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初心者がVRMMOをやります(仮)  作者: 神無 乃愛
暗転の章

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現実世界にて<「彼」の無知>

 かつん、病院を歩く四十代くらいの男。彼はとてつもなく怒りを覚えていた。


 今の今まで彼が独身でいたのは、ひとえに彼の父親が「婚約者がいる」と言い続けていたためだ。形だけの婚約者であり、婚姻関係さえ結べばそれでよし。子供はそのあと外につくればいい。その言葉を信じていた。……あの日までは。


 それが得意先の役員の一言で反故にされた。


 私は自由じゃなかったのか? それに対して父親は「どうにも出来ない」とだけ言っていた。

 以前は婚約者に触れる時は「不器用らしいけどね。地元有力者の孫娘さんで、まだ幼いからね。会いに行く位ならいいよ。年に一度はこちらに来ているから、その時に会ってみれば?」と言われ続けた。それを彼は跳ね除け続けていた。

 そんなふざけた子供に会うくらいなら、恋人と会っていた方がいい。そう思い、それを行動に移していた。

 婚約者がいると分かっても「あなたが好き」と言い続けてくれた少し年下の女性。それなのに……。


 婚約破棄は彼の喜ぶところだった。それなのに……。


 彼女に伝えれば「約束が違う。結婚しなくていいから付き合ってたのよ。子供を産んでもあなたが引き取ってくれるって言ってたし」とあっさり言ってきた。


 全てが崩れ去る瞬間だった。


 元婚約者にすがり付こうとした。だが、何一つ情報が分からない、それに気付いた時は遅かった。


 件の重役に頼もうとしたら、「十三年前の事件にまで遡ることだね」とだけ言われた。


 十三年前。あまり記憶がないが、確か十年位前に婚約者は決まった気がする。


 彼なりにその時を調べることから始めなくてはいけなかった。


この「彼」は周一郎ではありません。悪しからず。


この先のキーパーソンとなりますので入れておきました。

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