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初心者がVRMMOをやります(仮)  作者: 神無 乃愛
様々な思惑

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変更後クエスト 終

いつもありがとうございます。

な……長かった。


 少しずつ、こちら側が圧され始めた。

 ディッチは己のタブレットに視線をやる。


 残り、ゲーム時間で三時間。これさえ耐えれば終わりだ。

 逆を言えば三時間の間に一度でも「全滅」してしまえば、ゲームオーバーということになる。


 撤退して砦で過ごすか、このまま続けるか。それとも一部だけ砦にやるか。

 おそらくカーティスとウドムも同じことを考えているのだろう。二人からの通信は途絶えた。

「兄貴」

 最前線にいたはずのスカーレットがディッチの隣に来ていた。

「迷えば? いつもみたいに堂々巡りになるくらい。その間くらい、あたしたち(、、、、、)が押さえとくよ」

 妹がいるのも悪くない。そう思ってしまう。


 ディッチは思わずニヤリと笑う。

「全員で前線維持!! 今まで保ったんだから、大丈夫だ!」

 その言葉に、メンバーの一部がム○クの叫びのような顔になった。



 この宣言を聞いたスカーレットはというと。

「うん。どっかで兄貴は言うと思ったんだよね。ここまで膠着してるとはっちゃける時があるからさ。せめて悩む時間取るために言ったつもりだったのに」

 と悔しがったとか。


 余談ではあるが。

 このはっちゃけがディッチの成功率に深く関わっているのを知っているは、スカーレットとディスカスだけだったりする。

「あの馬鹿。ディッチを煽りやがって」

 見当のついていたディスカスは前線でため息をついた。



 ここを乗り切れば素材が。そう言い聞かせ、カナリアは必死に補助魔法をかけていた。

 そんなことをしているうちに、カナリアは一つの魔法を開発した。俗にいう蘇生魔法、リリアーヌに名付けてもらい、「リターンヒール」と登録した。

「今まで蘇生魔法作ってなかったの?」

「うん。大体が先生蘇生させてくれてたし。そこまで難易度の高いクエストあまり行かないし」

「……美玖ちゃん。少し素材のためにも遠征頑張ろうね」

 呆れた口調でリリアーヌが言う。

「でもこの魔法、すっごくMP減るね」

「そりゃ、蘇生関係だからね。それに、HP回復もそれなりにあるし」

 そう言いながら、カナリアが蘇生したメンバーにリリアーヌが回復魔法をかけていく。

「鬼だ。ここに鬼がいる」

 そう言い出したのはマモルである。

「回復したってLPそのまんま! 腹が減ったままで前線にいろって、どんな鬼畜なの!?」

 喚くマモルの口に、リリアーヌが何かを投げ入れていた。

「セバスさんの料理みたいにエンチャントありませんが、空腹はしのげます」

「……ウン。アリガトウ」

 もごもごと咀嚼しながらマモルが礼を述べてきた。

『リリアーヌ君、カナリア君。そこで蘇生&回復のエンドレスで! Mポーションの残り九割二人で使っていいから!!』

「りょーかいでーす!」

 リリアーヌがあっさりと承諾していた。それに対してマモルは「ギルドごと鬼の集まり!?」とうめきながら、前線へと戻って行った。


 そして、リリアーヌとカナリアを守るのは、ジャッジ……ではなく、タカとユウの親子である。

「ここでネタに走ってもいいかなぁ」

「親父、せめて終わってからにしろや」

 などという心温まる会話をしていた。


 二人に守られるようにして、そして、二人背中合わせで周囲を見渡す。

「りりちゃん! こっちに瀕死の方がっ」

「りょーかいっ。美玖ちゃん、こっち見てて」

 そうやって声を掛け合い死角がないようにしていく。二人が見落としたところは、タカとユウがフォローしている。

「カウント入れるよ! あと一時間!!」


 ユウの声が、メンバーを奮い立たせた。


読み返してみたら、2辺りで「あと少し」と書いてました。かなりな詐欺だぞ、と一人突っ込みを。

このあと番外が(こっちがメイン)

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