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まるで英雄 ~DダンジョンでピンチのDアイドルを救ってバズった俺の異能力は二匹の見えないゴリラだ!~  作者: 川獺右端


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第65話 一流レストランでマナー研修だよ①

「はじめましてっ、わたくしがマナー講師の吉田ゴルチェともうしますわっ」


 品川駅で待ち構えていたのはなんだかキンキラキンのゴルチェさんだった。

 三十代ぐらいの押し出しの強そうな女傑な感じだ。


「今日の生徒さんは、立花ムラサキさま、丸出英雄さま、三州三郎太さまでございますね、よろしくおねがいいたしますわっ」

「よろしく」

「よろしくおねがいします」

「よろしくー」

「ささ、さっそくレストランに行きましょうね」


 我々はゴルチェ先生に先導されて、品川駅近くのレストランに入った。


 一足踏み入れただけで雰囲気が変わるね。

 防音がしっかりしていて絨毯の毛足が長い。

 静かなピアノ曲が流れているな。


「さささ、気後れせずに中にはいりましょうね。一流といえど、お食事をする場所には変わらないので、そこまで緊張しなくても大丈夫ですわ、丸出さま。三州さまは気を抜きすぎかしら」

「あ、すいません」

「今日は研修で練習なので、幾ら間違えても良いんですよ。その代わりに商談とかパートナーと一緒の会食の時には今日の経験を身に付けて失敗しないようにしましょうね」

「はい」

「はい」


 俺と三郎太くんは返事をした。

 ムラサキさんはどうどうとしていて隙が無いな。


「ミズ立花はよろしゅうございますね。ベリーグットですわ。慣れておられますわね」

「まあまあですよ」


 やっぱりこういう場所は経験値次第だよね。

 子供の頃に良い場所に何回か連れてきてもらった人間はあんまり動じない。

 俺とか三郎太くんのように、あんまりつれて行って貰えてない人間はどきどきして緊張するのだなあ。


 お店のボーイさんに奥の席に通された。

 ふわー、あたり一面がキラキラしてる感じで一流店って感じだね。

 テーブルの上に蝋燭が灯っていてムーディだね。


 ボーイさんが椅子を引いてくれた。

 まずはムラサキさん、その次は俺、その次は三郎太くん、ゴルチェ先生は最後だね。


「お飲み物はどういたしますか?」


 ……。

 と、言われてもなあ、ビールとか頼んで良い物なんですか、ゴルチェ先生。

 ムラサキさんもニヤリと笑って黙っているな。


「えーと、えーと、どうすれば良いですか、先生」

「はい、わからない事があったら、すぐ聞いてくださいましね。フレンチでは、まず食前酒を頼みますわ。これは食事前にちょっと飲んで食欲を増進するためのお酒ですわ。シェリーやキールもありますが、迷ったらシャンパンが無難ですわね」


 そうか、シャンパンか。

 すごい高い奴を入れられるのかな?


「それではシャンパンをお願いします」


 ボーイさんがドリンクメニューを差し出してくれた。

 シャンパンもいっぱいあるんだなあ。

 銘柄が解らないなあ。

 ビールならキリンなのだが。


「丸出さん、銘柄がわからない時は、「おすすめでおねがいします」と言えば、コースに丁度良いシャンパンを持って来てくださいますわよ」

「お、おすすめでおねがいします」

「かしこまりました」


 ボーイさんが去って行った。

 ふう、緊張したね。


「そうか、シャンパンが解らなかったら「おすすめを」と言えばいいのか」

「まあ、三郎太も、ヒデオも、ホストとして食前酒注文する事は無いと思うけどよ、覚えて置いて損はねえよ」

「そうですね」

「覚えておきます」


 しかし、一流レストランとかには来たことないから緊張するなあ。

 とんでもない失敗をしそうだ。


 テーブルの上にはあらかじめ食器とナプキンが乗っていた。

 ナプキンは膝に広げるのだよね。

 焼肉屋方式だ。

 まだ、良いようだね。


「みなさま、ご存じの通りに、ナイフとフォークは外側から使って行きます。一番上にあるスプーンはデザート用ですわ」


 あ、そうか、外側から使って行くんだよね。

 三郎太くんがうんうんとうなずいていた。


「ヒデオだって友達の結婚式とかでフルコースは食べるだろう?」

「いやあ、一度も」

「一度も無いのは珍しいっすね」

「まあ、なれときなよ」

「はい」


 たしかに良い機会だね。


 ボーイさんがシャンパングラスとバケツに入ったシャンパンを持って来て、布で包んでポンと開けてくれた。

 シュワーと泡立つ無色のシャンパンがグラスに注がれる。

 そのタイミングでムラサキさんとゴルチェ先生がナプキンを取り、膝に広げた。

 今か!

 俺も真似をしてナプキンを膝の上に広げた。

 三郎太くんもだ。


「ワインはいかがいたしましょう?」

「あー、先生どうすればいいですか?」

「飲みたいワインがあれば、それを、わからない時は「おすすめをお願いします」と言いましょう」

「お、おすすめで、おねがいします」

「わかりました、魚料理には白を、お肉料理には赤でよろしいですか」

「は、はいっ」


 ボーイさんが去って行った。

 色々頼む事があって大変だな。

 まあ、困ったら「おすすめでおねがいします」で良いようだ。


 ムラサキさんがシャンパングラスを持った。


「そいじゃま、マナー研修に乾杯~~」

「かんぱーい」

「かんぱーい」

「おほほ、乾杯の時はグラスをうちあわせず、ちょっと上にあげるぐらいで良いのですよ。フォーマルな席ですので」


 おっと、三郎太くんとかち合わせる所だった、あぶないあぶない。


 ゴクリ。


 あ、爽やかで美味しいシャンパンだね。

 ふわっとした口当たりで美味しいね。

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