2 始まり始まり
会話文がとっても多いです。
僕の名前は橘蒼鬼といいます。
僕はよく、女の子に間違われるのでもっと男らしく生まれて来たかったです。そこだけ本当に少しだけ母を恨みます。まあ恨んでも意味はないんですが。
それはともかく、僕が神様に出会ったきっかけを話そうかと思います。
――――――ある年の七夕の日の朝――――――――――――――――
「ねぇ、お父さん!」
「ん?どうした蒼鬼?」
この人は僕のお父さんの橘勇斗といいます。
お父さんは警察官で、近所でも人気者で、勇気があってとてもかっこいいです。僕の自慢のお父さんです。
「七夕って誰にお願いするんだっけ?」
「うーん、確かお願いする日じゃないような覚えがあるけど………うん、ごめんなわからないや。というわけで母さんに聞いてくれ。」
「うんわかった!」
「おかーあさん」
「何?どうしたの?お父さんに怒られたの?」
「いやいや、違うからね!?質問されただけだよ!?え、ちょっと母さん!?その左手に持っている物は何!?」
「いやねぇ、ちょっとした冗談じゃない。それでどうしたの蒼鬼?」
この人が僕のお母さんの橘魔虎といいます。
お母さんはいつも優しいけど怒ると怖いです。「怒ると怖いのはどの家でも一緒よ?」……………こんな感じに考えていることを読むこともできるのです。
「………あぁ、七夕の日って誰にお願いする日なんだっけ。」
「それはね、(簡単にいえば)神様にお願いをするのよ。」
「へぇ~。そうだったんだね。」
「しかもね、とっても広い世界中から同時にお願いされるから神様もとっても大変なのよ。」
「神様も大変なんだね。」
「おはようー!何の話をしてるのー?」
「………おはよう。………朝ごはんまだ?」
この二人は、姉の橘冬夏と、妹の橘藍といいます。
僕達3人は、同じ年に産まれて来たので同学年でもあります。ちなみに、姉は4月4日で、僕は7月7日、妹は10月10日なので、全員ゾロ目です。
「おはよう、冬夏、藍」
「おはよう。七夕の話をしていたのよ。今から持って行くから手伝ってね。」
「「「はーい」」」
―――――――その日の夜―――――――――――――――
「はぁー、月がきれいだねー………」
「そうだねぇ。本当にね。」
「…………あっ!そうだ!お母さん達は何をお願いするの?」
「んー?お母さんはねぇ冬夏達が元気に楽しくいられるように、かな。」
「………美味しいものたくさん食べられるように」
「あはは、藍は相変わらずだねー。私は遊びまくりたいかな。蒼鬼は?」
「うーん、………………僕は神様のお手伝いをしたいかな」
「え?何でお手伝いなの?」
「毎年とっても大変そうだから。」
「それは凄いね!お父さんは何?」
「やっぱり、家族を護りたいかな。」
「「「「お父さん頑張ってー!」」」」
「おう!」
「「「それじゃあお休みー。」」」
「お休みなさい。」
「お休み。」
そして、神様に出会いました。
誤字脱字等見かけましたらご報告よろしくお願いいたします。