第5章 向かった先には
アタッシュケースで変形したドダイで飛び、光弾を発射した方向へ向かった。
すると、赤いフードとマントの男が目下で、うつ伏せで倒れていた。
俺はドダイを降り、雑木林の中で倒れている赤いフードの男の元へ駆け寄った。
「おい、お前がアッシュ・ボーイルドだな。」
「うう、、、、、お前が俺をやったのか、、、、」
「質問を質問で返すな。俺がお前を撃ったのは確かだが、、、」
「ふっ、、、俺もお前みたいな坊主にやられるなんて腕が落ちちまったな、、、」
アッシュはそのまま気を失ってしまった。
「大丈夫ですか!!ってタカシ?!」
「よ、、よぉ、、、、」
俺は腑抜けた挨拶で返すが、慌てたリリアをみて少しほっとした。
「どうしてこんなところにいるの!危ないから待っててって言ったじゃない!」
「あー、、、それは、、、リリアのことが心配で、、、何か俺もしたくって、、、」
「はぁ、、、まぁ無事で良かったわ。けど、この倒れているの、今回の首謀者よね?なんで倒れているの?」
「それは、、、、多分俺の武器の攻撃をまともにくらったせいだろうな、、、、」
「ええええ!!?タカシが倒したの!???」
「まぁ、、そうなるな、、、?」
俺はこめかみをかき、照れを隠す。
「ほぅ、、、、。その話は本当か?」
そう言って、鎧を纏った集団を引き連れていた男がこちらへ歩み寄った。
「やっといらしたのですね。遅いですよ。」
「申し訳ございません。姫。敵の襲撃に応戦してる間にも民を危険に晒してしまいました。」
「まぁもうほぼ鎮火は済んだし、敵はほぼ取り押さえられたから大丈夫だろう。」
リリナが不機嫌そうに言ったが、爽やかな雰囲気の青年兵士とリーダー格の大男が返した。
「あんたら一体誰なんだ?」
「この方々は私、ハルーン王国第三王女、リリア・ハルーンとその民を守護する兵団、リリア王女直属第3特殊兵団です。」
「ま、そういうことだ、坊主。俺は兵団長のコノエ・オウガだ。まぁ立ち話じゃあなんだし、一旦王国の基地まで戻ろうや。アレン、ヘーヤ、ジョニス、お前らは首謀者の確保と連行を頼む。」
「承知いたしました。オウガ団長。」
リーダー男、オウガは兵団の指揮をとりつつ、俺たちは王国の城内へと帰還したのだった。