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第51話★──終幕──

「熱、二酸化炭素、水素、動体、骨、人肉、思考、音、匂い、生物、魔力、霊感、補足完了──死に晒せ(デモン・ファニング)!」


 僕へと十二の魔弾が飛ぶ。


 だが、それはアベルを縛る楔を断ち切る(・・・・)


 僕のスキル『効果変更』により、弾は狙いを変えて魔術糸を一本一本切断していく。



「これがお前の言う勝利条件なんだろ、アベル」


「はぁ……はぁ……。はは、まあな、お前ならやってくれるって信じてたぜ」


 アベルは膝を地面につける。


 どうやら傀儡化は解除されたようだ。



「ロクトくん、準備整ったよ!」


「ああ、よろしく頼むよ、リカンツちゃん」


 その時、大地に激震が走る。


 雲に覆われた天は割れ、その遥か先から瞳は僕たちを見つめる。


「我ハ暗黒破壊神龍、炎ヲ喰ラウ者、『ガイア』也」


 リカンツちゃんの必殺召喚精霊その一、暗黒破壊神龍ガイア。


 こいつはどんな炎も一息で喰らうとんでもないやつだ。


 だからまあ、今回はスピードを重視して僕10人分くらいのサイズでもあのフェニックスを食いちぎるのには充分過ぎるだろう。


「ロクトくん、ガイアは出力、普段の1/1000だけど、多分あの人を倒せると思う。でもガイアだけで近づくのは難しいね」


 ああ、ありがとうリカンツちゃん。


 これで終わりだ、アレクシア。


「えー、すごーい! どうやったの!?」


 エリカはいつになく目をキラキラさせていた。


 龍、好きなんだろうなぁ。


「ふふ、内緒!」


「えー、ずるい〜!」


 リカンツちゃんとエリカの気の抜けた会話を耳に挟む。


 それのおかげか、少し気が楽になったような気がした。



 まあ、決着をつけに行こうか。


「エリカには悪いけれど、今回は僕がガイアに乗って決着をつけにいくよ。任せて欲しい」


「うん、行ってらっしゃい!」


「え、乗れるんだ……」


 なんだエリカよ、乗りたそうな目をしても乗せてやらんぞ。


 今はそういう場面じゃないでしょうが!


「ガイア、行ってくれ」


「承知」


 僕とガイアは穹を翔ける。



「死ね! 死ね! 死ねぇぇえ!」


 醜い姿になったアレクシアは僕とガイア目掛けて魔術糸を飛ばす。


 物質変更、大気よ壁になれ。


 糸は僕たちには届かない。



 さあ駆けろガイア。


「右に避けろ!」


 僕はガイアへ飛び交う魔術糸を次々と切断する。


「感謝」


 さあ、終幕だ。


 「終焉、也」


 アレクシアを射程内で捉えた!


 僕の斬撃によってフェニックスが肉塊から分離する。


 宙に浮いたフェニックスをガイアはぱくりといとも容易く一息で飲み干す。


「あ、あああ──ああああああああ!」


 再生が止まって肉体のリミッターが正常に作動したらしく、アレクシアの魔術はぷつりとたち消えた。



 倒れこもうとするアレクシアの喉元に間髪入れず、僕は剣を突き立てる。


「なあ、何か言い残すことはあるか?」


次回、無人島サバイバル編最終回!


おもしろい 続きが気になる


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そのワンアクションによって、私は書いていてよかったなと思いますし、今後とも面白い作品を目指して書いていけます。


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