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ギルド「カエルム」、舞踏会クエスト終了

 一曲のみとジャッジが言っていてくれて助かったと、カナリアは思った。あれだけ練習していたのに、周りに人がいるだけで全く違うのだ。

「義務の一曲は終わらせたから、俺たちは帰ろう。あとはディッチさんたちに任せればいいから」

「……はい」

 正直言って、コルセットも結構きついものがあるのだ。

「というわけで俺たちは戻る」

「了解。ディッチさんに言っておく」

 近くにいたジャスティスに声をかけ、二人は会場をあとにした。



 出て行く二人をディッチは確認し、一安心した。色々とレイが手回ししてくれているとはいえ、シュウが知れば確実にこの舞踏会の会場前で待っているだろう。

 出て行った方角をレイにメールをして、そ知らぬふりをしておく。


 数曲踊って、外に出てみたがシュウはいなかった。

「協力感謝するよ」

『俺は何もしていませんよ。カナリアさんが舞踏会に出ているというのが伝わった時に、時間稼ぎしたくらいです。宮殿近くまで行ったところで、多方向からカナリアさん目撃情報が入って、シュウは町中を探し回ってます』

 そんな話をしていると、ジャスティスが「本拠地まで残り半分。問題児とは会わなかった」というジャッジのメールを見せてきた。

「で、今シュウは?」

『……まだ町中捜索中みたいです。カナリアさんのブラリに入れておいてもいいんじゃないんですか?』

 ブラリ。ブラックリストのことだ。それに入れるためには、もう一度カナリアとシュウが会うことを指し示す。

『あと、町のいたるところでスクショが撮られたそうですから、回収はどうしますか?」

「……無理だろ」

 いたるところという時点で、そして時間が経過しているということもある。

『分かりました。なんだかディッチさんはカナリアさんの保護者みたいですね』

「……まぁ、それくらい歳は違うがな。ただ、こっちでの保護者は俺じゃないし、お前らが怒らせても止めないからな」

『肝に銘じておきます。シュウが帰って来たみたいです。では』

 ぷつんと電話が切れ、ディッチはため息をついた。

 スクショを撮られるほど、ここで何をしていたのだと問い詰めたいくらいだ。

「……さて、俺たちも帰りますか」

 車を止めたところには、八人乗りのワゴン車もそのまま置いてあり、ジャッジたちがグリフォンに乗って帰ったことだけが分かった。もしかすると、ここにシュウがいたのかもしれない。

 ディッチがマイクロバスを、ジャスティスがワゴン車を運転し、ガレ連邦共和国の本拠地に帰ることにした。


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