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種の衝突  作者: 宮沢弘
第三章: 三角形
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13/26

3−3: クローとフローの歴史

 スクリーンには、回る地球が大映りになった。


|      プレゼンテッド バイ

|   バンスマン & マーシパル フィルム


 地球に重ねて、そう表示された。

 地球の回転が止まり、アフリカにカメラが寄った。そこから、ハイディとニーの歴史の所々が映された。遺跡は実写であったし、そこで暮らすヒトビトはアニメーションだった。


|   ディレクテッド & エディテッド バイ

|   パーキー (ハイディ・マーシパル's デバイス)

|   リーマン (ニー・バンスマン's デバイス)

|        アルファベティカリー


 ハイディとニーの歴史に重ねて、そう表示された。

「リーマン、やりすぎじゃないか?」

「そうでしょうか? 映画はこのように始まるものと思っていましたが」

「うん…… それは間違っていないが」

 バンスマンはハイディとニーによる歴史を観た。


|   プロデュースド バイ

|   ハイディ・サマール

|     人類連合


 やはり歴史に重ねて、そう表示された。

「リーマン、正直なところを聞きたいんだが」

「なんでしょう?」

「このオープニングと、本編、どっちに時間がかかった?」

「正直に答えると、オープニングに7、本編に3というところでしょうか」

「だろうなぁ。本編は資料を持って来るだけだろうから」

「はい、指摘のとおりです」

 デバイスから、耐えきれなくなったというような笑い声が漏れた。

「バンスマン、私たちのデバイスもやるもんじゃないか」

「能力は認めるが。どうなんだ?」

「いや、これでいい」

 そう答えると、マーシパルはまた笑った。

 そしてオープニングは全て実写になった。

 しばらくして、そこから巻き戻される映像が映り、映像は実写とアニメーションの合成に戻った。

 干乾し煉瓦で作られた家、そして集落が映し出された。


|   1076年


 そう重ねて表示され、次の映像に移った。その映像には、トウモロコシ畑が映っていた。


|   ニーが新大陸に到着


 また、その文字が重ねられた。

 映像が変わり、山とおぼしきものが映し出された。


|   自然山の整形と干乾しレンガによる


 映像は、その山に寄った。


|   ピラミッドの発見


 映像は、遺跡とおぼしきものに変わった。


|   同じく


 文字だけが変わった。


|   干乾しレンガによる遺構


 そこで、人類連合の記章が映し出された。

 島に近づく映像に変った。


|   1368年


 小柄なヒトとの接触をアニメーションが描いた。


|   クローによる


 石作りの家の映像に切り替わった。


|   フローの発見


 映像は石造りの街と、水道を映し出した。

 また、小規模ではあるもののいくつもの港と、小型ではあるものの多数の船舶を映し出した。

 そして、さらにフローに手枷と首枷をし、その一団を引くクローの写真に映像が変わった。


|   クローによるフローの奴隷化


 船から下りていくフローの一団の写真に映像が切り替わった。


|   1738年


 別の確度からの写真に切り替わった。


|   フローの開放


 そこからは、クローの歴史的写真や映像がフラッシュして切り替わった。その中にはキューバ危機のものもあった。そして、現在の会議場の映像になった。


|   現在


 その言葉は上へと流れて行った。


|   参考資料


 その言葉の後には、いくつもの資料が並べられ、同じく上へと流れて行った。それは長いものだった。

 エンドロールの後、会議場は静かだった。

 バンスマンは会議場を見渡した。クローでさえ、静かだった。それは、ただ静かなのではなかった。バンスマンは額に指を当て、溜息をついた。デバイスからは、またマーシパルの笑い声が漏れていた。


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