テニスへの情熱の炎は消さないで!
何回目かのテニスブーム時、私も人並みに、学生時代に憧れたテニスを一度でも習いたいと一念発起。
オープンしたてのテニススクール一期生として会社の帰りに週1回通った。
メインコーチは、初老の男性。
噂では、現役時代は、テニス界ではかなり有名選手だったらしいが、
繊細そうな穏やかな優しい話し方の紳士。
ところが、お稽古のように楽しくテニスを習って、と思って入ったはずなのに、レッスンは、ランニング、準備体操、柔軟体操。
もちろん、ボールを打つ事などは全く無し。
投げられたボールを右足前でつかむ練習ばかり。厳しいクラブ活動並み。
それでも何とか試合をできる位になった頃に、時間の関係でどうしてもスクールを辞めざるをえなくなった。
辞める報告とお礼の挨拶に行った私に、コーチは私の正面に向かい合って立ち止まって、
( 縁があってテニスを始められました。
今後も、心の中にテニスの炎を持ち続けてください。
テニスの炎を消さないでください。
心にテニスの炎があれば、どちらか選ばないといけない時は、
あなたはきっとテニスに近い方向を選ぶでしょう。
そして、またテニスに近づき続けるでしょう)と。
それからは、テニスだけではなく、どちらかを選ぶ必要がある時は、この言葉を思い出し、心の炎に問いかけて、
どちらが自分の思いに近いのか、結論をだすようになりました。