表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

59/147

第59話 勝敗の行方

シン・ジャージの事で呼び出しを受けてから今に至るまで長かった。話の方向が随分と反れて行ってしまったが、女達の激アツな戦いは最終局面を向かえていた。


「「ジャンケン ポイ」」


「えっ!?」

「えっ!?」

「あっちゃ~」



3人のマヌケな声が静寂した空間を響き渡る。


マリア嬢はチョキを…… メアリー嬢もチョキを…… デストロイヤーがパーを出した。


最終順位があっさりと決まってしまった。



――デストロイヤー! 何やってるの! 話の展開として、ここはお前が勝って、最後のオチとなる最終決戦でマリア嬢とメアリー嬢の一騎討ちになってビリはどっちだ⁉の展開だろ! 何でお前はそんなに空気を読めないんだぁよォー! 



「「……………………」」


「あ~あ、負けちゃった。私、最後で良いよ」


無言になる二人を尻目に、負けても陽気なデストロイヤー。そりゃあそうだろ! 二人は7位を掛けてバトルしていた。確かに今の現状と同じだが、話の展開と言うものがあるのに…… これ以上言ってしまうと更なる地獄が待っていそうな気がして、デストロイヤーにツッコミを入れるのを止めた。


二人は動かなくなってしまった。深読みをした故の結末だろう。本人達も望んでいた展開とは違う展開になってしまい頭の中がパニックを起こしているかも知れない。


「アレク様、二人とも動かないね」


ニコニコしながらミレーユ嬢は僕に聞いて来た。


「ああ、そのようだね。これじゃあ話も進まないね」


僕はデストロイヤーの破壊力に恐れを無し、呆然と答える。


「待ってても、しょうがないから次は私の番で良いかな?」


デストロイヤーは図々しくも第7位の地位を奪おうとしていた。コイツ、天然に見せかけて、この現状を望んでいたのか? だとしたら、コイツはなかリの戦略家だ!


「二人がこれじゃあ、しょうがない」


僕はデストロイヤーに対して嫌悪感全開MAXで、


「ミレーユ(嫌悪感)」


「ふっはぁ~~ もう絶好調!!」


『バタン ゴンッ』


ミレーユは棒が倒れたように後ろ向きに倒れ、後頭部を床にぶつけていた。コイツならどうなっても良いや。


「「ハァ!?」」


ミレーユの倒れた音に反応して二人が、黄泉の世界から帰還した。


「私…… 一体?」


マリア嬢は今の状況を把握できていないようだ。


「まさか… 私が気を失うなんて……」


メアリー嬢は今の現状を受け入れる事に戸惑っているようだった。二人にとって無理も無い話だ。あの状況下で冷静に判断しろ。と言われても、この世で対応できるのは父上と母上くらいだろう…… それだけデストロイヤーの空気を破壊する力は強大と言うことだ。


僕は今までの現状をありのまま二人に話しをした。


二人はミレーユの順位簒奪に激怒し、


「ふざけんな このビッチ・ダ・ビッチ!」


「本当にこのガチビッチは何してくれてるんジャイ!」



『ドス ドス ゲシ ゲシ』



ミレーユの死骸に蹴りを入れていた。


二人の行き場の無い怒りの気持ちは良くわかるが、死体蹴りは如何なものかと…… 正直、二人の行動にドン引きしてしまう。



『ゲシ ゲシ ドス ドス』



「ふ~ この辺で許してやんよ!」


「次は許さんからな! 」


二人の気が済んだのか、ようやく死体蹴りを止めた。しかし、今だに鬼の形相を緩めていない。二人の中に眠る狂鬼(きょうき)に恐怖を感じる。


「これはアレク様。はしたない所をお見せしましたわ。オホホホホ」


「まさかアレク様に恥ずかしい所を見られるなんて。オホホホホ」


二人は口に手を当て、その場の出来事を誤魔化そうとしていた。僕に今さら何を言っても遅いと思うが、これ以上ツッコミを入れるとこちらに被弾しそうなので止めた。


「……………………」


「――じゃ、じゃあ。ジャンケンの続きでもしましょうか メアリーさん?」


「そ、そうね……」



「「ジャンケン ポイ」」


二人だけのジャンケンなのになかなか勝負がつかない。僕に呼び捨てにされる順番より、何故か女のプライドと意地を掛けた勝負に成りつつあった。


繰り返されるジャンケン。それに付き合う僕の精神は疲弊をしてきた。いい加減に勝負をつけてくれよと願った瞬間、その時が訪れた……



「ヤ、ヤ、ヤ、ヤったわーー! ついにギャルビッチの汚名を晴らす事が出来るわ!」


勝ったのは、まさかのマリア嬢だった! 僕は天才軍師メアリー嬢が勝つと踏んでいたので予想外の大金星だった。



――しかし、マリア嬢のギャルビッチに対する汚名を返上する為の戦いだったとは…… でも、汚嫁の汚名は返上は出来ていない。



「これでやっと名前で呼んでもらえるわ。ここまで本当に長かったわ……」


マリア嬢は嗚咽混じりの涙を流しながら震えていた。あまりの憐みで再構築を許された汚嫁みたいで気分が悪い……

お読みいただき誠にありがとうございます。

少しでも面白い! 続きが読みたい! と思って頂けましたら『ブックマーク』『評価☆マーク』『感想』をお願いします。


『評価☆マーク』『いいね』ボタン押して頂けましたらモチベーションに繋がりますので、応援よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ