第83話 神は居ない……
これで、ルナール、マリア、メアリー、フローラ、僕とバス関連の事故死でプリストの世界へ転生した事がわかった。
「ミレーユはどうして転生したしたんだ? まさかのバス?」
マリアがとりあえず聞かないわけにはいかずミレーユに聞いた。
「うん、バスに乗ってだけど寝てたからよく覚えてないよ」
「あっそー」
出ました! マリア十八番の手のひら返し! キャー素敵ー!
「でも、お嬢様だったら普通は高級外車の送り迎えとか、ハイヤーじゃないの?」
マリアは手のひら返しの味を占めたのか、ミレーユに絡んだ。
「お父様からお前は世間知らずにも程がありすぎる。少しは世間様のことを知りなさいって、バスで通勤にさせられたの。お父様って酷いでしょ?」
「あっそー」
マリアは興味が無さそうに呟いた。マリアはミレーユに対して完全に遊んでやがる。それと、淡々と答えるミレーユに僕はミレーユのお父様に酷く同情する。質の悪いなド天然娘を持つと大変気苦労の多い人生を歩まねばならない定型的な実例だと感じた。
「クリスもバスに関係しているのかい? 言いたくなかったら別に構わないけど」
僕は最後の一人であるクリスに尋ねてみた。
「青信号で横断歩道歩いていたらバスが私の目の前に……」
「「「――!?」」」
「クリスちゃん、まさかバスに轢かれちゃったの? それなら異世界転生するはずだよ。だって、よくトラックとかバスとか車の事故とかでさぁ、あっ! そうだ、あと階段から落ちるとか過労死なんかも異世界転生の鉄板ネタじゃ無かったっけ? しかも主人公超スゲーとか! 私は追放されたけど高貴な身分の人と幸せになります! あと飯テロ起こしてスローライフ的な事にでもなったら萌え萌え展開よね」
ミレーユは異世界転生あるあるを披露してくれた。 ――ありがとう
何が、ありがとうなのかよくわからないが、ミレーユ。お前こそ、バスの事故で異世界転生した鉄板ネタじゃねぇーか! とツッコミを入れたくなったが、ここはあえてスルー。
「ビバ! プリストの世界って感じかな。でも、アレク様を攻略しなかったら私達って処刑されるのかな?」
ミレーユはおとぼけな顔をして、確信をついてきた。ファンメンバーは何故だか僕の方を怖い目付きで睨んできた。
「僕が君達を性的拷問をした上で、用済みとばかりに即処刑なんてすると思うのかい?」
僕はコイツらを即処刑したいところだが、あえて我慢をした。
「確かにヘタレなアレク様が私達を性的拷問の上、即座に処刑するのは考えられないわね」
メアリーは毒舌に限り無く近いディスりを言いやがった。
「アレク様の事はほっといて、ここにいるメンバーって、バスの事故が原因でプリストの世界に転生したって事になるわね。何か因果関係があるのかしら……」
メアリーは今回の転生騒動を考察し始めたが、即座に答えが出る訳でもなかった。
僕としてはフローラお姉様のお姉様キャラが保育士さん由来の面倒見の良さが反映されているのではないかと検証していた。確証はないが間違いない!
突如、ミレーユがとある問題を提起した。
「転生前って、ほとんど神様とか女神様とか出て来るじゃない。私の時は誰も出てこなかったわよ。目が覚めたらこの世界に転生してた感じ」
――確かに、転生する時は神様とか女神様がチート級の能力を授けてから無理やり転生させるはずなんだけど? 僕はチート級の貰って無かったから少しでも欲しいと思う…… やっぱり転生したのだから、俺TUEEEとかやってみたかった…… そして、ヤベェヤツの居ないハーレム希望したい! ヤンデレとかはいらない。
「私も神様とかに会わなかったわ」
ミレーユの言葉にルナールが反応をした。
「私も」
マリアもルナールのこの流れに乗りたいのかマリアも追随した。
「私もそうだった」
メアリーもここぞとばかりに乗っかった。
「私も全然会わなかったわ」
フローラお姉様もどうしてもこの波に乗りたいようだ。
「神様なんて、そんな神はどこにも居ないよ。もし居たとしたら、私達はそもそもこんな理不尽な世界に居ない……」
「「「――!? 確かに……」」」
クリスの一言に一同が同意した。それは真理であり、森羅万象の大真理と言っても過言ではなかった。
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