4話
書く時間があまり取れない、、、。
「ただいまー」
「おう、帰ったか」
「鍵渡してるから入れないとか言って無かった?」
「そんなもんピッキングで余裕に開けれるに決まってるだろ、何言ってんだ?」
いや、何言ってんだはこっちのセリフだよ。この家の鍵はピッキングできないタイプの筈だけど。まあ鍵穴が家を出る前より少し汚れてたから薄々そんな気はしてたけど。
「それで、なんで急に帰ってきたんだ?朝のニュースでは北欧の方でなんかやってたみたいだけど」
「別に急ってわけじゃないぞ?そろそろ帰ろうかと思っていたからな、・・・そっちこそ最近どうだ?なんか面白いことでもあったか」
「いや、特に何もないぞ。大学も恙無く通っているし、強いていうなら今日だな。布団を奪われた」
「まあまあ、それくらい許してやれよ。せっかく見つけた逸材なんだぞ」
「逸材?」
「あー、その話は時が来てからだ」
「あっそう」
「興味ないのかよ」
「まあ、別に僕には関係ないし」
人生一期一会というようにもう会うことは無いだろう。なんとなく面倒臭そうな感じがするから距離を置きたいし。ていうか、時ってなんだ?厨二病というやつか?父さん未だ思春期かよ。
「そういえばシルヴィアは今日からここ住みな」
「・・・・・・・・え?」
「色々事情があってな諦めろ生活費に関しては心配するな、ある程度は自分で稼ぐだろうし元々口座には多めに振り込んでいただろ?あんまり使っていなかったみたいだが」
確かにあまり口座の金は使っていない。特に理由はなく、なんとなく使うのが気が引けたからだ。株で儲けていた分で十分事足りた。
「・・・理由は聞いても?」
「いや、ノーコメントで」
まあ、この家の名義は父さんだから別にそれならそれでいいんだけどさ・・・。理由もわからずに同じ屋根の下で知らない女と過ごさないといけないのか。
「わかった、まあ邪魔さえしてくれなければ問題はない」
「仲良くしてやってくれ」
「そりゃまあ同居人として最低限のことはするつもりだ。それよりも父さんはまた海外にでも行くのか?」
「ああ、トラブルがなければ半年後くらいにまたこっちに一度顔を出すつもりだ」
「シルヴィアって子はいつまでうちにいるんだ?」
「さあ?状況次第だから今は分からないが、次帰ってきた時には分かっているかもしれないな」
「そうか」
うーん、いつまでいるのか分からないのはちょっと気持ち悪いな。予定を組むのに先が見えないのはよろしくない。
「そういえば」
「ん?」
「なんでお前大学に行ってるんだ?お前まだ17だろ」
「え、今更?」
なんで逆に把握してないの?ちゃんと書類とか送ったし、保護者の記入欄とかも書いてもらったやつがこっちに送られてきたんだけど?
「あ、もしかして何ヶ月か前にお前から送られてきたやつってそれか。あの時は忙しくて部下と一緒に書類を捌いてたから完全には把握しきれてなかったか。体制を少し見直さなきゃいけないな」
「部下って凛さん?元気にしてる?」
父さんの部下である凛さんには昔からよくしてもらっている。というかよく遊んでもらっていた。車の運転とかもしてるから、部下っていうか付き人みたいな感じ。
「ああ。俺はすぐに海外に行くが、凛は少しの間日本に留まっている予定だからもしかしたら会えるかもな」
「そっか、会えたら挨拶しとくよ」
「おう、そうしとけ」
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