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P.7 音
天井のほうから、ごろん……と音がした。
何かが転がるような、おもたくて くぐもった音。
見上げても、もちろん天井はふつうのままだ。
音はそれっきりで止まったけれど、
空気のなかに、誰かの気配だけが 残っている気がした。
聞きまちがいじゃない。
ぼくは なにもしていないのに、
部屋のなかの音が、ぼくじゃない誰かのものみたいだった。
さぐりにいくべき?
でも、知らないふりのほうが安全な気もする。
ぼくは動けないまま、耳をすましていた。
→ P.8へ
天井のほうから、ごろん……と音がした。
何かが転がるような、おもたくて くぐもった音。
見上げても、もちろん天井はふつうのままだ。
音はそれっきりで止まったけれど、
空気のなかに、誰かの気配だけが 残っている気がした。
聞きまちがいじゃない。
ぼくは なにもしていないのに、
部屋のなかの音が、ぼくじゃない誰かのものみたいだった。
さぐりにいくべき?
でも、知らないふりのほうが安全な気もする。
ぼくは動けないまま、耳をすましていた。
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