ある日の屋上より〜私と彼〜
初の女の子視点です。
かなり苦労しましたが文章がおかしい所があると思います
「ごめんなさい。」
この言葉をかけるのは何回目だろう。
もう相手を気遣う気持ちすらも無くなった。
私が想うのは彼だけだった。
いつも、私が告白される屋上にいつも居る彼、彼は毎日ここに来ていた。
いつからだろうか。彼を好きになったのは。今では姿を見るだけで心が安らぐ程になっていた。
だから私は屋上で告白されていた。彼の姿を見るために。そのためだけに私はここに来ていた。
悲しそうに去って行く男の背中を少し睨みつけた後、空を見上げる。彼と同じ空の下にいると思うと幸せな気持ちになる。
しかし此処でずっと空を見ている訳にはいかない。小さなため息をつき扉に向かった。
「…であるからに…答えは…。」
先生が喋っている。しかし内容は聞き取れない。
聞く気が無いからだ。一応生徒会長の肩書きがある私は生徒の手本とならなければならないらしい。実際私はずっとそう思って生きてきた。彼と会って私は変わった。話した事も無い彼が私を変えてくれた。
くだらなく、
面白くなく、
見栄と
欲望の
色の
無い
世界から
私を救ってくれた。
今では色もついた。生きる意味も見つけた。そんな私の王子様は私を知らないだろう。それでいいのだ…それで…
5限目の終わりにあることに気が付いた。
雨
まだ降ってはいなかったが今にも降り出しそうだった。
いつもカバンに入れている傘を持って急いで向かう場所は
屋上
ガチャガチャ
ギ、ギギー
鈍い音をたてて開いたドアの隙間からそっと屋上を覗く。
寝ている彼が見えた。心が跳ねるとはこういうことなのだろう。そっと近づく私、心臓の音がやけに煩く感じた。彼に近づくにつれてさらに大きくなっていった。
彼の前に来た時とうとう雨が降り出した。私は慌てて傘を開き彼にさしかけた、全身を覆うことは出来なかったがこれで彼が風邪をひくことはなくなっただろう。とここで私の心が騒ぎ出した
彼の唇を奪え、と
幸い彼に起きる気配は無かったので私は心の言うことに従うことにした。
綺麗な顔立ちの彼の綺麗な唇。それを奪うのは大犯罪になるような気さえした。顔を近付けていく
今にも爆発しそうな心臓の鼓動がさらに強くなる
私の目にはもう彼の顔しか映らない
そして
彼と私の距離はゼロになる
長いような短いような時間の中、感じたのは
幸せ
彼からしたら迷惑かもしれ無かったが私には関係無かった。コレが彼のファーストキスだったら…
そっと離した唇に残る感触。柔らかい彼の感触。彼はまだ起きなかった。欲望に任せてもう一度、もう一度、もう一度…
地面が動くような感覚に私は目を覚ました。どうやら眠ってしまったらしい。目をこすりながら顔をあげると
いたのは私の王子様、びっくりしたような彼の顔に真っ赤になる私、あのまま寝てしまっていたらしかった。寝ている所を見られた恥ずかしさと彼に間近で見つめられた嬉しさの板挟みになっている時彼が見せた笑顔に
私の恋は
叶う気がした
雨の上がった屋上の上
王子様が迎えに来てくれた気がした
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