3/10
三月病
圧倒的な才能があったら、世界は僕を歓迎するだろうか。君は愛してくれるだろうか。
3月になると思い出す。才能と愛が欲しいんじゃない。赦して欲しいだけ。
見えない重圧に耐えられず、逃げた僕を何度も助けてくれた。
「頑張らなくていい」「たまには頼って」
こんなに優しい言葉にすら真意を探して、独りよがりで生きる。なんか、最低だったかなって思う。
「頼ることができない人間が頼られるはずがない」
そんなことを誰かに言われた。君ではない誰か。
後の祭りだった。もう何もかも遅かった。
あのとき、君は何も言ってくれなかった。
全部僕のせいだった。本当にごめんね。
でも、過ごした日々だけは忘れないで。
綺麗な思い出をありがとう。




