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駆け抜けろ雷剣! ヴァジュラさん!

作者: Senritsu

 あらすじでも記載していますが、この作品はワタユウさんの『吼えろ聖剣! エクスカリバーさん!」の二次創作となります。

 初見の方は、そちらを先に読んでいただくことをお勧めします。

 時は深夜。人々が就寝しようと布団に潜り込む時間帯。



「――ふぅっ! やっと辿りついた! ここが現世で間違いないのか?」


 ある平凡な一軒家の、とある一室にて。

 そこそこ整理整頓された変わり映えのしない部屋に、突然可愛らしい声が響き渡った。

 場の雰囲気にはあまり似つかわしくない、幼い女の子の声だ。


「うーん、久しぶりだなこの感じ! 気持ちいい~~……って、ここは? どこか部屋の中みたいだけど……まあインドラさんは悪いところには飛ばさないはずだ!」


 どうやらその声の主も見知らぬ場所らしい。しかも自分の意志で訪れたわけではなさそうだ。

 しかし、そんなことは気にもならないという風にその口調は明るい。


 

 そんな声をドア越しに耳に入れながら、その部屋の前で立ち尽くしている少年がいた。

 凡庸な日本人男性、という印象を抱かせる身長と体つきに無地の紺色の寝巻を纏わせ、その手には今さっき淹れたばかりのコーヒーが入ったコップが握られている。

 言わずもがな、その部屋はその少年のものであった。


 彼は世に溢れる男子高校生と呼ばれる群衆の一人だ。

 提出期限の迫ったレポートを仕上げるためにいつもより遅くまで起きていて、眠気を覚まそうとキッチンでコーヒーを淹れてきた。


 そして、いざ部屋に戻ろうとしたらこれである。


 自分の部屋から、何やら幼女らしき生物の声が聞こえるというシチュエーション。しかも本人に全く身に覚えがないというおまけつき。

 今を生きる多感な男子高校生という観点をもってすれば、現在の彼の心境をいくらか代弁することもできるのではないだろうか。


 例えば、これは幻聴か何かで自分はそんなストレスというか病気みたいなものを抱え込んでいただろうかと思案してみたり。

 思考がままならないほどの大混乱に見舞われながらも、心のどこかで声の主の容姿を勝手に想像して期待を寄せてみたりだとか。

 とうとう自分にも異世界召喚イベントが訪れたかでも向こうからやってくるとは意識高いなとりあえず両親に別れの挨拶でもしてくるかなんて、何かに目覚めたかのように受け入れ態勢万全で思考を加速させているのかも。



「…………」



 しかし、かの男子生徒は意外なことにそんな思考を全く、いや、少しだけしか持ち合わせていなかった。

 とても驚いたし、今だって混乱している。ただ、それだけだ。

 ため息を一つ、瞑目すること三秒。深呼吸を一つ。

 落ち着いて自分の気持ちを鎮めていく彼は、まるでこの事態を予期していたかのようでどこか凛々しさを漂わせる。上下寝巻のせいで台無しだが。



「ん、これはなんだ? ええと、『終末パンツたいせ――」


 カチャ


 その言葉が彼の耳に入った途端に、彼はすかさずドアノブに手をかけて前へと押し出す。

 とりあえず手に持ってるコーヒーを落とさないようにしないとな、などと見当違いな注意を払いながらも。

 一般人の日常から鑑みればイレギュラーすぎる状況に少しの不安と期待を背負って、彼は部屋の中へと踏み込んだ





――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――





「お初にお目にかかります。ご主人様。私は主神インドラ様の命を受け参上いたしました、名を『ヴァジュラ』と申します。突然の事で驚かれていることとは思いますが、今まさに開かれた聖剣及び魔剣同士の戦いに参戦すべく、契約を交わしたく存じます」


「了解した。俺の名は朔露(さくろ)という。ここ松本家の長男であり、今君がいる部屋の主だ。武も智も凡庸な俺だが、ひと時の主従関係、謹んで受けようと思う。よろしく頼む」


「」


 物語で誓約を行うときのように厳かに交わされる言葉。

 しかし、初対面の俺とその女の子の挨拶は初っ端から躓いた。


「……ど、どうした? 何か聞き取れなかったのか?」


「――ぁ。い、いや! その、まさか即答されるとは思ってもいなくて……」


 慌てて失態を取り繕うとする少女に、さっきまでの硬い印象は見られない。素はこの口調みたいだ。


「ああ、そういうことか。まあ練習の賜物かな」


「練習、というと……? ――まさか私がここに来ることを予期していたのか!?」


「言わせないでくれ恥ずかしい……」


 頭に疑問符を浮かべ首をかしげる少女に、俺はそれ以上その話題を追及させないように大きくため息をついた。

 なんでかって? さっき言ったようにまともに話したら恥ずかしすぎるから止めてほしい。自ら黒歴史を口にするような真似は少なくとも俺にはできなかった。


「まあそのことは置いといて、だ。ヴァジュラさん、だったかな? 改めてよろしく頼むよ。……ここままっていうのもなんだし、とりあえず部屋で話そう」


「うん、分かった」


 自身に対する俺の反応が予想よりも薄いものだったのか、彼女は拍子抜けした様子だったが、とりあえず俺の提案を飲み込むことにしたようだ。

 今の騒ぎが下の階にいる親に聞こえていないことを祈りつつそっと扉を閉める。大丈夫、こういう流れならきっと聞こえていないはず。ご都合主義が現実でも適用されていることを切に願う。

 そして出会う前に彼女が見てしまったものを彼女が忘れていることを強く、強く望んだ。


「――まずは、此方の感謝を受け取ってもらいたい。いきなり貴方の部屋に入ってしまったにもかかわらず、こんなにも落ち着いた対応をされるとは正直思わなかった。朔露殿、ありがとう」


「どういたしまして。まあこんな夜中に騒ぐわけにもいかないから」


 目の前にきっちりと正座する少女は、ちらっと見てみると自分たちと変わらないくらいの肌色、顔つきをしている。

 着ているのは――踊り子衣装、だろうか。着物というか巫女服みたいであんまり露出はないけど、綺麗なつくりをしているなと思った。


「でも、朔露殿は私を見ても本当になんとも思わないのか? インドラ様からは状況の説明から入れ、と言われていたのだが……」


「あ、その説明については大丈夫かもしれない。確かこの世界で今、聖剣・魔剣のバトルロイヤルみたいなのが行われてるのは知ってる」


 『スーパー聖剣&魔剣大戦』だったか。

 古今東西あらゆる経歴を持った名刀がこの世界の人々と契約してバトルする。俺の近辺でもそれはもう周知の事実だった。


「なっ……それは本当か!?」


 俺の応えに、少女は驚いて尋ね返す。やっぱり、この出来事を俺が知っていることが予想外だったようだ。

 で、俺はなんとなくこのすれ違いの訳が分かってきた。


「ヴァジュラさん。君って君の主人の命を受けてこっちに来たんだよね」


「ああ、そのとおりだが……」


「――もう結構前から始まってるんだよね。その戦い」


 俺のその言葉に、ぴくっと少女の身体がはねた。うん、どうやら気付いたみたいだ。


「……そ、その結構というのはどれくらい……?」


「二週間くらい前かなあ」


 あの日は驚いた。それまで根拠の見えない都市伝説として面白おかしく噂にしていたクラスメイトたちが、当たり前かのように帯刀したり妖精みたいな存在を肩にのせて登校してきたのだから。

 「朔露はまだ契約していないのか? 遅れてるなあ」と友人にも言われ、少なくないショックを受けたのは記憶に新しい。

 でも、それにはちゃんとした理由があったのだ。多分どうしようもない理由だけど。


 つまり、彼の主人がやらかしたということ。


「~~~~っ」


 少女は俯き、思い切りこぶしを握りこむ。

 あ、これは危ないと思って慌てて取り繕うとしたが、もう遅かった。


「い、インドラさんのバカーーーー!!」


 出遅れた羞恥と怒りを主人に思い切りぶつけるように少女の口から出た言葉は、静かな夜の街中に盛大に響き渡った。




「ご、ごめんなさい。取り乱してしまった……」


「まあ……もう過ぎたことだしね。誰かに聞かれてないことを祈るしかない」


「私もそのことを切に願おう……」


 すっかり意気消沈してしまっている彼女をまあまあと慰める。どうやら結構真面目さんみたいだ。俺に迷惑をかけてしまったことと、主人のうっかりに相当まいっているようだった。


「別にゴールがあって競争してるわけじゃないんだから、出遅れたとかそんなことは考えなくてもいいよ。そこらへんは気にせず行こう」


「……うん、分かった。しかし、朔露殿はどうする? こうなってしまった手前、途中参加というのはそれなりの危険を伴うことになるはずだ。それでも私と契約してくれるのか?」


 これはバトルロイヤルなのだ。既にいくつものペアが戦闘を行い、勝敗を決していると聞く。そんななかで出遅れるというのはいわばシード権を得たようなもので、そこまで悲観することでもなかった。

 ただ、実戦経験やこの戦いでの知識についてはどうしても他のグループに劣る。ヴァジュラさんはそこを把握しているのだろう。気遣わしげに俺に尋ねてきた。


「そうだな……。もう少し情報が欲しい。君自身の能力というか、強さが他の剣に比べてどれくらいなのかなんとなくでも分かる?」


「私は雷の力を使って戦う。自分の強さに自信はあるが、他の剣だって侮れないくらい強いはずだ」


 俺の問いに、彼女は極めて簡潔に応じた。これだけは、実際に戦って見ない限りは分からないようだ。

 つまり、今この場での判断材料は結局俺の意志以外に存在しなかった。


「ふむ」


 俺は、腕を組んで考え込む仕草をする。少女は正座のまま落ち着かなさげに目を伏せていた。

 ちなみにこの行為に意味はない。頭の中では今なら彼女をじっと観察できるな、という邪な考えといやそれはいかんだろうという善意との間で揺れていたが、それだけだった。


「――やっぱり、俺の意志は変わらないな。俺は君と組んでこの戦いに参加するよ」


「……それは私と組むであろう人物が背負うハンデを理解のうえでか?」


「ああ、俺はお前と一緒に戦ってみたいと、そう思った」


 だって、きっとその方が面白い。受験に迫られながらもバトルに身を投じるなんて言うのも悪くない。

 何よりも、今目の前で嬉しそうに顔を崩す少女の、今の台詞で引くことなくまともに受け取ってくれる貴重な感性を持つ存在を失うわけにはいかないのだ。


「今からでも遅くないよ。先に戦っていた奴らの中に雷みたいに飛び込んでいって、目に物言わせてやろうぜ」


「――っあ、ぁ」


 少女はその答えがとても嬉しかったらしい。

 腰を浮かせて口を開こうとしたが、大声を出してはいけないことを思い出したのだろう。その勢いをふっと弱めた。




 瞬間、少女はバチッという音と共に俺の視界から消え去った。



 同時に、俺の肩辺りの髪が少し揺れる。

 そのくすぐったさを追うように視線を向けてみれば、俺の肩に今座っていたはずの彼女が座っていた。




「――――っ!?」



 あまりの驚きに、声も出ない。

 この一連の出来事は、俺の頭の処理能力を一気に凌駕してしまったようだ。

 頭が真っ白になり、まともにものを考えることもできず、俺はただただ彼女の姿を見つめることしかできなかった。


 呆気にとられた顔をしていたのだろう、俺のその横顔をちらっと見てくすりと笑った少女は、耳元で囁くように言った。



「しばしの間、よろしくお願いいたします。朔露殿」と。



 あ、瞳の色もきれいだけど、笑うと可愛いな。

 やっと混乱から解放されようとしている頭が真っ先に浮かべたのは、そんな感想だった。





――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――





「正式に契約を交わしたからには、私のことについてもいろいろ……どうしたのだ朔露殿」


 先程の電撃的な挨拶を俺に見舞った後、彼女はふわっと方から机の方へ降り立ち何事もなかったかのように話し始める。

 そのことに対して、俺は相当おかしな表情をしていたみたいだ。


「いや、既に俺はその能力というものを見せてもらった気がするわけだけど」


「?……ああ、あれのことか!」


 俺の質問に対し、少女はポンッと手を打って話し出した。


「私の身体は雷でできているから、頑張ればあれくらいの速さで移動できるんだ」


「へえ……すごいな。まさしく雷速ってとこか……」


 というか、体は雷でできているって。

 そのファンタジー全開の設定は分かっていてもなかなかに受け入れがたいものだ。


「強そうだね。格好いいし」


「あ、ありがとう。でも、これにはちょっとした難点があってな……」


 気恥ずかしげに目をそらすヴァジュラさんは、やっぱりこういう系統の言葉に耐性がないようだった。可愛い。しかも最後に付け加えるあたり真面目さんである。


「燃費が悪いとか」


「――朔露殿は読心の業でも持っているのか?」


 ふと思いついたことを言ってみると、彼女は俺を尊敬の目つきで見つめてきた。いやそんな、大層なことを言っているつもりはないんだけど。

 なんとなく、で話をはぐらかしてしまったが、強い技には目立つ欠点がお決まりとは言い出せなかった。


「他にも何か君だけの力とかがあったりするの?」


 身体が電気な時点ですでにオリジナルの塊のような気もするが。


「うむ……あぁ、私は自在に姿を変えられるんだ」


「それは、その姿と剣の状態以外にもってこと?」


「そういうことだな。特に特定の形を持たないから、お前の振りやすい形の剣に合わせることができるぞ!」


「あ、それはありがたいな」


 俺の称賛の言葉にふふん、と胸を反らすヴァジュラさん。あ、なかなかにスレンダーですね。

 というか何でもありだ。流石は存在が不確定な電気なだけのことはある。その気になればビームサーベルとか作れそうである。


「あとはヴァジュラさん自身の雷の強さなんだけど……」


「そればかりは実戦経験を積まないことには分からないんじゃないか?」


「だよね。……いや、まてよ?」


 雷の強さ?

 ふと思いついた俺はおもむろに引き出しからあるものを引っ張り出す。電子辞書くらいの大きさの箱に、金属の針つきの二本のコードが伸びてるやつ。


「朔露殿。それは?」


「これは回路計(テスタ)っていうんだ。もしかしたら君の強さを目に見える形で表せるかも」


「なっ……そんなものがあるのか!? それはまた特異な……朔露殿の発明品か?」


「いや、多分僕らの世代なら皆持ってるよ」


 高校生の必需品、テスタさん。これがあればコンセントの電圧から鉛筆の芯の抵抗さえ計ることは造作もない。まさに万能の電気計器だ。

 その偉大さに驚きを隠せないヴァジュラさんを微笑ましく思いながら、テスタのレンジをカチカチと変えていく。


「そうだね……とりあえず電圧を計ってみるか。ヴァジュラさん、その二本の棒の先をそれぞれ両手で持って掴んでみて」


「あ、ああ……」


 戸惑いながらもヴァジュラさんがそれぞれの端子を手に取った途端、テスタの針がぐん、と振り切れ――なかった。


「ん? 100ボルト以下?」


 予想通り彼女の持つ電圧(すなわちヴァジュラさんは電源になれる)を計ることができたが、その数値は俺の予想から大きく外れることとなった。

 まさかの商用電圧(コンセントの電圧)以下である。


「どうなのだ? 私の雷の強さ、というのは」


「……人々に利用されるレベル」


「――え、本当か!? それだけしかないのか!? というか私の力は人に使われてしまうのか!?」


 にわかには信じられないのか、静かな叫び声で俺に尋ねかけるヴァジュラさん。

 しかし現実は非情である。テスタの示す数値は絶対だ。それを彼女に伝えるにはどうしたらいいか。


「……ピンときた。……ヴァジュラさんって、電気になれるんだよね」


「うむ」


「ここにコンセントがあります」


「と、唐突だな……」


「これ、実は電気、ヴァジュラさんの言う雷の通り道なんですよ」


「これが!? こんな小さなものに私と同じ力が通っているというのか!?」


「この道はこの町中に巡っているんです」


「無視か! ひどくないか朔露殿!?」


「さて、実はこの道を束ねる元に行けば、人が創り出した雷を生み出す神器『発電所』に辿りつくんですよ」


「また無視か――はつでんしょ? 人々の作った神器?」


 よし、喰いついた。というかヴァジュラさん本当に素直だな。


「うん。というわけで、君が俺たちの街を治める『発電所』に会うのが一番手っ取り早いと思うんだ」


「そうか……こんな細長い穴から……って、わっ」


 ヴァジュラさんがふわっと床に降り立ってコンセントに指をつっこむと、彼女の身体がビリビリと揺れた。


「確かに雷が通っているな……」


「いけそう? 俺が言うのもなんだけど混ざったりとかしないか?」


「問題ない。私は『自己が存在』している雷だ。同じ力に飲まれたりはしない。では……いいか、朔露殿」


「うん、じゃあ行ってらっしゃい」


「ああ、またあと――」


 ばちばち、という音と共に少女は光に包まれ、コンセントの中に吸い込まれていった。



 途端に、静寂が辺りを包み込む。



「――さてと……」


ばちっ 「さっ朔露殿! あれはなんというか……すごいものだな!」


 その間10秒弱。ため息を一つ。静寂の時間は追い出された。

 うん、こんなことだろうと思ってはいた。


「うん、分かってくれて良かったんだけど……ヴァジュラさんなんか、性格変わっちゃてない?」


ばちっ 「あれには私も敵わない! どんどん雷の力が重なって強くなっていって……本当に、すごかったのだぁ……」


「ちょ、ヴァジュラさん。瞬間移動で肩に乗って耳元でささやくの止めて! 一体どうしたのさ!?」


「うん? ああ、力を使うとこうなるのだぁ。別に気にすることでもあるまいに――」


 ぐだりとヴァジュラさんが首筋に寄り掛かる。さっきまでの真面目さはどこにいった。

 というか俺はこういうことになれてないからああもうなんで雷のくせに柔らかいんだこの剣は!


「気にするから! 知らなかったよそんなの! というかさっきの瞬間移動の時もこれだったのか!」


「こんな私でも朔露殿は受け入れてくれるのかぁ……有難いことだぁ……」


「首にしだれかかるな。疲れたからって人の肩の上寝るな! ああもう、起きろよーー!!」



 俺の叫び声が、静かな夜の街中に盛大に響き渡った。

 今日眠るのは諦めた方がよさそうだ。レポートも終わってないし。


 でもまあ、波乱の幕開けをあっけなく終らせないためにも頑張らないとな。いろいろと。

 ヴァジュラさんをなだめながら、俺は心の中でぐっと拳を握った。



 後々になってから彼らはやっと表舞台に出てくるようになるが、それはまた、別のお話。

 テーマが『聖剣、魔剣大戦』なのにバトルなしとはこれ如何に。

 しかし僕にはこれで手いっぱいでした……。


 ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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