3−3: クローとフローの歴史
スクリーンには、回る地球が大映りになった。
| プレゼンテッド バイ
| バンスマン & マーシパル フィルム
地球に重ねて、そう表示された。
地球の回転が止まり、アフリカにカメラが寄った。そこから、ハイディとニーの歴史の所々が映された。遺跡は実写であったし、そこで暮らすヒトビトはアニメーションだった。
| ディレクテッド & エディテッド バイ
| パーキー (ハイディ・マーシパル's デバイス)
| リーマン (ニー・バンスマン's デバイス)
| アルファベティカリー
ハイディとニーの歴史に重ねて、そう表示された。
「リーマン、やりすぎじゃないか?」
「そうでしょうか? 映画はこのように始まるものと思っていましたが」
「うん…… それは間違っていないが」
バンスマンはハイディとニーによる歴史を観た。
| プロデュースド バイ
| ハイディ・サマール
| 人類連合
やはり歴史に重ねて、そう表示された。
「リーマン、正直なところを聞きたいんだが」
「なんでしょう?」
「このオープニングと、本編、どっちに時間がかかった?」
「正直に答えると、オープニングに7、本編に3というところでしょうか」
「だろうなぁ。本編は資料を持って来るだけだろうから」
「はい、指摘のとおりです」
デバイスから、耐えきれなくなったというような笑い声が漏れた。
「バンスマン、私たちのデバイスもやるもんじゃないか」
「能力は認めるが。どうなんだ?」
「いや、これでいい」
そう答えると、マーシパルはまた笑った。
そしてオープニングは全て実写になった。
しばらくして、そこから巻き戻される映像が映り、映像は実写とアニメーションの合成に戻った。
干乾し煉瓦で作られた家、そして集落が映し出された。
| 1076年
そう重ねて表示され、次の映像に移った。その映像には、トウモロコシ畑が映っていた。
| ニーが新大陸に到着
また、その文字が重ねられた。
映像が変わり、山とおぼしきものが映し出された。
| 自然山の整形と干乾しレンガによる
映像は、その山に寄った。
| ピラミッドの発見
映像は、遺跡とおぼしきものに変わった。
| 同じく
文字だけが変わった。
| 干乾しレンガによる遺構
そこで、人類連合の記章が映し出された。
島に近づく映像に変った。
| 1368年
小柄なヒトとの接触をアニメーションが描いた。
| クローによる
石作りの家の映像に切り替わった。
| フローの発見
映像は石造りの街と、水道を映し出した。
また、小規模ではあるもののいくつもの港と、小型ではあるものの多数の船舶を映し出した。
そして、さらにフローに手枷と首枷をし、その一団を引くクローの写真に映像が変わった。
| クローによるフローの奴隷化
船から下りていくフローの一団の写真に映像が切り替わった。
| 1738年
別の確度からの写真に切り替わった。
| フローの開放
そこからは、クローの歴史的写真や映像がフラッシュして切り替わった。その中にはキューバ危機のものもあった。そして、現在の会議場の映像になった。
| 現在
その言葉は上へと流れて行った。
| 参考資料
その言葉の後には、いくつもの資料が並べられ、同じく上へと流れて行った。それは長いものだった。
エンドロールの後、会議場は静かだった。
バンスマンは会議場を見渡した。クローでさえ、静かだった。それは、ただ静かなのではなかった。バンスマンは額に指を当て、溜息をついた。デバイスからは、またマーシパルの笑い声が漏れていた。




