表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
初心者がVRMMOをやります(仮)  作者: 神無 乃愛
様々な思惑

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

308/434

変更後クエスト 9


 ジャスティスは少しばかり遠回りするルートで最初の砦へと向かった。


 遠慮なく撃ち込まれる大砲に、メンテナンスも全て終わったことを理解し、そのまま降りる。

「ナイスタイミング」

「一応、遠回りしてきた」

 砦へ到着するなり、ほとんどのメンバーが同じことを言う。

 不思議がるカナリアをリリアーヌに任せ、砦の外へとすぐに向かう。


 砦の外に出るなり、ぽっと顔を赤らめる翼竜がいる。……間違いなく雌だ。既に突っ込む気力のないジャスティスは、そのまま戦闘に突入した。

「ヴァーチャル限定リア充め」

「何ならこの立ち位置、譲るぞ」

「遠慮しとく。流石に翼竜に押し倒されたら、俺は死に戻り確定だし」

 しれっとした顔でユウが言う

「俺も開発に関わったんだぞ。通常状態の翼竜のステータスくらい覚えてるわ」

「……それもそうか」

「翼竜複数に襲われたら、……まぁ、間違いなく普通は死ぬ」

 その言葉はあえて聞かなかったことにして、敵陣の真ん中に降り立った。


『じゃあ、こっからはお前に照準合わせる。人竜化の上、大砲の音がしたらすぐ逃げろ』

「無茶言うなっ!!」

 しれっと鬼畜なことを言うジャッジに、思わず怒鳴った。

『カナリアと一緒に動きやがって』

「阿呆か!! お前じゃ最悪盾にならんだろうが!!」

『あ、大丈夫で~~す。これか美玖ちゃんも聞いてるから、ジャッジさんの作戦にどん引きしてましたよ~~』

『聞かせるな!!』

 ナイス! 心の中でジャスティスはリリアーヌに感謝した。

『……ジャッジさん、酷いです』

『クエスト直前に俺をモンスターの中に放りだしたことに対する報復だ』

 カナリアの涙声に、うろたえながらもジャッジは弁明している。

『でも、喧嘩は駄目です』

 これって喧嘩なの!? そう言いそうになったのを何とかジャスティスは堪えつつ、「ディフェンス・アタック」を発動させる。

 その間も、美玖ちゃん、これ喧嘩じゃないから! ただのおふざけだから! という遠くで聞こえるリリアーヌの突っ込みに、少しばかり安心する。

『でもっ、それでクエストクリア出来なくて、素材手に入んなかったら悔しいです』

「そっち!?」

『そっち!?』

 これを聞いていた全員が見事にはもった。


 どこまでも素材優先なカナリアに、ジャスティスは戦意喪失した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
[一言] 1に素材、2にディッチ、3、4がみんなで、5……?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ