表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
初心者がVRMMOをやります(仮)  作者: 神無 乃愛
暗転の章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

96/434

現実世界にて<保に付き合う正芳の苦労>

 翌日には、ゲーム運営会社まで病院に集まり検証が行われることになった。

 ヘッドギアを故意にとった場合にどうなるか、ということである。


 美玖が使っていたものと同じヘッドギアを購入。同じくらいのヴァージョンのパソコンに接続し、ログインする。

 普段では見れないログイン中の画面がモニターに表示される。


 GMのかわりに、色々と指示を出すのは正芳だ。

「保。こちらでも見える。そちらはどうだ?」

『俺の倉庫前だな。ばっちりだ。普通に動く』

 そして、少しばかり素振りをしていく。

「あの時と同じ状況には出来んが、近い状態だ。ここで強制ログアウトをさせるぞ」

 フィン、そんな音が似合う速さで、保の使っているキャラクターが消えた。

「やっぱり強制ログアウトじゃないな」

「正芳、ロック解除頼む。そして不測の事態として、ヘッドギアとパソコンの接続を切ってみてくれ」

「……俺、そっからが嫌なんだよ」

 本当は、正芳とてこんな方法は取りたくない。ただ、保の暴走を抑えるためにやるに過ぎない。

「言っとくけどな、ばあさんが俺に依頼してきた時『孫に渡す』って言ってたから、安全装置がついてんだぞ。イッセンかリリアーヌに渡すもんだと思い込んでたし」

「……あ。じゃあお前これする必要なくね?」

 最初から安全装置がついているなら、不測の事態でヘッドギアとパソコンの接続が切れたからといって問題は起きないのだ。

「実験だからな、やるぞ」

 どこまでもやるつもりの保に、正芳はため息をついた。


 そして再度保がゲームの世界に行く。そして「不測の事態」と称し、パソコンの主電源を落とす。

 するとモニター内ではエラー音が鳴り響き、そのままにしているとまた素早く消えていく。保は自分がログインする側の人間だからこそ、落雷等で何かあった場合まで想定している。

「確か、以前の時はエラー音は一切なっていませんね?」

「なっていないのは、確認されています」

 その言葉に保がにやりと笑った。本当にやらせたくない。良平がマッドサイエンティストだと保は言うが、別の意味危険だと正芳が思っているのが保だ。

 必要とあらば手段を選ばない。いつからそうなったかは分からないが、そういう男だ。

「正芳、遠慮なく無理矢理外せ」

 胃が少しばかり痛いと思ったのは気のせいではないはずだ。


 再度キャラクターが現れ、動き出したところで予告なくヘッドギアに手をかける。


 プレイ中のヘッドギアは本来取れることはない。実際、外すのは難しかった。

 保の姿が歪んでいく。

『正芳! ヘッドギアを破壊しろ!!』

「!!」

 警察官や運営会社の人間までもが一瞬にして固まった。

『早くっ! そうしないとシステムエラーのログアウトになるっ!』

 その瞬間、美玖の父親がモニターを壊した。


 それと同時に、正芳も保に言われたとおりヘッドギアを破壊した。


 そして、一回こっきりで作った虎の子のプログラムが発動した。


VRのゲームが本当に出たら、よい子も悪い子も、絶対にまねしちゃいけません!


構想上、ヘッドギアは命綱であると思われます。PCの主電源抜くのもどうかと思いますが、本当にやってしまったらおそらく命の保障はないかと思われます。


つか、少しばかり壊れてしまっている保……おかしいぞ。ただのプログラマーの予定だったのに……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ