表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
初心者がVRMMOをやります(仮)  作者: 神無 乃愛
アップデートともう一つの楽しみ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

398/434

別ゲームにて<報告と約束>

いつもありがとうございます。

本日ほのぼの会でございます。

そんな心温まる(?)報告は、もちろん「World On Line」にてしっかりとマープルに報告される。

「あらまぁ。美玖ちゃんも楽しんでるのねぇ」

 優しく微笑みながらマープルが言う。


 現在イッセンを始めとした従兄妹たちがいるのは「World On Line」内にある喫茶「安楽椅子」である。

 現在、開店準備の仕込み中だ。今日はリハビリも兼ねて、カナリアもこちらのゲームに来ている。

「うんっ。あのパフェとか、ジャンボバケツプリンとか、ダイエットしてる人にも好評なんだ」

 ……「楽しんでいる」の意味が違うとイッセンは思った。

「ダイエット?」

「うちでよく頼む人が言ってた。ゲームの中で飽きるくらい食べると、外で食べる甘味の量が減ったんだって」

「あら、いい意味での副次効果ね。外食産業としては泣き所だろうけど」

 思いつきもしなかったと、マープルが笑っている。

「お家でしか食べないから、よく分かんない」

 昔から外食というものをほとんどしたことがないという、カナリア。マープルが現実(リアル)で作る料理が大好きで、遊びに来ても外で食べるということがなかったという。

「ジャッジさんに連れてってもらいなよ」

 カナリアの「お願い」ならきっとジャッジはなんでも叶える。そりゃもう、法律すれすれどころか、法に反してもおかしくないレベルで。イッセン含む全員が同じことを思った、

「うーん。とりあえず試験に合格したら、かな?」

「いつ?」

「ほんとは十一月に受ける予定だったんだけど、いろいろとあったから、来年の七月に変えたの」

「少し余裕できたじゃん! 今度仮想空間(ヴァーチャル)を用いた買い物しよ!」

「……何それ」

 嬉しそうなリリアーヌと対照的に、眉間に皺を寄せるカナリア。

「あーー。おばばさんたちもそういう買い物しないよねーー。某大手デパートと提携してるネットショッピングで、VRを利用して自分に服を合わせながら買い物できるの!」


 仮想空間洋服屋ヴァーチャルブティックと呼ばれるこのシステムは、VRを利用し、ショップ内にある洋服等を「自分で」「選んで」「試着して」「購入する」というものだ。

 もとは、ショップの開店時間に買い物に行けないという人たちの声を受けてできたシステムだが、「対面販売が嫌だ」とか「店員に押し付けられるのが嫌だ」といった客層にも好評である。

 色合いに若干の誤差は出るものの、サイズ違いという問題もほとんど起きない――起きるのは、大半が利用者に責がある。

 最近では、大学や就職で離れた友人たちが気軽に買い物できるようにと、VRの中で待ち合わせすることも可能だ。ただし、その場合は有料会員になる必要があるため、そこまで広がってはいない。


 カナリアと一緒に買い物したいがために、リリアーヌはおそらく有料会員になったのだろう。

 自分もその買い物に付き合うか、そんなことをイッセンは思った。


 後日、それを聞いたイッセンたちの家族やら、ジャッジたちやらも巻き込んですさまじい団体で買い物することになった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ