90.3:小話4-3
◆王都案内
レインはメイド少女たちに王都の案内をしていた。
観光案内というよりは、安いお店や生活に役立つお店などを教えている感じだ。
ちなみにメイド少女たちは、それぞれ全員が故郷の街一番の美少女だ。
9人が揃っていると、とても目立つ。
レインたちがギルドの近くを通りかかると、こんな会話が聞こえてきた。
「だべ! レインが美少女メイドを9人も侍らせてるべ!」
「みんなものすごく可愛いべ!」
「ぐぬぬ! 羨ましいけど、新聞の記事を読んだから、レインを慕っていることに納得してしまうべ!」
どうやら若手冒険者たちのようだ。
「みんなメイド服が似合ってるべ」
「清楚で可憐なメイドさんなんて最高だべぇ」
「んだ、男のロマンを感じるだ」
メイド少女たちのメイド服は肌の露出がほどんどない。
それが逆に、若手冒険者たちのロマンを刺激するらしい。
見えてないからこそ、隠されているからこそ、ロマンを感じるようだ。
まだ見ぬ桃源郷を求めてこそ、冒険者なのである。
「きっと夜になったら美少女メイドたちに色々してるんだべ」
「流石レインだべ」
「んだ、エッチなご奉仕なんて男のロマンを感じるだ」
うんうん頷き合う若手冒険者たち。
レインは、なにかを言い返すと藪蛇になりそうな気がしたので、そのまま通り過ぎることにした。
そんなレインの後ろでは、メイド少女たちが何事かを話し合っていた。
◆誰得!? プリミスト卿とレイン
以前プリミストはゼルダリアに「帝国への援助を打ち切る」打ち切ると言った。
だが、本当に援助を打ち切るつもりはない。
そんなことをすれば、多くの人々が飢えてしまう。
プリミストは人が飢えて苦しむことが嫌いだ。
人々には美味しいものをお腹いっぱい食べて、笑顔でいてほしい。
それに、すでに募金活動で集めてしまった分の資金もある。
それを使わなければならない。
本音では、自国の戦後復興の資金に当てたい気持ちもある。
だが『帝国への支援金』という名目で募った資金なので、勝手に別の使い道をするわけにはいかない。
詐欺になってしまう。
そんなわけでプリミストには援助を打ち切るつもりはないのだ。
だが「打ち切る」と言ってしまった手前、普通に支援を継続することが恥ずかしい。
困ったプリミストは、レインのところへやってきた。
「ぶふふ、レイン君の名前を使わせてもらえないか?」
「僕の名前を、ですか?」
「ぶふ、援助の名義人として名前を使わせてくれるだけでいい。そうすれば、多くの人々を飢えから救うことができる。レイン君に迷惑がかからないことは保証するよ」
「よ、よくわかりませんが、それで多くの人が助かるなら喜んで力になります。どうぞ、僕の名前をお使いください」
「んぶふふふ、ありがとうレイン君。援助先にはレイン君の名前と武勇伝をしっかり広めておくよ」
こうしてレインのあずかり知らぬところで、レインの諸外国での評価が上がり始めたのだった。
ふと、レインがプリミストに言った。
「プリミスト卿、少しお疲れのようですが?」
「ぶふぅ、そうなのだよ。このところ執務が立て込んでいてね。最近、肩コリが辛くて辛くて」
「もしよければ、僕に肩のマッサージをさせてください」
「ぶふふ、いいのかね?」
「はい。いつもプリミスト卿にはお世話になっていますから」
と、レインがプリミストの肩を揉み始めた。
肩も揉みをする孫とお爺ちゃん。
そんな生易しい光景ではなかった。
レインの超人的な指先の動きがプリミストに炸裂する。
「ぶ、ぶふぅー!? ぶぶぶ、ぶふぅー!?」
「ここがコってますね。えい」
「ぶふぅー!?」
こうしてプリミストの肩コリはすっかり解消されたのだった。
◆時々、思い出したように出てくるキャメルド
レインは道端で出くわした新聞記者のキャメルドと会話していた。
「キャメルドさんは今から取材ですか?」
「うーん、取材というよりは調べものかな。戦争の記事を書くために、獣人連合国のことにもっと詳しくならないといけないからね」
「どんなことを調べるのか、聞いてもいいですか?」
「構わないよ。と言っても、たいしたことじゃないけどね。『精霊信仰』について調べてみようと思っているんだ」
「精霊信仰ですか?」
「うん。人間の国では、ほとんど国が『聖カムディア教』を国教に定めているのは知ってるよね?」
「はい」
「獣人連合国ではカムディア教よりも、精霊信仰の方が盛んらしいんだ。だからそのことを調べておこうと思ったんだよ」
「なるほど」
納得すると同時に、勉強熱心なキャメルドに尊敬の眼差しを向けるレイン。
「レイン君は、この国にあるカムディア教以外の教えを知っているかい?」
「カムディア教以外にもあるんですか?」
「うん。有名なところだと、『愛の奇跡教』とかかな」
「……なんとなく胡散臭い名前ですね」
「ははは、別に害がある教えは説いてないから、それほど警戒しなくても大丈夫だよ」
「どんな内容なんですか?」
「うーん、大抵のことを『愛の奇跡』で片付ける感じかなぁ」
「ず、ずいぶん大雑把な教えですね」
「ははは、確かにね。そういえば、とある子供の病気が完治したときも、彼らは『親子愛の奇跡』で片付けていたよ」
「それって奇跡というより、ご両親やお医者さん、その子供本人が頑張ったからなんじゃ……」
「まあ、起こった事象を『奇跡』だと考えるか、はたまた様々な行動が積み重なった『結果』、所謂、因果だと考えるのかは、人それぞれの自由だからね」
レインはそんな話を聞きながら、よい『結果』を得られるように、これからも頑張ろうと思った。
◆ご奉仕
ある日の夜。
陸戦艇、レインの私室。
部屋にいるのはレインとメイド少女9人。
メイド少女はいつも通りのピシっとした伝統的なメイド服だ。
みんな清楚で可愛いらしく、卑猥さなどは微塵もない。
レインはなんやかんやでお金に余裕がありそうなので(主にジェルハードのおかげ)、メイド少女たちにお給金を支払うことにした。
「いつもみなさんが懸命に働いてくれるおかげで、とても助かっています。そこで少ないですが、お給金を用意しました」
レインが封筒を渡そうとすると、メイド少女たちはそれを固辞した。
「ご主人さま、私たちはご主人さまが一緒にくらしてくださるだけで十分です」
「ですが、流石にお金を持っていないと困ることもあるでしょうし」
などと、話し合った結果。
とりあえずの処置として、500万マナを共同資金とすることが決まった。
お金が必要なときはそこから使う。
だがはっきり言って、それではお給金を払った気がしない。
レインとしては、働いてくれるお礼の気持ちも含めて何か代価を支払いたい。
なので何か希望がないかを聞いてみた。
するとこんな答えが返ってきた。
「ではお給金の代わりに、私たちにご主人さまへのご奉仕をさせてください」
「ご奉仕ですか?」
「はい。どうかお願いします」
頭を下げるフネア。
レインは少しだけ考えた。
ご奉仕とは、きっとメイドの仕事のことだろう。
もしかしたら自分を相手に、仕事の練習がしたいということかもしれない。
なんて仕事熱心で真面目なのだろうか。
それがお給金の代わりというのは解せないが、そんな事で良いなら、是非、叶えてあげたい。
「わかりました。では、ご奉仕をお願いします」
「ありがとうございます、ご主人さま」
「それで、僕はどうすればいいですか?」
「えっと、用意がありますので、少しだけお待ちいただけますか?」
「はい」
メイド少女たちは用意のために部屋を出ていった。
ちなみに今夜オーファは陸戦艇にいない。
セシリアが1人では寂しいと言うので、仕方なく一晩だけラインリバー宅へ帰っているのだ。
◇
数分後、メイド少女たちが戻ってきた。
どうやら着替えをしてきたようだ。
なんと全員がエロメイド姿になっている!
股下数センチルしかない超ミニスカート。
そこから見えるすらっと長い綺麗な生足。
スカートはあまりにも短く、今にも下着が見えてしまいそうなほどだ。
というかスカートの生地が透けていて、少し見えている。
胸周りにも生地がほとんどない。
大胆に開けた胸元。
細く括れたお腹周りは完全に露出されている。
レインの部屋の肌色率が急激に上昇した。
エロメイド少女たちは、全員が街一番と称されるほどの美少女だ。
今のレインの部屋こそが桃源郷である。
「それではご主人さま、ご奉仕をさせていただきますね♡」
レインが驚いていると、エロメイド少女たちがあっという間にレインの服を剥ぎ取った。
エロメイド少女たちは『スキル共有』のおかげで無駄に素早い。
レインを下着姿にしつつ、手早くベッドに防水シートを敷いた。
あれよあれよとベッドの上に座らされるレイン。
1人のエロメイドが背もたれになってくれているので、レインはその柔らかな胸元に頭を預け、脚を伸ばし、リラックスした姿勢で座った。
レインの左右には、それぞれ1人ずつのエロメイドが侍っている。
それぞれがレインの腕をむにゅっと胸に抱き、レインの手のひらを自分の太ももにはさみ込んでいる。
美少女エロメイドの太ももは、すべすべもちもちした最高の手触りだ。
つい無意識的にその感触を求めて指先を動かし、撫でまわしてしまっても、それは自然なことだ。
「ご主人さま、ぬるぬるも使いますね♡」
なんということだ。
困惑するレイン。
ただでさえ気持ちがいい手触りだというのに、さらにネットリしてぬるぬるしてしまったら――。
ネットリむにゅむにゅ気持ちがよすぎる!
背もたれになってくれているエロメイドもいつのまにか、ぬるぬるむにゅむにゅだ。
後ろから手を伸ばし、優しい指使いで胸や腹にぬるぬるを広げてくる。
やさしく、くりくり、こねこね刺激してくる。
伸ばしたレインの両脚も、それぞれ1人ずつのエロメイドがネットリぬるぬるしている。
両脚のエロメイドは、時折レインの内ももをさわさわと撫でてくる。
太ももの付け根辺りをきゅぅっと押されると、変な声が出てしまいそうになる。
このままではダメだ。
早く止めないと。
そう思ったレインだったが、何かを言う前にエロメイドが口にフルーツを運んできた。
「ご主人さま、あーん♡」
「ご主人さま、こちらもどうぞ♡」
「ご主人さま、次はこちらも♡」
3人のエロメイドが、小さく切ったフルーツやジュースを次々に食べさせてくれる。
ちょっと冷えたフルーツは、ほんのり甘くてとても美味しい。
「ご主人さま、お口をお拭きしますね♡」
1人のエロメイドが、甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる。
メイド少女たちは普段から真面目で、街を出歩くときも肌の露出がないように気を遣っている。
だが今のエロメイド服はスケスケだ。
じっくりよーく見たら下着だってスケスケだ。
エロメイドたちは恍惚とした表情がとても色っぽい。
ついじっくりよーく見てしまう。
レインは蕩けてしまいそうだった。
エロメイドたちにぬるむにゅと包まれ、全身が気持ちいい。
口には美味しい食べ物。
目に映るは男の情欲をこれでもかと刺激光景。
最高だ。
もっと気持ちよくなりたい。
だがそのとき、エルトリアの笑顔を思い出した。
そして、ハっと我に返るレイン。
こんなことをしていてはダメだ。
……とは思ったものの、『スキル共有』しているエロメイドたちの拘束能力が高くて逃げられない。
「ま、待って! お願いみんな、離し――、むぐ、もぐもぐごくん、お、美味しいけど、ちょっとまっ――、むぐ、ごくごく、ぷは、ジュ、ジュースも美味しいけど、ちょっとだけまっ――、むぐ、もぐもぐ」
次々に口に運ばれてくる甘くて美味しいフルーツとジュース。
「ご主人さま、あーん♡」
「ご主人さま、もっと太ももを撫でまわしてください♡」
「ご主人さま、いっぱい気持ちよくなってくださいね♡」
このままではダメだ。
気持ちよ過ぎる。
なんとか逃れなくては、エルトリアに申し訳が立たない。
なにか逃れる言い訳を――。
「僕、ジュースを飲み過ぎたから、お手洗いに――」
「大丈夫です、ご主人さま」
「な、なにがですか?」
「私が飲みます!」
「ダメだよ汚いよ!?」
「ご主人さまに汚いところなんてありません!」
「そう言ってもらえてすごく嬉しいですけど、今は聞きたくなかったです!」
「さあ、出してください!」
「出さないですよ!?」
「出させてあげますね?」
「あ、やめ――」
なんやかんやありつつ、レインはお手洗いのために解放してもらい、この日のご奉仕は終了したのだった。
◆あとがき
ハーレムプレイ(序)、まだまだ健全!
ああ、美少女の人肌に包まれるレイン君がうらやましい。
作者も人肌が恋しいです。
というか、ネコかイヌでもいいので温もりがほしいです。
作者が住んでいる所、ネット環境だけじゃなくて暖房器具すら設置できないのでめちゃくちゃ寒いのです。
しかしそんな寒い環境でも、作者は健康そのもの!
(´・ω・)アホは風邪ひかないってホントだったんだ?
のーんΣ( ̄Д ̄;!?




