表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

78/147

第78話 婚約発表と騒動の発端

ユリアラ王女との関係が希薄に成りつつも、婚約者として関係改善に努めていた。


父上達も僕とユリアラ王女の関係問題についに重い腰を上げる事になった。


僕とユリアラ王女は父上達から執務室へ来るように呼ばれた。


「ユリアラ王女よ。何か不満な事があるのだろうか? もしあるのだとしたら教えてもらえないだろうか? 私達の事を父親、母親として何でも言ってくれ」


「そうよ。あなたは将来、王妃となる身。私達か出来る事があるば、何でも協力するわ」


父上と母上はユリアラ王女に優しく問いかけたが、ユリアラ王女は能面のように表情を変えることなく、


「アレックス国王陛下、アンリ王妃申し訳ありません。特に不安も不満もございませんので、ご心配は必要ございません」


ユリアラ王女は座っていた椅子から離れ、深々と頭を下げた。



「「……………………」」


父上達はしばらく沈黙していたが、


明後日(みょうごにち)、アレク王太子とユリアラ王女の婚約を発表する。二人ともそれで良いな?」


「ハッ!」


「陛下のみ心のままに」


父上は急であるが、明後日貴族と国民に対して、僕達の婚約を発表すると宣言をした。


僕とユリアラ王女は父上の婚約発表について了承した。


この状態で発表するのかと思ったが、国王でもある父上の決定だ。僕らは従うしかないのだ。





そして、婚約発表の日を迎えた。



―― 王宮謁見の間 ――



謁見の間の玉座に国王、王妃でもある父上と母上が座り、中央通路の絨毯の脇には上級貴族が整列している。


玉座から父上が立ち上がり、


「王太子アレク・ガルラ・フラスター、ケーリンネガー王国第二王女ユリアラ・カント・ジャングスター前へ」


僕とユリアラ王女は玉座の前に立った。


「急な呼び出しに来てもらい皆に感謝する。今日集まっもらったのは、ここにいる我が王太子アレク・ガルラ・フラスターとケーリンネガー王国第二王女ユリアラ・カント・ジャングスターの婚約を発表する為だ!」


父上は声高らかに宣言をした。


「「「おおっー!!」」」


上級貴族達から驚嘆と大歓声が上がる。一切、婚約の情報が漏れていないのだから、急な発表に驚嘆していることだろう。



(つつが)なく婚約発表も終わり、僕はイケメンスマイルを存分にアピールして、ユリアラ王女に声を掛けた。


「ユリアラ王女、お疲れ様でした。やっと婚約発表が終わりましたね」


「ええ、本当に疲れましたわ。私は少し部屋で休ませていただきます」


彼女は冷たい鉄仮面を着けているかのように

無表情まま自室へと戻って行った。


最上級カースト(リア充)から底辺カーストに転落したかのように感じてしまい、この状態がずっと続いて行くのかと思うと苦笑いしか出なかった。



翌日、僕達が学園に着くと、生徒をはじめ、教師までもが僕とユリアラ王女を見て、チラチラと見ていた。


ユリアラ王女はその視線を『ウザイ』と感じているのか、不機嫌な顔になっていた。


彼女と別れ、教室に着くとクラスメートからヒソヒソ話が聞こえてくる。婚約の話でもしているのだろう。


僕はそれを無理するかのように授業に集中した。



昼休みになり、サンペータ達と例の部屋で昼食を取ろうと向かう途中、慌てた様子のマルクスが廊下を走って来た。


「おーい! アレク大変だ! ファンクラブの連中が食堂で揉めてるぞ! 早く食堂へ来てくれ!!」


「なに!? ファンクラブの連中が? マルクス一体、何が起こってるんだ?」


僕が聞き直すと、


「と、とりあえず、急いで来てくれ!」


「おう」


マルクスと僕達は急いで、食堂へ向かった。


食堂前に着くと廊下まで聞こえる怒号、恐る恐る食堂に入ると、ファンクラブメンバーが揉めていた。


「ルナールさん! アレク様の婚約話を知ってたんですか?」


マリアはブチギレ状態でルナールに詰め寄っていた。ルナールは、


「私も昨日の夜に聞かされたばかりなの」


と困惑しながら答えていたが、フローラ、クリス、ミレーユもギャーギャーと騒ぎ立てていた。


「ユリアラ王女様との婚約でしょ。アレク様辛そうな顔してるよね。二人とも上手く行ってないみたい」


ミレーユは僕をよく見てるなぁと感心していると、


「「「――!?」」」


ファンメンバーの目線が僕のいる方を見ていた。


しかし、その目線がどうもおかしい…… 僕が後ろを振り返るとそこには……




ユリアラ王女が仁王門立ちしていた……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ