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彗星

星々のきらめく

ボールルームの中心で

貴方は独り 踊っている


取り巻き達は

何時もの様に当たり前の顔をして

貴方の周りを廻っている


永い事 壁の花だった私は

貴方と踊るために ボールルームの中心へと歩みだした

貴方と踊るために


汚れた雪玉のような私は

貴方の発する光と熱で(あぶ)られて

チリとイオンのドレスを(まと)


貴方に引き寄せられて

私はボールルームの中心へと踏み込んだ

取り巻き達は 私のドレスに(かす)んで消える


貴方の差し出した手を取り

私は貴方を巡る軌道を取る

そして 二人のワルツが始まる


貴方の放射熱が私を打つ

纏ったドレスを吹き飛ばし 私の体を削り

それがまた私のドレスになる


貴方の手が吹き飛ばされそうな私を支えている

互いの引力()が合わさって 遠心力と拮抗する

私を捕まえていて!


僅か4分の3回転程の短いダンス

夢のような時間

2700年待った私のたったひと月ほどの舞台


強まっていく遠心力に耐えかねて

貴方と私の手がついに離れる

私は引き寄せられた時と同等の力で放り出される


貴方との距離が広がり

叩き付けるような光と熱が薄れ

私のドレスが消えてゆく


取り巻き達が再び顔を出し

そんなものよとクスクス嗤うが

余韻に浸る私には届かない


そして私は再び 壁の花に戻る

ワルツの余韻は 外周に戻るまでの慰み

この手には まだ 貴方の熱が


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