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6.硫黄島


『再出発』



ユラ~リ グググググ



女盗賊「現在地が分からなくなっちゃった…このまま進んで何処かに島があれば良いけど…」


学者「天測器を用意しときやしょうか?」


女盗賊「うん…これから毎日日の出と日の入りに観測しないとダメ」


学者「ミルクちゃん何か分かりやせんかね?」


女盗賊「ダラダラしてる時は何も無い時」


学者「ナハハ分かりやすいっすね…まぁゆっくり行きやしょう」


女盗賊「それで箱舟の一部って何かに仕えそう?」


学者「考え中っす…甲板に置きっぱなしで邪魔なんすけど小さく切るのも勿体無いと思ってですね…」


女盗賊「船の補強とか?」


学者「弾丸を弾くんで盾が良いかなとは思っていやす」


女盗賊「じゃぁ防弾装備の宛て物でも良さそう…」


学者「そーっすね…ミライ君が居たら上手く使ってくれたと思うんすけどね…」


女盗賊「フーガが割と器用だけどダメかな?」


学者「防具なんか作った事無いすよね?」


女盗賊「う~ん…やっぱり盾が簡単そうか…」



狼女「おいゲス!」



学者「なんすかぁ?」


狼女「カルアが兵隊だったからどんな盾が良いのか知ってるかも知れんぞ」


学者「おお!そーっすね」


戦士「んん?アレを盾の材料に?」


学者「みんな素人なんでどんな形が良いとか何も知らんのですよね」


戦士「右手に何を持つかによっていろいろ違うのだが…戦い方によって持ち手も違う」


学者「なんか要点とかメモ書きでまとめられやす?」


戦士「左手で書くので良ければ少しは…」


狼女「左手はミルクの背中を撫でるのに忙しい筈だ」


学者「あたたた…まぁ急ぎじゃ無いんでいつでも良いんすけどね」


戦士「銃器で両手が塞がって居るとなると…やはりパヴィースになるか…」


学者「バヨネッタは片手でも使えやす」


戦士「少し考えてみるよ」


学者「おなしゃーす!」





『夜_天体観測』



キリキリ カチッ



女盗賊「うん…やっぱり緯度経度は合ってそう…あとは速度か…」ブツブツ


学者「どうっすか?」


女盗賊「羅針盤の精度が心配だけど進んでる方向は大体あってる筈」


学者「外海のど真ん中行くのってやっぱ難易度高かったっすね…」


女盗賊「航路を知らないとこうなってしまう」


学者「灯台がどこに置かれてるとか何も分からんすか?」


女盗賊「シン・リーンではそういう情報無かった」


学者「ゴールドラッシュ島でもうちょい落ち着いて調べりゃ良かったっすね」


女盗賊「入船料も高かったから仕方ない」


学者「それにしても暗視メガネ外すと本当真っ暗で海に吸い込まれちまいそうっすね」


女盗賊「私はその感覚が分からない」


学者「ミファさんは夜でも良く見えるんでしたっけ…」


女盗賊「星が光ってて空の方が明るいから甲板で横になると天地が逆になった錯覚はある…この感じ分かるかな?」


学者「分からんす」


女盗賊「あ…また来た…」


学者「んん?何すか?」キョロ


女盗賊「星と全然違う方向に動いてる光…多分あれがミサイルで打ち上げた衛星という奴」


学者「どれっすか?」


女盗賊「ほら?この指の先…」ユビサシ


学者「おお!本当っすね…ゆっくり動いていやすね…」


女盗賊「大体2時間くらいで又違う方向から来るんだよ?」


学者「どういう風に飛んでるんすかね?」


女盗賊「想像できない…でも2つある筈だから次に見えるのはもう一つの方かも…」




ピョン クルクル シュタ!!




狼女「匂う…」クンクン


学者「うお!急にビックリしやしたよ…何か見つけたんすね?」


狼女「なんだこの匂い…」クンクン


女盗賊「敵?」


狼女「硫黄の匂いか?」クンクン


女盗賊「方角は?」


狼女「少し右だな…」クンクン


女盗賊「ちょっと海図を確認する」スタタ


学者「硫黄が取れるなら火薬作るのにちっと欲しいっすね」


狼女「他の材料が無いだろう」


学者「いやまぁ…そうなんすけど硫黄はメチャ高く売れるんでどっちにしろ欲しいっす」


狼女「つまり他の奴らも欲しいと言う事だ…誰か居るかも知れんから注意しろ」


学者「確かにそーっすね…」




『翌日』



ザブ~ン ユラ~リ



女盗賊「右舷側30度に軽キャラベル船…大きな網があるから漁船だと思う」


学者「漁村が近いって事っすね」


狼女「硫黄の匂いはこのまま真っ直ぐだな」


学者「ミファさん場所の特定出来やした?」


女盗賊「うん…火山のある島だと言うのだけ分かる」


学者「硫黄で潤ってるとかだと海賊が周囲に居てもおかしくないすけどねぇ…」


狼女「ここら辺で硫黄が取れるならどうして高価なのか謎だな」


学者「そーっすね…誰かに独占されてるとかっすかね?」


戦士「硫黄島の事か?」


学者「お?カルアさん何か知って居やす?」


戦士「その島は毒ガスが蔓延して硫黄を採取出来ないと聞いた」


学者「毒ガス…」


戦士「ただその島には監視所として小さな村がある…この海域の寄港地の一つでもある」


狼女「カルア…なんでそんなに詳しい?」


戦士「その昔ある作戦の説明の中で聞いた話だ…これ以上は言えない」


学者「言えないって何なんすかね?気になるじゃ無いすか」


戦士「退役した兵隊はそういう秘密を誰にも漏らしてはいけないんだ」


狼女「おいカルア!立場分かってるんだろうな?ミルクは何も秘密にして無いぞ?」


戦士「いやいや秘密というか…その当時の軍事機密は君達にあまり関係無い様に思うんだが…」


学者「ハハーン…その当時っちゅう事は…シン・リーンとの共同作戦とかそういうのっすね?」


戦士「そこまで知って居るのなら察して欲しい…退役軍人はその手の機密を漏らすと追われる立場になってしまう」


学者「ミルクちゃん…多分これ軍の秘密基地が何処に有るとかそういうネタっすね」


狼女「…」ジロリ


戦士「ハハ…」アセ


狼女「じゃぁミルク達が間違って軍の秘密基地に行かん様にどうにかしろ」


戦士「秘密基地と言う訳でも無いのだが…」


学者「とりあえず俺っち達が何かしようとした時に都合が悪そうだとカルアさんが何かしらの反応をする訳っすね」


戦士「まぁ…そういう事にしておいて欲しい」


狼女「おいカルア!じっくりミルクと話をするぞ」


戦士「ま…まいったな…」




『硫黄島_近海』



ザブ~ン ユラ~リ



学者「なんかあのキャラベル船も漁船のフリしながら哨戒してるんすかね?…」キョロ


女盗賊「6隻に囲まれてる感じだけど…どうしよう?」


学者「こっちの船の方が早いんで無視して突破で良いとは思うんすが…様子変じゃないすか?」


戦士「下手に争うと硫黄島で休めなくなるとだけ警告するよ」


学者「ここはフィン・イッシュ領になるんすかね?」


戦士「いいやドワーフ領らしい…しかし領主も居ないし治安維持をする兵隊も居ない」


学者「独立自治って感じっすか…」


戦士「正直俺も良く知らないんだ…ただドワーフの海賊と揉めたく無いから他の国は手を出さない」


学者「まぁドワーフ領ってみんなそんな感じっすよね…ハテノ自治領とか完全放置プレイみたいなんで…」


狼女「ミファ!硫黄の匂いがどっちなのか方向がもう分からんぞ…行き先分かるか?」


女盗賊「大丈夫!ここら辺は海底火山が沢山有るみたいだからそれで匂いの発生源が分からなくなったと思う」


狼女「そう言う事か…匂いを通り過ぎておかしいと思ったんだ」


女盗賊「多分そろそろ灯台が見えて来る筈…」キョロ


学者「それにしても妙な感じしやす…ミファさん向こうの船の様子おかしくないっすか?」


女盗賊「う~ん…この船を海賊だと思って逃げてる…のかな?」


学者「軽キャラベル船だけチョロチョロしてるのがどうも腑に落ちんのですよね…」


女盗賊「漁船で使うのが便利なんじゃ?」


学者「なんでスクーナ使わんのかって事なんす…キャラベル船じゃスクーナー使う海賊から逃げられんすよ」


狼女「漁船を襲う海賊なんか居るのか?奪う物無いだろう」


学者「船を奪えやすよ…ちっと皆さんバヨネッタ装備して警戒して下せぇ」


女盗賊「どういう想定?」


学者「相手が銃器を持ってる様な気がしやす…じゃなきゃキャラベル船だけでチョロチョロしてる訳無いっす」


狼女「今ドワーフの海賊と揉めたく無いから誰も手を出さんとか言ってただろう」


学者「そんなん関係無い人も居ると思いやすよ?」


狼女「ふむ…既に海賊に占拠されてると言いたいんだな?」


学者「そーっすね…海賊っちゅうか豪族とか旧貴族とか厄介なのが居る感じがしやす」


狼女「おいカルア!お前知ってて黙ってるんじゃ無いだろうな?」


戦士「い…いや俺はそんな事情とか良く知らない…只先制攻撃して揉めない方が良いと言いたい」


学者「やっぱ銃器対策で盾は欲しいっすね…」


戦士「俺の左手が使えれば盾に必要な要件をメモに書けるんだけどね…ハハ」


狼女「じゃぁ誰がミルクの背中を撫でるんだ?」ジロリ


学者「フーガ君何処に居やすかね?ミルクちゃんの背中撫でる役をカルアさんと交代出来やせんか?」


ローグ「ええええ!?」タジ


学者「まぁまぁ…ちょっとの間だけっすよ」


ローズ「一回撫で始めると注文が多くて…」


狼女「嫌なら別に良い!」プイ


ローグ「分かった分かった…おいらがやるよ…」シブシブ


学者「フーガ君すんませんねぇ…」





『硫黄島_浅瀬』



ガラガラ ジャブン!



ローグ「碇降ろした…浅いね此処」


学者「これで大きな船が寄って来る事は無いんすが…なーんか危ない感じがしやすねぇ…」


女盗賊「只漁村がある島じゃ無いみたい…カルアさん!どうしてこんなに沢山船が居るの?」


戦士「もしかしたら毒ガスをどうにか出来る様になったのかもね?」


学者「硫黄狙いっすか…」


女盗賊「沖で停船してるのは大砲積んだ大型のキャラック船2隻…あれが治安維持してるのかな?」


学者「どうなんでしょうね?」


女盗賊「ドワーフが乗って居る感じは無さそう…何処の国なんだろう…」


戦士「龍神の旗印は見えないかい?」


女盗賊「無い…」


戦士「無所属のキャラック船…どういう事だろう…」トーイメ


学者「とりあえず情報集めっすよね?俺っちは船に残るんでいつもの3人で行って来て下せぇ」


ローグ「小舟降ろすよ?」


学者「なんか高く売れそうな物が有ったらちっと商売しやしょうか」


ローグ「うん!色々聞いて来る」


女盗賊「カルアさん!港が無いというか…桟橋を作って無い理由とか知ってる?」


戦士「元々只の監視所で荷下ろしの必要が無かったからでは?」


学者「ミファさん!名も無き島も桟橋作って無かったじゃないすか…多分海賊王の趣味っすね」


女盗賊「あぁぁぁ納得…」


学者「謎のこだわりが有るんで使いもしない大砲とかそこら中に有ると思いやす」


女盗賊「そういえばなんとなく雰囲気も名も無き島に似てる…」


学者「大きさは2倍か3倍って感じっすかね…火山があるからそう見えるのかも知れんすが…」


ローグ「ミルク!ミファも小舟に乗って!」


学者「バヨネッタを忘れんで下せぇよ?」




『甲板』



ザブン ギシ



学者「ふぅ…やっと落ち着いて治療出来やすね?」ゴソゴソ


戦士「んん?何をする気…かな?」


学者「しっかり添え木を当ててちょっとした魔法っすよ」


戦士「魔法?」


学者「普段はあんま使わんのですが俺っちは回復魔法がエンチャントされた角を持ってるんす…これで回復を加速出来やす」


戦士「それはありがたい…」


学者「でもちっと寿命が縮むんで覚悟して下せぇ」


戦士「う…」


学者「カルアさんにも仕事して貰いたいんすよ…多分この島は危険っす」


戦士「仕事と言っても俺は剣を振るう位の事しか出来ないし…そもそも武器を持って無い」


学者「バヨネッタはもう一個有るんす」


戦士「船を守れと?」


学者「早い話そうっすね…盾を持ってバヨネッタを撃てるならかなりの戦力になりやす」


戦士「どういう想定で居るのだろうか?」


学者「結論を言いやす…多分電脳化した奴らが潜んで居やす」


戦士「電脳化?話に聞く機動隊…かい?」


学者「古代人と言って分かりやすかね?」


戦士「まぁ…少しは知ってる」


学者「箱舟の一部が漂流しててなんかおかしいなと思ったんすよ…そしたら高火力のキャラック船も2隻あるじゃないすか…」


戦士「…」


学者「カルアさん何か知ってそうっすね」ジロリ


戦士「正直知らない…でも無所属のキャラック船と言う事は恐らく内陸の旧セントラルが絡んで居るかと…」


学者「ビンゴ!!」


戦士「あの3人に行動させて居て危なくは無いのかな?」


学者「はっきり言って諜報活動はメチャクチャ優秀っす…特にフーガ君は一級品の腕が有りやす」


戦士「そうだったのか…目立たない感じだったけどね」


学者「それ!それが一級品なんす…誰にも悟られないでサポートが出来る子なんすよ…視界から消えるんすね」



---多分兄貴から託されてるんすよね…ハイディングする技を---


---それを今までミルクちゃんにすら悟られて居ない---




『浜辺』



ザブザブ ズズー



ローグ「小舟は此処らへんに隠して置こう」ゴソゴソ


女盗賊「ミルク!匂いで村の有る方角とか分かる?」


狼女「浜辺沿いじゃないな…少し丘の上だ」


女盗賊「暗くなる前に村の方まで行こうか」


狼女「今日は宿屋のつもりか?」


女盗賊「値段にもよるけど…ミルクは金貨2枚持ってたよね?」


狼女「ある」


女盗賊「フーガも少し持ってるから大丈夫」


狼女「小さな漁村に宿屋があると思えんけどな?」


女盗賊「この島もゴールドラッシュ島と同じで古代遺跡の一部を使った住居があると思う」


狼女「むむ…そんなのが何処かで見えたか?」


女盗賊「シーサーペントが居るみたいだから海底に入り組んだ古代遺跡とか有るんだと思った」


狼女「そういえば居たな…」


女盗賊「シーサーペントはそういう目安だと思って良いと思う…経験則だけどね」


ローグ「よし!おまたせ…行こうか」


女盗賊「いつもの感じで…ミルクと私が一緒に歩いてフーガは追尾」


ローグ「アイアイサー!!」




『監視所の村』



タッタッタ


おいマテマテ…お前等何処から来たんだ?



狼女「んん?船から降りて来たに決まってるだろう」ジロリ


民兵「なんだお前等…新しい入植者なんか?」


狼女「休むのに立ち寄っただけだ…問題有るか?」


民兵「子連れの若い夫婦か…」ジロジロ


女盗賊「ハロー!!」


民兵「なんだってわざわざこんな島まで来たんだか…」


狼女「お宝ハンターだ…古代遺跡を探して旅してる」


民兵「なるほどそう言う事か…だが残念な事にこの島は毒ガスが滞留してて満足に探検出来ん」


狼女「ふーん…まぁ良いや…少し休みたいだけだから気にしないでくれ」


民兵「俺はそういう輩が火山の方まで行かん様に監視してる役もあるんだ」


狼女「火山に行きたいとは言って無いぞ?休みたいと言ってるのが分からんか?」


女盗賊「ミルク?話し方気を付けようか…喧嘩売ってるみたいに聞こえる」ヒソ


狼女「あ…忘れてた…威厳だな」


民兵「オホン!まぁ休憩所が無い訳では無い…ただ今はお勧め出来ない」


狼女「どうして?」


民兵「島に来る前に大きな船を見ただろう?」


狼女「キャラック船を2隻見たわ…ね」ガブリ


民兵「んん?どうした?」


狼女「間違って舌を噛んだ…気にしないで」イテテ


ローグ「…」ニヤリ


狼女「おい!フーガ!!今笑っただろう!」ギロリ


ローグ「いや笑ってはいないよ」プルプル


狼女「ミルクは忘れんからな?」


民兵「ええと…なんか変な夫婦だが…どうも怪しい感じでは無いな…」


狼女「何を警戒してるの…かしら」ガブリ


ローグ「うっぷ…」プルプル


狼女「…」ギロ


民兵「ハハ…まぁあのキャラック船の連中とは関わらん事だ」


狼女「分かったわ…それで休憩所は何処に?」イラ


民兵「この先に行った建屋は全部休憩所だ…宿屋みたいに親切な環境じゃない」


狼女「休めれば良い…わ」イラ


民兵「まぁもう誰も来んだろうし案内するかぁ…」


狼女「助かる…ぐぬぬ」イライラ


民兵「こっちだ付いて来い」スタ




『休憩所の屋上』



スタスタ



民兵「開いてるスペースがここの屋上しか無い様だ…まぁ雨除けは有るからこれで休める」


狼女「助かった…お金は要らない?」


民兵「下の階に食い物があっただろう…それが有料だ…芋と豆は食い放題だな」


ローグ「お!?それは良いね」


狼女「結構物資が揃ってる様に見えるけど…」


民兵「でかい船が来てから一気に増えたんだ…でも高いから気を付けろよ?じゃぁ俺は戻るな?」ノシ


狼女「ふぅ…」ストン


女盗賊「丁寧な話し方は難しい?」


狼女「慣れが必要だな…」


女盗賊「話し方で随分印象変わるから慣れよう」


狼女「ミルクは話し方が変か?」


女盗賊「変では無いけど…子供っぽいというか…荒いと言うか…」


狼女「子供か…気を付ける」


ローグ「芋と豆を貰ってこようか?」


狼女「豆は大盛が良い」


ローグ「分かってるよ…金貨持ってるからお酒も少し買って来る」


狼女「んん?フーガが飲みたいのか?」


ローグ「ゲスさんから少し言われてるんだ…ミルクに少しお酒を飲ませろって」


狼女「なんでだ?」


ローグ「造血作用のある物でミルクの症状が少し緩和するらしい」


狼女「むむ!そういえばハハも少しづつお酒を飲んでたな…すぐ寝るけど」


ローグ「そういう事なんだと思うよ」


狼女「爺ぃがコブラ酒好きだったのもそういう事だったのかもな…」トーイメ


ローグ「まぁ今日はゆっくりお酒でも飲みながら休もう」


女盗賊「そうだね…もう暗くなってるし」





『噂話』



ヒソヒソ ヒソヒソ


どうも毒ガスってのが火山性のガスじゃ無いらしい


どう言う事だ?


皮膚に付着するだけで壊死して行くんだとよ…空気呼吸器がありゃ良い訳じゃ無いって事だ


それで待機食らっちまってるのか…


ちっと指示待ちだな…まぁ食料は足りてるからしばらくこのままでも良いけどな?



ヒソヒソ ヒソヒソ


新しく作ってる木造の建屋の方は娼館になるらしいぞ?


ええ!?ってことはフィン・イッシュから人が流れて来るんか?


どうだろうな?ただこれは資金回収だと思う


娼館か…


結局女を与えて俺等をタダ働きさせるつもりなんだ…どうするよ?



ヒソヒソ ヒソヒソ


毒抜きしたシーサーペントは丸焼きでクソ美味いな?


だな?下手な肉より全然良いわ


こいつを売ってる漁船の奴らはメチャクチャ儲かってるんだろうな?


なんだお前転職するつもりか?


船をどうにか入手出来りゃなぁ…



ヒソヒソ ヒソヒソ


おい聞いたか?あの女娼婦らしいぜ?


毛並み見りゃ分かる…旧貴族お抱えの性玩具だ…お前買いたいのか?


まぁ中で出しても良いらしいからよ


金額は聞いて来たのか?死ぬほど高いみたいだぞ?


うへぇ…やっぱ金か…



ヒソヒソ ヒソヒソ


どうやら上の方は硫黄をエサに俺等を動かしてるだけみたいだな?


硫黄以外に何かあるんか?


機械だ…多分それが狙いに思う


ほんじゃこの島のどっかに例のアンドロイドってのが有るってか?


さぁな?…ただこれだけは言える…かなり危険だ





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