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第77話★そして、闘技大会が始まった

「おー、いるねぇ。へえ、本当にエリカの言った通りだ。星占いってのは本当にすごいなぁ」


 俺はロクトの元家来たちが寮の無人廊下で逃げ惑っていたので、立ち塞がってみた。



「だ、誰だお前はぁ!」


 一際ガタイのいい甲冑姿の大男が俺に名を聞く。


「聞かれたなら、まあ答えてやるけどさ。どうせ知らないんだろ、俺はアベルっつうんだ。悪魔の王子って方が通りがいいか。で、こいつはエリカ」


「…………」


 エリカは沈黙したまま、眼前の者たちを見据えていた。


「邪魔だてするのであれば切り捨てるのみだ! そこを退け!」


 必死の形相で兵士たちは俺たちに剣を向ける。


「悪いが指図は受けない主義でね。ところでお前たち、随分派手に騒いでたようだけどさぁ、部外者がやんちゃしてるのをこの学園が知ったらどうなるか知ってるか?」


「ぐぬぬぬ……。お前たち、やれ!」


 兵士たちは一斉に俺たちへと向かってくる。


「よし、これで正当防衛成立だよなぁ。なあエリカ、俺はお前の銃だ。撃鉄を起こしてくれないか?」


「うん、いいよ。ただし注文が一つだけあるんだ。一人残らず(・・・・・)始末して」


 エリカは心底不愉快そうに、つまらなそうに、冷たく言い放つ。


「く、くく……くははははは! まったく、飲み込みが早すぎるぜエリカ。いいぜ、俺はあんたに忠誠を誓って良かったって思ってる。愛してるぜ、我が魔王様よぉ!」


 俺は引き金を引く。


 それは世界を壊すため。


 今回は不作で悪かったな、神のクソったれども。


 もっとも、次は二度とないがな。






     *






「今まで本当にありがとう、リカンツちゃん」


 僕は闘技場の選手入場口にて、リカンツちゃんに今までの感謝を伝える。



 何せ彼女は僕が死にかけた時には助けてくれた命の恩人であり、幼なじみであり、美少女であり、僕を思ってくれている人だ。


 この戦いが終わったら、僕は彼女に告白しようとすら考えている。


 そんな一言では語れない気持ちは当然伝えきれないので、僕はたった一言だけ彼女に送った。



 この胸にはもう彼女との友情の証になりつつあった隷属の紋章はない。


 これは別れなどではない、僕たちが次のステージへと進む大きな一歩なのだ。



 怖い。


 やはり、彼女が遠ざかってしまう気がして、僕は怖かった。


 足取りは重い。


 想いで重いのだ。


 何万歩も距離のある一歩だ、踏み出すのが怖くてたまらない!


「いってらっしゃい!」


 リカンツちゃんは僕の背中を押す。


 その時、ふわりと僕の身体は簡単に一歩を歩んだ。



「ああ、行ってくる」


 僕の歩みに、エルとツモイは歩調を合わせる。



 思えばこんな僕にもたくさんの仲間ができた。


 仲間が少し傷つけば、自分もまた傷を負ってしまう弱い自分が誇らしい。


 僕の仲間は誰一人も失わせない。


 待っていてくれ、グウェン。


 僕の可愛い妹なんだ、絶対に諦めてなるものか。


 前方から強い光が差す。


 僕たちは階段を上がる。






     *






ロクト


種族:人間

ジョブ:改造士モッダー

ジョブレベル8


型:大器晩成

LV.31

HP:664

MP:391

精神力:1000/1000

魔力:145

力:181

知力:249

防御力:123

魅力:274

素早さ:81

運:777


成長率

HP:B

MP:C

魔力:C

力:C+

知力:A

防御力:D

魅力:A

素早さ:E

運:SS



スキル


*剣術ALv.6

確かな剣術の持ち主。剣を握れば戦い方を自ずと理解できる。一個師団相当の戦力に匹敵する剣術スキル。


*大賢者の加護Lv.9

他者から付与された後天的パッシブスキル。本来使用できない魔術の使用を可能にし、体内の専用の回路を通すことで通常の魔法より展開を速める。


*名前をつけるLv.9

対象に名前をつけて編集リストに保存する。名前をつけられた対象は常に座標が表示され、性格、容姿、装備品、アジェンダ(行動優先順位)などを書き換えることができるようになる(ロックされた項目をアンロックするには、ジョブレベルをあげる必要がある)。Lv.9の最大リスト登録数は50件。


*叡智の囁きLv.EX

改造士の複雑な能力の仕様を即座に理解できる。

可能な範囲でスキルの与える影響を予測することもできるが、使用者の見て聞いて感じたこと、即ち経験則の範囲に限る。


*材質変更Lv.8

視界内の対象の材質を変更可能な材質のリストから選択し、変更する。(編集リストに登録することで、いつでもどこでも変更できるようになる)複雑な材質は不可能。


*ステータス変更Lv.5

自他のステータスを変更できる。ただし、合計値が変更前値と異なっていた場合、翌日はステータスの弱体化修正が行われる。持続時間48時間前後。


*アジェンダ変更Lv.10

対象の行動を置換、挿入、削除することができる。置換された行動を任意で記憶させるか記憶させないか選択出来る。(編集リスト対応)


*効果変更Lv.7

法則や効果を書き換えることができる。(編集リスト対応)











百千万億(ツモイ)


種族:人間

ジョブ:剣士(刀)


型:普通

LV.38

HP:601

MP:421

魔力:182

力:300

知力:74

防御力:85

魅力:102

素早さ:782

運:131


成長率

HP:C

MP:C

魔力:D

力:A

知力:D

防御力:D

魅力:C

素早さ:S

運:D



スキル


*夢想百千万億流剣術EXLv.10

剣術の派生ユニークスキル。たった一人で軍略として成立せしめる剣術Bランクに相当する。『刀』カテゴリーの剣を握ることで8つの戦闘スキルを使用可能にする。また、■■■■■■■■■■声が■■■■る。






     *






エル


種族:人間

ジョブ:勝負師(ギャンブラー)(負)


型:早熟

LV.22

HP:799

MP:812

魔力:74

力:72

知力:120

防御力:70

魅力:290

素早さ:69

運:1908


成長率

HP:A

MP:A

魔力:E

力:E

知力:C

防御力:E

魅力:C(S)

素早さ:E

運:SSS



スキル


*勝負(負)SSS Lv.102

いついかなる時も勝負に負けることができる。


*妹術A Lv.9

妹である。

魅力に補正がかかる。


嬉しいお話なのですが、ずっと言い忘れてたことを一つ。

3日ほど前すごい勢いで誤字報告が届きました。


誤字報告をくれた方に感謝のメッセージ送りたかったのですが、実は本作、ストックというものがなく、脳内の構想をライブ方式でアウトプットしており、毎度更新の際ばたついてしまうのであとがきに書こう書こうと思いつつもなかなか書けませんでした。


いやはや、本当にありがとうございました

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