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第76話 ユリアラ王女

ファンクラブの秋の陣もドン引きされながらも無事に終わり。――無事になのか?

それからのファンクラブと僕の関係は近すぎず遠すぎずの関係を維持していた。



季節は春を迎えて僕らは二学年となり、新たな一学年を迎えることになった。当然、婚約者でもある。隣国ケーリンネガー王国第二王女ユリアラ・カント・ジャングスターも入学するこ予定となっている。


そして、ついにユリアラ王女が王宮へ挨拶に来るとの情報がもたらされた。その日が来るのを僕は恋の病にでもなったかのように落ち着かず、ソワソワしていた。


ユリアラ王女が侍女二名を伴って、王宮へやって来た。


父上と母上はユリアラ王女の来訪を気遣い謁見の間ではなく、私室の応接間にて会見をもった。


その場に婚約者でもある僕も呼ばれ、初めて会うユリアラ王女は、肖像画と何らかわりなく、美しすぎる女性だった。今まで見てきた女性とはレベルが桁外れに違う。この世に、このように尊い(推し)存在がいることを神に感謝をした。 


僕はユリアラ王女の背から放たれる御光に、まともに姿を見ることも出来ず、唯々心の中で合掌することしか出来なかった。


「長旅でユリアラ王女も疲れているでだろう。今、アレクに部屋を案内される故、ゆっくり休まれよ。アレクよ。これからユリアラ王女も王宮で暮らすのだ、部屋まで案内してあげなさい」


父上より自室までの案内をするよう申し付けられた。ヘタレ王子に向けてのレベルの高いミッションを遂行するように言われた。


ユリアラ王女とは、ぎこちない挨拶を交わし、足がガタガタと震わせながら、舌を噛みながらの案内となってしまった。


あまりのイケメン顔とぎこちない会話にユリアラ王女も笑うのかと思ったが、何一つ表情を変えなかった。絶世の美女に関わらず、その表情は冷たい印象を覚えた。


そして、何よりも会話が続かない。続かないと言うよりは、一方的に僕がしゃべる感じなのだ。ユリアラ王女からは何も発しない。緊張でもしているのだろうかと心配になる。


この先、ユリアラ王女と結婚をして、うまくいくのだろうかと不安の予感がするが、時間が解決してくれる事を期待したい。


ユリアラ王女の自室となる部屋の前に着き、


「こちらかユリアラ王女の自室となります」


『バタン』


僕はドアを開け、ユリアラ王女を室内を案内をする。室内には一流の職人が仕上げた豪華な調度品が並んでいた。バルコニーもあり、窓から見える景色も王宮自慢の庭園を見渡せる部屋となっていた。父上と母上にとっては義理の娘となり、未来の王妃となるユリアラ王女への最高の配慮なのだろう。


「遠慮は要りません。ご自分の自室だと思って、お使い下さい。隣の部屋が侍女の部屋となっております。ユリアラ王女もお疲れでしょうから暫しの間お休み下さい。何かありましたらメイドに申し付けて下さい」


「お構いなく……」


「……………………では、私はこれで失礼します」


僕はそう言って、ユリアラ王女の自室をあとにした。



ユリアラ王女も侍女の二人も冷たい表情を崩さない。僕は知らないうちにユリアラ王女に気に食わない事でもしてたのだろうかと自分の行いを振り返ってみた。


特別おかしな事はしていない。礼儀作法も及第点だ。一体何がどうなっているのかわからない。ファンクラブの存在が気に食わないのかと考えてみたが、秋の陣より親しくなっているわけでもない。緊張しているかもしれないが、それとは別なものがありそうな気がしてならない……




入学式も終わり、僕はユリアラ王女の案内役兼サポート役として傍に居ることとなった。婚約者なのだから当たり前なのだが、そして、婚約者であることは、まだ発表しないことになった。父上曰く、お互いの信頼関係を構築してからと言うことで、あくまでも隣国ケーリンネガー王国からの留学という話でまとまった。



学園内では、ユリアラ王女と一緒にいることも多く、ファンの間では僕らの仲を疑い出す者もいたが、僕に対してユリアラ王女のあまりにも冷たい態度に、やはりアレク様は所詮サポート役でしかないね。という結論で落ち着きをみせた。





入学式から三ヶ月が過ぎたが、ユリアラ王女との信頼関係を築く事が出来なかった。寧ろ、信頼を築く前に逆に嫌われて行くような感じがしてならない。


婚約を極秘にしているので、誰にも相談出来ない。仕方がないので、父上と母上に相談したが、


「慣れない土地で不安なのだろう。もう少し落ち着くまで待ってみてはどうだろうか?」


「アレク。あなたの性格に問題が有るんじゃないの? プレゼントとか送ったの? 顔しか取り柄のない残念な息子を持つと苦労させられるわ」


相談したはすが、逆にディスられるという不思議な状況に追い詰められてしまった。


これから僕は、どうしたら良いのだろう……

お読みいただき誠にありがとうございます。

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