世の涯 〜WORLD END〜
朝よ お前が始まりだなどと 誰が決めたのだ
夜よ お前が終わりだなどと 私は認めない
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ここから 世界が始まるなら ここもまた世界の涯
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世界の涯を観に行こう 僕らはいつでも世界の中心だけど
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水平線の向こう
地平線の向こうが世の涯でないのなら
世の涯とは一体何処にあるのだろう?
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水平線の境界線
地平線の境界線と国境線
世界の切り取りは簡単で頼りない
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世界の終わりだ
と
誰かが金切り声をあげる
もちろん それでも世界は終わったりはしない
その人の人生設計が破綻した程度の事だろう
人類が死に絶えたとしても
終わるのは
世界ではない
世界の終わりを
知覚できるなら
その最後の一観測者に
私はなりたい
それは どれほど荘厳だろうか
あるいは どれほどの退屈だろうか
たとえ見届けたとしても
それを語り継ぐ相手はいないのに
私は何を
呑気な事を
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世の涯よ
いつか 会おう
お前は どこに在るのか
カッシーニの間隙か 海の砂と波の狭間か
インターネットの片隅か 倫敦の霧の奥か
どちらも赤信号の十字路か 幾億の星の彼方か
お前がどこにいようと
私は ここだ
小さな世界を彷徨いながら
私は ここに 居る