表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
初心者がVRMMOをやります(仮)  作者: 神無 乃愛
フレンド

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

53/434

暴走獣、スカーレット


 続けざまにスカーレットがジャッジたちに様々なものを渡していく。

「あとで振り込んどいてよ。で、こちらが新しく出来たエンジンオイル。今までよりも性能が向上しているはず。さすがに飛行機に使えるかどうかは分からないけど」

「お、サンキュ」

 ディッチが凄まじい量を取っていた。そして、余った分をジャッジが鞄に入れる。

「次回からもう少し増やしてくれ。バイクの他に車もディッチさんのところから購入したから」

「了解。毎度あり! で、これが機械油」

 説明をすれば必要なものを四人が自分の鞄に入れていく。その様をカナリアはただ黙って見ていた。

「カナリアちゃんは何か欲しいものは?」

「……と、特には。基本的に手作業が多いので」

「本気で言ってる? あの細かい作業、全部手なの!?」

「? さすがにビーズはタブレット任せにしてます。成功率が違うので」

「……そりゃそうだけどさ。石のカットとかは?」

「そんなに硬い石がないので、全部手作業です。彫れないものはそのまま使うことにしてますから」

「……ディス! 今すぐダイヤモンドも削れる彫刻刀と、作業用ナイフを作ってあげて!」

 ダイヤモンドって出るんだ。カナリアはそう思った。

「了解。依頼主は?」

「あたしでっ! その代わりカナリアちゃんには少しばかり付き合ってもらうから。 それからこの硝子素材を円形に作って! 高性能拡大鏡のレンズにするから」

「おう! 任せとけ!!」

 そして、そのままずるずるとスカーレットに引き摺られるままに、部屋を出た。


「……あ、あの」

「この服ってディスがAI用に依頼したやつじゃん。ディスが気に入らなくてお蔵入りしてたやつ。それよりもこっちの方が防御力も高いの!!」

 そう言って渡された服は、白い服だった。

「ささっ。すぐに着る!!」

 ウエストに少しばかりフィットしたワンピースの丈は、膝上十センチ。かなりのミニスカートである。そして、ブーツらしきものも白で、膝くらいまであり、ヒールもかなり高い。

「あ。歩きにくいんですけど」

 しかも転んだらかなりまずいんじゃないかと思ってしまう。

「大丈夫! セーフガードで中は見えない! いやぁ、思ったよりも似合うわ。キャップじゃなく、ケモミミのほうがいいかしら?」

 ぶつぶつと言っていたスカーレットは、色々なものを頭にあてがっていく。

「これのお金は要らないからね。アルブスのお古だし」

「いいんですか?」

「いいの。これよりも高い防御力を持つ防具を着せてるから」

 その言葉に、アルブスはにこにことしていた。


 それを聞いてカナリアも考えた。セバスチャンにも新しい服を用意しようかと。


 どうしたらいいかは、ジャッジたちに聞けば教えてくれるだろう。それからで遅くないはずだ。



「お待たせ! ナースなカナリアちゃん。どうよ?」

「レット! よくぞやった!!」

「絶対領域は正義だな」

 スカーレットがカナリアを見せると、ディッチとディスカスがすぐさま返した。

「でも、悩んでるの」

「何を?」

「ナースキャップ、ウサミミ、ネコミミ、イヌミミ。どれがいい?」

 何の話だ!? 思わずカナリアはスカーレットを見上げた。

「ナースキャップは外せないだろ。何せワンセットだ」

「兄貴。ケモミミもこの子似合うんだもん」

 スカーレットがカナリアの後ろに立ち、何かをしていく。

「ウサミミプラスのナースキャップだ!! これ以上の正義はない!!」

 ディスカスが叫んだ。

「じゃあ、簡単な錬金術で二つあわせる。これでしばらく、大丈夫よ」

 そう言うなり、頭に何かのせられた。ジャスティスが鏡を持って来て、カナリアの全身を見せる。


 イッタイナンデスカコレハ。


 硬直から溶けるまで、かなりの時間を要したのは言うまでもない。



 ちなみに、ウサミミは触られるとくすぐったいというおまけまでついていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
[一言] キセカエニンギョウ カナリアチャンデスヨ みたいなぁ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ