章3
旭人/はいはいはい。反省会しますよ、はんせいか~い。
燐/はーいっ!
慶児/へ~い。
蓮歌/はいはい。
旭人/燐の無駄なやる気がある以外、他二人はやる気なさそうですね。てか、今回――全滅。原因が仲間割れ――とか、依頼を遂行するという第一条件はどうしたよ?
慶児/でもさー、動画再生数が合計で三万いったからよくね?
旭人/結果的には、ね。でも、僕らの目的は動画再生数を伸ばすのではなく、あくまで新人研修を終わらせることだからね。まずは一般人からの依頼を完遂しないことには、先に進まないんだよ。てかさ、なんでお二人は序盤から速攻で襲ってきたわけ?
蓮歌/盛り上がるでしょ?
慶児/まさにそれ。
旭人/燐はなぜに、僕をぶっ殺しに来たわけ?
燐/愛ゆえ、仕方なく。
旭人/そしてあのキャラ何? ヤンデレバーサーカーじゃん。
燐/ノリって大切だと学びました。
旭人/……・・・。さよか――とにかく、今回の結果を纏めるよ。纏めると、同士討ちによる全滅、並びにダンジョンを探索する前に破壊するだけ破壊した。これは僕が主な原因なので猛省します。すみませんでした。身の危険が迫っていたもので。
燐/でも、どうします? ダンジョンは崩壊、探索は不可のなんじゃ……?
慶児/誰かさんが盛大に爆破したからねー。
旭人/すみません。
蓮歌/でも、あそこって地下にボスいなかったっけ?
旭人/確かそうですね。ということは――。
燐/直接、地下から行ってボスだけ斃しちゃおうよ。
慶児/なんか、せこいがそれでいいんじゃね?
旭人/うーん。
慶児/どした?
旭人/いやさ、この依頼、それだけで終わるのかなって。
蓮歌/どういうことだ?
旭人/だってさ、都市伝説ってふつー探すのに苦労するもんじゃない? でも、これは再生数の少ない動画主に、本物のリンク先を知っている視聴者がいて、それがリンク先を教えてくれて――ってさ、あまりに都合がよすぎると思わないか?
燐/事務所の先輩方の誰かが助けてくれた、とか?
旭人/そんな安易なオチならいいんだけどさ。どーも、何かをさせられるような気がしてならないんだよね。それにあんだけ破壊したのに、まだエリアの管理者であるトパーズ・シールドから、何の文句も来てないし――変な裏がある気がするんだよ。
慶児/気にし過ぎじゃね?
蓮歌/一理ある――けど、今は私たちに都合がいい状況なんだから、それでいいのでは?
燐/まあ、何か問題が起きたら起きたときだよ。それまでどーんと構えてようよ。
旭人/うーん……。そだな。とりあえず、目の前のことに専念するとしますか――というわけで、もう時間が時間なので、探索はまた明日ということで。
蓮歌/そうね。それじゃあ、おやすみなさい。
慶児/おやすみ~。
燐/おやすみなさい。旭人さん、良い夢を見てくださいね。
旭人/ありがと、燐もな。じゃあ、みんなおやすみー。
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僕らは公開思考チャットルームから退出</logout>した。
こうして、新人研修の一日目が幕を下ろした。




